1162回目 2022/5/19
我ながらなんでこんなシチュエーションを思いついたのかわかりませんが、制限時間があってよかったなと思いました。昔風の喋り方、全然できなかったので。
一回目
お題『不屈の衝撃』
必須要素(無茶ぶり)『ちょんまげ』
文字数『696文字』 未完
タイトル『時代錯誤もはなはだしい』
「それがし、姓は山内、名を三郎太。信州信濃より参った若輩者でありますれば。精悍な顔立ちをされたお歴々とくつわを並べる栄誉に身が引き締まる思い。かしこみかしこみ、お願い申し上げる」
そう、転校初日に自己紹介したのはちょんまげをして着物を着た男子だった。
「はい、ありがとうございます。山内君は長野県からご両親のお仕事の都合で引越してきました。皆さん、仲良くしてあげてくださいね」
そう、5年2組の担任の先生は山内くんの自己紹介をさらっと流し、拍手を促して色々なかったことにしようとした。
まばらに上がる拍手と、自分でも自覚がある困惑顔を向けられながら、生まれてくる時代を間違え過ぎた同級生とどう接しようか悩む。
とりあえず、現代に生まれてきたことを確認したい。見た目も言葉遣いも古文よりの男子が、中身まで歴史上の価値観だったら下手をすれば切られかねない。
別に山内くんは帯剣しているわけじゃないけど、どう見ても日本刀を腰にぶら下げてそうな時代の格好してるし。リコーダーや定規でチャンバラするだけで緊張感が出そう。
「山内くんはまだ教科書が届いていないそうなので、しばらくは隣の席の子に見せてもらってくださいね」
「あい、わかった。その方、名を何と申す?」
「えっ、鈴木だけど」
「鈴木殿。そろばんの教育書、それがしにも拝見させてはくれまいか?」
一時間目は算数だけど? 隣の席になった鈴木、大変そうだな。
朝の会からそうだったけど、授業が始まっても山内くんの存在感が全然消えない。親の転勤? とか言ってたけどここまで来たら親の職業も気になってきた。
//(時間切れ)
二回目
お題『名前も知らないボーイズ』
必須要素(無茶ぶり)『東京湾』
文字数『1115文字』 未完
タイトル『夜の散歩は危ないそうです』
「ちょっといいっすか?」
「え?」
散歩をしていた時、横から声がかかってそちらに振り向く。
「……え、えぇ、っと」
そうしたらもう一回ビックリ。一人かと思ったら五人くらいいた! 全員男の子だし、髪の毛が黄色だったり茶色だったりして、ちょっと怖い。
「お姉さんさ、ここら辺のこと知ってて歩いてる?」
「しかも夜中に一人とか、普通に危ないって」
「そうそう。擦れてる女ならともかく、ボーっとしてそうなアンタが歩いてたら最悪さらわれるぞ?」
「え? え? え?」
ボーっとしてた私が悪いんだろうけど、男の子から口々に話をされて慌ててしまう。まずい、話の半分も聞いてなかった。
「ご、ごめんなさい?」
「疑問形にするなら謝んないでくんない?」
「ご、ごめんなさい……」
最初に話しかけてきた男の子から不機嫌そうな雰囲気を感じて、気づけば二回も謝っていた。男の子ってやっぱり怖い。
「まぁまぁ。お前は顔が怖いからお姉さんが謝っちゃうのは無理ないって」
「あ゛?」
「ほらその顔だよ。ごめんね、お姉さん。いきなり殴ったりしない限りは襲ってきたりしないから、安心してね」
「そ、それは安心できる要素なのでしょうか?」
不機嫌そうだった顔が余計に怖くなって、心なしか体が縮こまってしまった気がする。そ、そんなに肩をバシバシ叩いたら、もっと怒ってくるんじゃないでしょうか?
「ともかくさ。ここ東京湾が近いっしょ? 最近は物騒だから、さっさと帰った方がいいってこと。わかる?」
「あ……ご忠告、ありがとうございます」
ニコニコ笑っている黄色の髪の毛の男の子の言葉からして、どうやら夜道で女の子一人は危ないよ、ってことを言いたいらしい。
そっか、そうだよね。普通は危ないもんね。
「よければ家の近くまで送るよ。ナンパとか下心じゃなくて、ここら一帯はマジで危ないから」
「数年前からヤクザがうろつくようになったよな。数カ月前なんか不良が知らずにケンカ売って半殺しに合ってたとか」
「それはそいつらの自業自得だろうけどよ、いつ一般人に手ぇ出すかわからないってのもあるわけで」
「だからまぁ、普段はヤンキーやってる俺らが注意喚起とパトロール紛いなことしてたわけ」
「はー。ご立派なんですねー」
『いや、俺ら不良だから』
さりげなく私を囲んで守ってくれるように歩き出した男の子たちに感心したら、何故かすぐに否定されてしまった。
「いえ、皆さんいい人です。ご心配をおかけして申し訳なく思いますが、心配してくれたお気持ちは嬉しく思います」
「……いや、まぁ」
「そうですよね。まあ」//(時間切れ)
全体的にふわっとした設定や流れのまま書いていました。本当、ここからどうとでもなるようなことしか書いていませんね、これ。




