1158回目 2022/5/15
お題からこんなものしか浮かんでこなかった自分の貧困な想像力が憎いです。どうせなら変形合体ロボまでいったらよかったと思いましたが多分ダメだったでしょうね。
一回目
お題『ダイナミックな机』
必須要素(無茶ぶり)『オタク』
文字数『1042文字』 未完
タイトル『ちょっとカスタマイズしただけ』
「……失礼しました」
やっと説教から解放された。ちょっと自分の机をいじっただけであれほど怒るなんて、教師って人種はよっぽど暇なんだな。
誰だってやってるだろ、机の天板に落書き書いたり彫刻刀で文字とか絵とか刻んだり。その程度のいたずらで学生の貴重な放課後の時間を削るとか、本当ありえない。
「お? インテリバカのご帰還か?」
「……うるさい、君塚。僕はインテリではあるがバカではない」
「いやいやバカだろ。何でお前の机だけ腕が生えて黒板の板書やってんだよ。お前の机だけSF世界とチェンジリングしたのかと思ったわ」
サイエンスフィクションの世界に繋がったなら次元跳躍とかいろいろ言い方があるだろうに。なぜ妖精の取り換えっこ(チェンジリング)なんてファンタジー用語を使ったのか。
「君塚こそ、SF世界で通したいならもっと語彙を選んだ方がいい。それと、この机は昨日思い立って僕が自分で改造しただけだ。いきなり出現したオーパーツのようなものじゃない」
「はー、じゃあお前だけSF世界からきた未来人だな。学校から支給された机から腕生えるなんて誰が思うよ? 先生もそうだけど俺らもポカーンだわ。色んな意味で生きる時代間違えてないか来栖?」
「こんなもの、材料とプログラミングの知識があれば誰でもできる。机に設置したカメラから黒板の内容を読み取り、外付けの筆記用アームでノートの上に再現しただけの簡単な仕組みだ。真似したければスマホで写真を撮って知り合いに清書させれば同じことが出来るぞ?」
「それを全部機械化させた来栖が言っても説得力ないっての。メカオタクなのは知ってたが、パソコンオタクでもあったのか?」
「メカを動かすには命令言語が必要なんだよ。それがパソコンの作業にも使えるってだけだ」
わざわざ僕に浴びせられた説教が終わるまで待っていた君塚は、中学からの同級生。僕自身友人と言える人間はいないため、付き合いがそこまで深いわけではない。
僕にも気さくに話しかけられるくらい君塚がコミュ強なだけで、基本的に僕は一人で過ごしていることが多いし、楽だ。
どうやら僕の改造に興味を持って近づいてきたみたいだが、言いたいことはさっき全部言ってしまったから、他に弁解する余地もない。
あんなもの、手動か自動かの違いで誰でも再現できるものだ。ただ単に、公立の高校の机がロボットアームを生やした光景が奇妙に映っただけで、誰かの板書ノートを写させてもらうのとかわり//(時間切れ)
二回目
お題『隠された教室』
必須要素(無茶ぶり)『恋愛要素以外』
文字数『1127文字』 未完
タイトル『3年5組の道徳授業』
3年5組の道徳授業。
一学年に四クラスしかないうちの学校にある、奇妙な七不思議の一つだ。
他の七不思議は割とメジャーな話が多いし、七不思議なのに六つしかないくらい穴だらけだが、何故かこの話だけは異様な存在感を放っている。
真夜中のとある時間。屋上に続く階段の踊り場にある合わせ鏡の前で時計のアラームを鳴らすと、鏡の中に教室の扉が現れる。
それをくぐるように鏡へ体を伸ばすと、隠された3年5組の教室に入ることができる。
5組にいられる時間は、一コマ分の授業時間と同じ。教室に入った瞬間から、少し調子はずれで不気味なチャイムが鳴り響き、授業が始まる。
そこで行われるのは、異形たちの異形たちによる道徳授業。人間社会についての勉強は、まるで小学生が受ける道徳の授業と何ら変わりない。
ただ違うのは、教室に着席した生徒が迷い込んだ人間以外は皆怪物だということと、教師もまた怪物の一体だということ。
そして、彼らが学ぶことは『人間を安易に殺してはならない』などの倫理観と、『人間の中に紛れ込むために必要な知識』などの社会通念だということ。
それが一コマ分、およそ一時間かけて行われる。
ただし、迷い人は授業中は一切の言葉を発してはならない。怪物の言葉は怪物にしかわからず、しかし人間の言葉は怪物にすぐ察知されて食われてしまうからだ。
では人間のまま怪物たちの学び場に姿を現して、なぜ大人しくしているのか? という疑問はある。理屈としては、鏡を通った瞬間から怪物たちには迷い人が怪物の一体に見えるようになっているからだという。
合わせ鏡の扉は、怪物たちの領域に入るための入り口であると同時に、人間の姿を偽る目くらましも兼ねているのだろう。
怪物たちのための道徳授業を終えれば、怪物たちは教室を出て姿を消す。その中に紛れて迷い人も教室を出れば、また同じ屋上に続く階段の踊り場に戻ることが出来る。
無事に帰ってこれたら、時間の進み方に戸惑うかもしれないが、それは異次元での体験だからと納得するほかない。それ以外に自分を納得させるすべなどないのだから。
――これが、この高校に伝わる異様な七不思議の概要である。
「高校に七不思議があるってだけで失笑もんだと思うけど、なんでこれだけ嫌に具体的なんだろうな?」
「一応、気になってOBたちに取材とかしてみたけど、どうやら実際に遭遇した人がかなりいたらしいよ。つまり噂話じゃなくて、体験談が七不思議として残ってるんだって」
新聞部の中で話をしていた二人の生徒が、件の七不思議について議論をしていた。
この高校ではさほど珍しくない光景である。いちねんせい//(時間切れ)
もしかしたら、新聞部とか話の展開を広げるようなものをぶち込まなければ『完結』設定でいけたかな? と思わなくもないです。これだとホラー系の導入でしかないですしね。




