1149回目 2022/5/6
タイトルがだんだん適当になってきたような気がします。センスもなければ文才もないので、下手にひねると意味が分からなくなっちゃいますから、気づけばシンプルで片付けようとするんですよね。
一回目
お題『名前も知らない帰り道』
必須要素(無茶ぶり)『一人称』
文字数『1270文字』 未完
タイトル『迷い人』
「迷った」
びっくりだよ、いつも通ってる学校からの帰り道で迷うなんて。
「っかしーなー? 行きと同じ道だったはずなのに」
気が付くと全く見知らぬ光景になってたんだよなリアルに。さすがに田舎から大都会に放り出された、みたいなわかりやすいファンタジーはなかったが、逆に言えばそのせいで迷子になったのに気づくのが遅れたともいう。
俺の家はそこそこ田舎にあると思っているし、今歩いているのも田んぼとか遠くに山とかあるから、地元から出ている雰囲気はない。
問題は、地元で言ったことがない場所なんてない俺にとっても見覚えのない場所をずっと歩き回っているってところだ。
「もしかしなくても、道がループしてるとかそれ系か?」
何それファンタジー。なんて余裕ぶっこいてる場合じゃねぇな。
ホラー系の都市伝説とかでも割と見かけるパターンだよな。気が付けば知らない場所にいた、なんて。
和風に言えば神隠し、洋風に言うなら妖精のいたずら、ってところか? ともかく、こういうのってだいたい、何らかの力が働いて『その場所にいた』って認識する前後の記憶があいまいになることが多い。
俺もそのパターンかもしれないので、ひとまずここは俺が知っている場所じゃないと仮定してみる。
なら、闇雲に歩き回っても家に帰れるはずがない。そもそも家に帰れるいつもの地元とは違う場所なんだ。いくらあがいたところで帰路に繋がるなんて奇蹟は起きないだろう。
かといってこのままじっとしておくのが吉か、というとそうでもない。
ホラー系都市伝説だと、何かのタイミングで見るからにバケモノか、人間に見えるバケモノが接触してくるパターンがあるんだよな。
異界に迷い込むパターンだと、『きさらぎ駅』とかが有名か。駅名はなんだっけ? 細かくは忘れたけど黄泉の国へ通じる道中の名前が付けられてたんだっけ?
それに駅から離れても、車に乗ったオッサンが親切に家まで送るよー、なんて言ってきて逆ヒッチハイクの誘いをかけてくるんだよなぁ。それから掲示板での書き込みが消えたから主人公は消された、なんて解釈もできるから迂闊に親切そうな人を頼ることもできない。
親切を装うなんて詐欺師もバケモノも同じだ。害意があるから優しくできる。金か命か、狙ってるもんは違っていても隠している悪意は本物だろうからな。
「さーて、今さらになってホラー系都市伝説を読み漁っていた過去を後悔し始めたぞー」
何せ、心理的に何もできなくなってきたからだ。行きも地獄、帰りも地獄。俺、ただ家に帰りたかっただけなのに。
スマホが通じたらなぁ……真っ先に確認したら圏外でやんの。さらに今の俺がいる場所が異世界だって可能性が高まったんだよなぁ。
まさか自分がこんなことに巻き込まれるなんて思ってもみなかったから、対処法なんてさっぱりわからないし。っていうかこういう系の都市伝説って、巻き込まれるだけ巻き込まれて無事に生還した報告少なくない? 大体やばい目に遭ってるよな。
//(時間切れ)
二回目
お題『興奮した不動産』
必須要素(無茶ぶり)『二号機』
文字数『1119文字』 未完
タイトル『時代を先取りしすぎた物件紹介』
「新しい物件をお探しとのことで、希望条件をお伺いしてもよろしいでしょうか?」
「立地とかの希望はないっすね。住めればなんでも。あぁ、できればでいいんですが、なんか未来感あるような物件ないっすか? 最新式とか次世代型とか、そういうのに惹かれるんで」
「――ほう?」
そんな会話をしたのが、つい数時間前だってのが嘘みたいに思える。
思い返せば、あの目は獲物を見つけた目だった。何が何でも売りつけてやろうって商売人の目だった。
「こちらお客様がご希望通りの次世代型エネルギー供給装置を備え付けた実験型物件でございまして、とある資産家の方が開発に着手させた疑似永久機関から抽出されたエネルギーを電気やガスなどの一部インフラに転換して代用させている画期的な物件になっております。こちらの物件には試作機の問題点を洗い出して改良された二号機が設置されていまして、試作機よりも数倍のエネルギー変換効率とエネルギー発生量を見込めるとのデータがすでに計測されております。この物件であれば電気やガスの固定費がゼロで賄われる上、こちらに設置された疑似永久機関の使いようによっては水を創出できる可能性も無きにしも非ずであるため、家賃以外の固定費を大幅カットできるとかできないとか。残念ながら疑似永久機関に関しましては試作機とこちらの二号機しかございませんので、大変お買い得な物件となっているのは間違いないと思われます。この機会を逃したら一生こちらの物件はお目にかかれないでしょう。決めるのならば今、この瞬間をもってでしかありえません。ちなみにこちらが契約書になります。サインと捺印の準備はお済みですか?」
っつーか現在進行形でこの部屋を売りつける気満々だコイツ。セールストークが異様にうるせぇ。
ところどころ聞き取れなかったし、疑似永久なんたらのメリットしか話さない分、怪しさも数倍以上だ。これ、絶対立地以外に問題ある瑕疵物件だろ。
「いくつか質問いいっすか?」
「……えぇ、なんなりと」
その間はなんだ? と問いただしたいところをぐっと我慢する。
「まず、最寄りの町から車で二時間って条件は、さすがにどうなんすか?」
「大変申し訳ありません。ご不便をおかけすることは重々承知ではございますが、何せ疑似永久機関は御覧の通りとても大きなサイズの機械でございまして、通常の町に設置できるサイズではないのですよ」
そう言って不動産屋が指し示す機械は、見上げなきゃいけないほどのデカさだった。なんなら俺が住む予定の部屋より何倍もでかい。山が近くにあると言われても違和感がないほどデカい。
誰が考えたか知らんが、よくもまぁこんなむ//(時間切れ)
通勤や買い物や病院などの不便を我慢したら家賃と通信費以外の固定費が免除される物件、どうですか? なお、五十パーセントの確率で稼働させた永久機関が熱暴走を起こして大爆発を起こします。




