1190回目 2022/6/16
こんな堅苦しい『大学』があったら、少なくとも就活本番で靴擦れは起こさなかったんじゃないかとは思います。大学生活がめっちゃ窮屈そうですけど。
一回目
お題『凛とした大学』
必須要素(無茶ぶり)『ジャケット』
文字数『721文字』 未完
タイトル『リクルート至上主義大学』
……俺は入る大学を間違えたかもしれない。
「壮観……っつか怖い」
入学式を無事に終え、授業が始まって一週間。
未だに俺はスーツやジャケット姿で歩き回る大学生たちを見慣れないでいた。
「まだ言ってんのか? さすがにもう見飽きただろ、この異常な風景は」
「お前も異常って言ってるんだから慣れるわけないだろ。受講時はフォーマルな服装の着用義務ありって、高校生の学生服じゃあるまいし」
「学長も入学式の時に言ってただろ? 『就職への意識向上と成人を迎える心構えを常に保つため』、ってさ。最初は俺もどうかと思ったけど、就活でいきなり着るよりはマシなんじゃないか? って思い出したわ最近」
「……順応性が高そうで羨ましいよ」
だってここ、ぱっと見だとビジネス街に見える光景だぞ? フォーマルな服装ってほとんどがスーツ姿だし、カバンもリクルート用で履物なんか革靴やパンプスオンリー。
大学構内じゃなければ、立派な企業戦士を要請する研修施設にしか見えないって、絶対。
「ナーバスにならなくてもいいんじゃね? ほら、あっちなんかジャケットの下にラフな格好してる人らがいるぞ」
「ああいうのが許されてるってことは、学生の内にもう起業とかしてる人なんじゃないの? ベンチャー企業ってラフな格好許されるイメージだし」
「即座に言い返せるってことは、お前もなかなかに毒されてんじゃねぇか?」
……言われて初めて、俺の頭も大学の理念に浸食されつつあると思い知らされた。
この大学に入ってラフな格好が出来るなら、スーツを免除してもらえる理由がある=起業したって発想、少し前なら考えすらしなかったはずだよな?
まさか、スーツで//(時間切れ)
二回目
お題『振り向けばそこに王子』
必須要素(無茶ぶり)『全力のグロテスク』
文字数『680文字』 未完
タイトル『ゾンビ病』
少し前から王都でも風土病が蔓延していることは、兵士たちの間でも噂になっていたことだった。
下っ端とはいえ、住み込みで王城の警備をしている俺は外の状況がほとんどわからないまま、風の噂を耳にするだけだった。
「はっ! はっ! はっ! はっ!」
だから、こんなことになるなんて思ってもみなかった。
今この国に広まっている風土病が、人間を腐らせ狂わせ感染する病気だったなんて。
「こんな、なんで、どうして!」
意味のない言葉が焦った吐息と一緒に漏れだす。そんなの誰が知っている? 俺だって知りたい。
人からの侵略を許したことのない王城も、病を防ぐには防御が甘かったのだろう。感染者が一人でてからはあっという間だった。
腕の肉が腐ってから、一日と立たずに理性をも溶かし、腐肉でつかまれたり噛まれたりした人達はみんな風土病の餌食になった。
その事実が王城内に広まるまでは早かったが、病の感染速度は人の伝聞速度を超えていた。
俺の耳に異変が届くころには、すでに王城内の三割は風土病患者となってしまっていたらしい。下働きも貴族も王族も関係なく平等に感染していると、王城内に響く声は混乱しながらも注意喚起を忘れていなかった。
だというのに、俺が逃げる為に動けたのは長い通路の奥から現れた、腐臭を放つ感染者と遭遇してからだった。
あれだけ警告を発せられていたのに、肉眼で見るまで俺はその話を鵜呑みにしていなかった。ぼとぼとと落ちる肉の塊が、本来人の骨にくっついていたのか疑わしいほどグズグズに崩れ、黄色い膿を絨毯にまき散らし、ハエが//(時間切れ)
オチはゾンビ化した『王子』に噛まれる、というベッタベタなものを考えていました。全然書けませんでしたが。




