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1163回目 2022/5/20

『コート』と見て『妄想』ときたらこうなってしまいました。私は心が汚れているのかもしれません。


 一回目

 お題『正しい妄想』

 必須要素(無茶ぶり)『コート』

 文字数『1288文字』 未完


 タイトル『もしかしてお前、』


「よぉ、今日はよろしくー」


「よし、警察に行こう。俺が付き添うから」


「家に出向いてやった友達に対して初っ端からいい度胸だな」


 俺だって友達だと思っていたよ、うち飲みしようぜと誘ったときまでは。


 でも誰が想像できる? 昼間はアパレルショップのマネキン一式そろえたような恰好をした男が、夜になると露出狂御用達の超ロングコートで足首まで隠しながら現れるなんて。


「なぁ、何か悩みでもあるのか? ストレスがたまってんのか? だったら今日は飲むのは止めて、そういう趣味を受け止めてくれそうな風俗でも探すか?」


「てめぇ人のファッションに対して失礼すぎる妄想してんじゃねぇぞ」


「すぐに理解できたってことは自覚があったんじゃないのか?」


「仕方ねぇだろ! 道中で警察に職務質問されたんだから!!」


 なるほど、すでに警察のお世話になっていたと。それで無自覚だったら余計に重症だっただろうから、安心しておこう。うん。


 ちなみに家に上げたそいつがコートを脱ぐと、普通に昼間着ていた服と同じ格好だった。全裸だったら110番を迷わず押していたかもしれない。


「ったくどいつもこいつも、人をコートだけで判断しやがって」


「悪い悪い。でも、あんなあからさまなコート着ているお前も悪いぞ。泥棒って聞いて渦巻の風呂敷を頭にかぶった髭面の男を思い浮かべるのに近いんだから」


「……そんなオーソドックスな格好だったか? このコート」


「露出狂って言ったらこれ、みたいなレベルでイメージぴったりだぞ」


 腰までならまだしも、足首まで隠れるようなコートなんて早々売ってないし、売ってたとしても手は出さないだろ普通。


「だったら何か? 怪しさを押さえる為に裾の方を切り落とせとでも言いたいのか?」


「できればそうした方がいいんじゃね? 膝が見えるくらいだったら、まだ何とかごまかしがきくと思うが」


「親父のおさがりなんだけど……そこまで他人から突っ込まれるなら考えるべきか」


「え……まさか、お前の親父」


「勝手に人の親父を犯罪者にしてんじゃねぇよ!!」


 そうは言われても、物証がそこにあるんだから疑いは濃くなる一方なんだけど。


「アウター1枚でここまで言われるとさすがに気分悪いわ。もう帰っていいか?」


「待て待て。また交番の巡回警察官から職務質問を受けるつもりか? 俺はバカにしたいんじゃなくて心配してるんだよ。主にお前の家の将来を」


「妄想を現実みたいに語ってんじゃねぇよ! 俺も親父も公然わいせつなんざやってねぇっての!」


「残念ながら、お前以外は俺の妄想を間違っているとは言わないと思う。そのコートはそれくらい罪深いデザインなんだよ。色だってカーキだし」


「色関係あんの?」


 それっぽい雰囲気ってのは大事だ。露出狂の固定観念を舐めるんじゃない。


「……っていうか、何でお前露出狂についてそこまで詳しいっつうか、深堀りしようとしてくるんだよ? 冗談にしろ本気にしろ、この話題だけを引っ張り過ぎだろ」


「…………俺はお前を心配してだな」//(時間切れ)




 二回目

 お題『純粋な壁』

 必須要素(無茶ぶり)『コーラン』

 文字数『1096文字』 未完


 タイトル『分かり合えない人類の壁』


 人間はなかなか理解し合えない生き物だ。


 言葉、人種、国、文化……挙げ出したらキリがないほど争いの種が存在している。


 中でもかなり厄介な部類に入るのが、宗教だ。


「貴様! 我々の神を冒涜したな!?」


「だから、ぶつかったのは悪かったって! なんでそんなに怒ってんだよ?!」


 例えば、大学の講義が終わった後のことだ。


 講堂から続々と退出していく生徒の中で、一人の男が中東っぽい雰囲気の男とぶつかった。その時、ぶつかられた方は一冊の本を落としてしまい、ぶつかった男はすぐに謝罪した。


 しかし、ぶつかられた男は激高した。すごい剣幕で周囲は動揺し、どうしてそこまで騒ぎが大きくなったのか見当もついていない。


 当然、怒りの対象となった男もまた事情が呑み込めない。ここは仏教徒が多い日本だ。そして相手は身なりからしてイスラム教徒。


 彼が落としたのがイスラム教の聖典であるコーランでなかったら、もっと穏便に話が済んだ話だろう。


「君、落ち着いてくれ。あなたも、理不尽に怒鳴られたと思うだろうが冷静になってほしい」


「なんだ貴様は!? 貴様も我らの神を愚弄する気か?!」


「冷静にって、こんな話の通じないやつ相手に何を言っても無駄だろ、もう」


 このままでは殴り合いのケンカに発展しかねないと、不本意ながら俺が介入することにした。


 悪感情は一時的にこちらに集まったようだし、話をするなら早い方がいい。


「まずイスラム教徒らしい君だが、ぶつかってしまった彼は君をバカにしたくて軽い謝罪をしたわけじゃない。君たちにとってどれほど許せない事か理解できていないだけなんだ」


「はぁ!? だったら俺が悪いってのかよ?!」


 先にイスラム教徒の男から説得に出たら、当然ながらぶつかった男から食ってかかる声が向けられる。


 一方的に『とてつもなく悪いことをした』、という言い方をされれば誰だって非が自分にあると思いづらい。心当たりがないのならなおさらだ。


「少なくともイスラム教徒である彼にとっては、落としてしまった上に君に踏みつけにされてしまった本は、それこそ命と同じくらいとても大切な物だからね。コーランという名前に聞き覚えはないかな?」


「知らねーよ! 本のタイトルか?! 著者の名前か!? そんなに大事なら、大学に持ってこなきゃいいだろうが!!」


「なっ……!? 貴様、本気で言っているのか!?」


 ぶつかった男が煽るようなことを言うから、イスラム教徒の男もまた怒りに火が付いたように見える。すかさず身体を割り込ませて、何も知らない男の方から説得sてみ//(時間切れ)


 私の印象では『コーラン』は偶像崇拝を禁止されたイスラム教にとって神様と同じくらい尊いもの、と捉えているのでこう書きました。


 が、実際『コーラン』を踏みつけにしてしまったらどれだけ怒られるのかはわかりません。私の周囲にイスラム教徒の人がいないので。


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