1171回目 2022/5/28
『ドラゴ○桜』ってまだ物まねネタとして通じますかね? だいぶ古くなってきている自覚はありますが、お笑い系のネタって時事ネタとしては旬が過ぎるの早いので、なるべく使わないようにしたいです。
一回目
お題『闇の大雪』
必須要素(無茶ぶり)『阿部寛』
文字数『1291文字』 未完
タイトル『真っ暗なかまくら』
さて問題です。
玄関周辺の雪かき中に屋根から落ちてきた雪が上から降ってきて、運よくかまくらみたいな空洞ができたけど閉じ込められた時はどうすればいいでしょうか?
「知るか! バカとブスは東大に行け!!」
「阿部寛の真似? しかも全然今の状況の助けにならないし」
ひとまずの答えは、大人しく救助を待ってるってところかな。
一緒に雪かきを手伝ってくれてた近所の兄ちゃんは、頭でもぶつけたのか下手くそな物まねで余計に場をしらけさせてくれたし、周りが雪だらけでもっと体温が持って行かれる。
あぁ、寒い。家の前で生き埋めって、なかなかない体験だよね。できれば一生したくなかったよ。
「にしても、真っ暗だな」
「ちょっとタケル兄ちゃん。スマホの電源、切っといてよ。いつ明かりが必要になるかわからないんだから、節電してって言ったばっかじゃん」
「バッカだなぁ。もしかしたら電波が入って連絡できるかもしれないだろ?」
……兄ちゃんにバカって言われるの、めっちゃ腹立つ。
そりゃあ、スマホで消防隊とか呼べたらよかったんだろうけど、周りを囲む雪のせいか圏外のまま。無線のネット回線は契約していたはずだし、スマホの回線も試したけどアンテナ一本立たなかった。
だから今のところ、私たちが持っていたスマホだけがこの暗い落雪かまくらの中で頼れる光源になっている。それ以外しか使い道がないともいう。
「いいから電源落として。気温が低いとバッテリーの消耗が激しいって知ってるでしょ? ここ冷蔵庫の中にいるようなものなんだから、なるべく電池使わないでよ」
「下手をしたら冷凍庫レベルかもな! そんなお前は東大に行けぇ!!」
「お願いだから会話のキャッチボールしてよ。話が通じないやつと二人きりとか、暗闇よりも気が狂いそうだわ」
本当、なんでタケル兄ちゃんと閉じ込められたのか。タケル兄ちゃんの弟のマサキ兄ちゃんだったら、もっと頼りになったかもしれないのに。
一応、私の言うことを聞いてくれる気はあるのか、スマホの電源は切ったみたいだけど状況は全く変わっていない。相変わらずかまくらの中は寒いし、外からスコップで雪をかきだしてくれそうな気配もない。
少し前までは雪かきで汗をかくくらい暑かったけど、じっとしてたせいですっかり体温は下がってしまった。何とか体を動かして温めようにも、私と兄ちゃんが座っているだけでぎゅうぎゅう詰めな空間しかないから、下手に動くと天井代わりの雪が押しつぶしてきそうで怖い。
運が悪かったなぁ……私たちが雪かきを始めた頃に、家族は買い物に行っちゃったんだよね。うちは週に一回まとめ買いするタイプだから、まだまだ買い物には時間がかかるだろう。
かといってタケル兄ちゃんの家族を頼れないか、と思ってもここにいるのがタケル兄ちゃんの時点で望みは薄い。だってタケル兄ちゃん、日ごろからしょっちゅう遊びに行って帰ってこないなんてざらにあるんだから。
数年前なんか、雪山にピクニックに行くとか言って二か月帰ってこなかったこともある。そ//(時間切れ)
二回目
お題『日本警察官』
必須要素(無茶ぶり)『志賀直哉』
文字数『989文字』 未完
タイトル『紙面からあふれた世界』
華氏451度、という小説がある。
本を読むことはもちろん、所持することさえ罪として処罰の対象となるSF世界の物語だ。なお、タイトルにある華氏451度とは、紙の発火点だという。
なんでこんな小説を思い出したのかというと……今、そのストーリーと同じことが目の前で行われているからだ。
「福沢諭吉、志賀直哉、太宰治……よくもまぁ、これほどの娯楽禁書を集めたものだ」
「禁書って、単なる小説でしょう? それをたしなむことの何が悪いのですか?」
「悪いからこうして焚書処理しているんだろう? 娯楽は堕落の象徴だ。この国にはもう必要のないものだ」
俺の手に有無を言わさず手錠をかけたのは、町の交番で見かけた駐在さんだった。そして俺の家からたくさんの小説を持ち出し、庭先で油をまいて火をつけているのもまた警察だ。
どうせなら消防士にやらせればいいものを。雑に燃やして、延焼でもしたらどうしてくれるのか。消火器も用意せずに油で燃やすとか、爆発でもしたらどうするつもりなのか。
「これ、俺の家が燃えたらどうしてくれるんです? 隣の家とも距離が近いんですけど?」
「さぁ? 君はしばらく刑務所でお世話になるんだから、しばらく住めなくなっても問題ないだろう?」
「……いつから日本の警察は個人の所有物を好き勝手できるようになったんですかね?」
「少なくとも、数多くの堕落物が禁書に指定されたころには、人権など風前の灯火になっていただろうよ」
バカにするでもなく、優越感に浸るわけでもなく、駐在さんは淡々と俺に言葉を吐き捨て、キャンプファイヤーのように燃え盛る庭を眺めていた。
まるでガラス玉みたいな瞳だと思った。光が反射してオレンジ色に見える眼球は、とても綺麗とは言えない無機質さで覆われている。
この人たちも仕事だからやっている。そう言われたら信じられそうだし、信じられない気もする。人間の目をしていないんだ。命令に従うマネキンに対して、信頼もクソもないだろう。
「じゃあ、仮に交番のお隣で焚書が行われた末に火事になったら、責任は容疑者ではなく警察官に向くんでしょうかね?」
「まさか。過失による失火として罪が重くなるだけだよ。火種は禁書を所持していた犯罪者が用意したものだから、当然だろう?」
「はっ。国民を傷つけるのには応用でも、ほしんには」//(時間切れ)
文学の小説家を出されてもまったく活かせないので、いっそのこと燃やしてみました。概要だけでも知っててよかったです、『華氏451度』。




