1145回目 2022/5/2
完全に導入しか思いつきませんでした。こっからどう話を展開していけるのかはわかりませんが、ミステリーとかだったら無駄に話がデカくなりそうですね。
一回目
お題『昼間のクレジットカード』
必須要素(無茶ぶり)『1万字以上』
文字数『1240文字』 未完
タイトル『落し物はクレジットカード』
休日に街を歩いていたら、クレジットカードが落ちているのを見つけた。
「……誰のだ? 物騒だな」
特に何の考えもないまま拾って、交番を探そうとスマホで地図アプリを起動する。名前とかは確かめない。持ち主に返って終わりだろうから、見る必要もないし。
スマホを操作しながら、建物の壁際に寄った。休日の昼間は人通りが多い。都会だとなおさらだ。そのまま突っ立ってたんじゃ、他の人の通行の邪魔になるからな。
調べてみると案外近い場所に交番があったので、さっさと届けようと足を動かす。やりたいことはなかったけど、こういうプチイベントはさっさと消化するに限る。
「すみませーん。落とし物拾いましたー」
「わかりました。そちらにおかけください」
警官が中にいたのを確認して声をかけると、パイプ椅子に促されて腰かける。巡回にでも行っているのか、見る限り警官は目の前の中年男くらいだった。
女が良かった、なんて思わないけど、自然と貫禄出してくるおっさんはおっさんで苦手なんだよな。別に悪いことをしていないのに、交番で警察ってだけで無駄に緊張してくる。
「それで、落とし物というのは?」
「これです」
無造作にポケットに突っこんだままだったクレジットカードを出し、管理やら手続きやらの関係で書類を書いて欲しいとペンと共に渡される。
「クレジットカード、それもむき出しで?」
「はい。たまたま下向いて歩いてて気づいただけでしたけど、なんか変ですか?」
「こういう貴重品は財布ごと落としているケースが多いんだよ。それに、君の話からするに道のど真ん中に落ちていたんだろう? 店の中ならともかく、屋外でカードだけ取り出す用事ってあると思うかい?」
そういわれて、確かに変なシチュエーションだなと思った。
書き終わった書類を警官に渡して、自分ならどういう状況で屋外でクレジットカードを出すか、考えてみる。
…………いや、そんなシチュエーションないだろ、普通に考えて。
「自分から出すわけじゃなかったら、誰かに取られたとか?」
「その可能性もあるだろうね」
知らずに考えが口に出ていたのか、思いがけず返事があって顔を上げる。
書類をどこかに移してから、また俺の対面に戻ってきてパイプ椅子に腰かけていた。
「スキミング、って聞いたことある? カードの情報を機械で読み取って、偽造カードを作ったりする詐欺の手法なんだけど」
「え、っと、聞いたことはある気がします。テレビだったかな?」
「それ、カードの情報を読み取るために一度実物を機械に通す必要があるから、犯人がまず最初にやるのは窃盗なんだよね。で、用がなくなったらカードを捨てて、偽造カードを作って勝手に買い物をする」
「うへぇ、タチ悪いですね」
「詐欺なんてみんなタチ悪いよ。なんにせよ、その可能性があるから事件の可能性は否定できない。君も災難だったね、変なの拾っちゃって」
「あはは」//(時間切れ)
二回目
お題『アルパカの結婚』
必須要素(無茶ぶり)『体の一部がシャコになる』
文字数『1160文字』 未完
タイトル『獣人になり、獣人であるために』
「サリーが結婚? 相手は?」
「デビッドだって。数年前に腕がシャコになったらしいよ。獣人要素が出たら、獣人と結婚して血を濃くするって聞いたけど、本当っぽいよね」
「あぁ、みたいだな」
サリーは生まれた時から獣人だった。まぁ、半人半馬で人間の世界に住んでたんだから、相当な苦労があっただろう。
獣人はまだ世界にそれほど多くない。理由もまだわかっていない。隔世遺伝とか突然変異とか言われてるけど、結局偉い学者さんでもわからない未知の減少、ってことしかわからないままだ。
その中でも、サリーはちょっと変わったケンタウロスだった。獣部分がアルパカだったんだよな。それも、毛の質がやたらいい。
人さらいに何度も狙われて、密猟者からは獣扱いされて、本当、生きにくい世界をよく生きてこられたと思うよ。
しかし、デビッドか……アイツで大丈夫なのか? シャコの因子ってことは腕っぷしがえげつないんだろけど、態度がデカい癖に小心者だったからな。サリーを守れるといいんだが、逆に守られてる絵面しか思い浮かばねぇ。
「キールは、獣の因子が出てきたら、どうする? どうしたい?」
サリーの結婚を女子特有のネットワークで仕入れてきたマリアが、俺の顔を覗き込んできた。
獣の因子は今のところ、誰にでも発現しうる変態だ。デビッドがそうだったように、俺もマリアも、明日起きたら獣人だった、なんてことは笑い話じゃなくあり得る話。
可能性は確かに低いが、ばかばかしいと切り捨てるには現実的な話でもあった。
「どう、だろうな。今のところ、見た目が思いっきり変わるサリーのような形になったら、生きにくいだろうなとは思ってる。サリーは、同情とかされたくないんだろうけどよ。今までの話聞いてたら、辟易もするし人間不信にもなるよな」
「……そうだね」
「サリーはすごかった。あれだけ芯が強い人間も珍しいってくらいに。俺だったら無理だよ、自分が動物みたいに殺されかけた、なんて話を笑いながら言うなんて」
「笑うしかなかったんだよ。きっと。サリーは私たちとは全然違う人生を送ってきたから、サリーにしかわからない人生観があるんだと思う。笑い話にできたんじゃなくて、するしかなかったと私は思ってる。どっちにしろ、サリーはすごい人なんだけどね」
「だよな。だからこそ、想像できないのかもしれない。俺が明日、何かの動物の見た目と能力を得たところで、どう生きていけばいいのか。頭悪いからかな……」
「……ごめん。変なこと聞いたね」
小さく笑ったマリアは、俺から顔をそむけるように伏せる。
あえて何も聞かなかったが、マリアがいきなりそんな話をし出したってことは、兆候があったのかもしれない。
獣人になる兆候が、マリアが、//(時間切れ)
お題も無茶ぶりも頭がおかしい設定だったので、ファンタジー全振りにするしかありませんでした。もう少し何とかできなかったのかとも思いますが、自分の薄い人生経験じゃこんなもんですね。




