1124回目 2022/4/11
ちなみに『音楽を認識できないこと』を『受容性失音楽』というそうです。タイトルをつける時にwiki先生をヤフーでググりました。
あとは『盲目+瞳の色素異常(『強膜化角膜』とかいう病気?)』まで触れられたらよかったのですけど、ちょっと別の描写に力を入れすぎてしまいました。失敗。
一回目
お題『白い目』
必須要素(無茶ぶり)『ピアノ』
文字数『1095文字』 未完
タイトル『白瞳のピアニストと受容性失音楽者』
盲目のピアニスト。
とてもメディア映えするキャッチコピーだ。本人が望んでいなくとも、そう名乗らされれば嫌でも個人を特定される。
何せ、同じ時代に『盲目』でありながら『有名なピアニスト』である人間が何人も出てくるわけがないからな。
……まぁ、俺の幼なじみの場合は少々、特殊過ぎる事情があるのだが。
「ねぇ、介助人さん」
「へーへー、なんでございますかねお嬢様」
「何って……次にリサイタルで披露する楽曲を聴いて欲しいって言ってたはずだけど?」
「おあいにく様で、音楽には疎くてわっかりっませーん!」
「はぁ……いいか悪いかだけでいいから、感想をどうぞ」
「だからわかんねぇんだって。お前が弾く音か、お前以外が弾いた音かしか判別できねぇもん」
介助人とは俺のこと、盛大なため息を吐いて楽譜をめくるのが盲目の天才ピアニスト様。
俺の立ち位置は、介助犬とほぼイコールだ。彼女の傍にずっとついて回り、目の代わりに動くだけの補助輪でしかない。
とはいえ、実際の仕事は驚くほど少ない。何せこいつ、音の反響音で物の位置は大体わかるからだ。コウモリやイルカのソナーみたいなもんだな。
周囲には知らせていないが、ただ生活するだけなら健常者と大差ないくらい動き回れる。マジで目が見えていないのか疑うほどで、ピアニストのくせに料理までこなすレベルだ。
そのことを知っているのは、こいつの言葉を信じるのであれば自分の家族と俺にしか話していないらしい。なので対外的には介助役が必要不可欠で、動物の毛にアレルギーがあるからと嘘をついてまで介助犬代わりに俺を指名してきたわけだ。
「本当に判別できるの? また適当なこと言ってるだけじゃないの?」
「失礼な奴だな。絶対音感持ってるお前の方がわかるだろ?」
「何が?」
「お前以外のピアノの音って、なんか雑音に聞こえるんだよ。っつうかうるさい騒音レベルな。まともに音楽として聴けるのなんて、お前が弾いたピアノしかねぇっての」
詳しく調べちゃいないが、おそらく認知機能に障害でもあるんじゃないだろうか? 日常音や生活音はそうでもないのに、ほぼすべての楽器の音が騒音にしか聞こえないんだよな。
歌――ひいては人の声までうるさく聞こえてたら人生終わってたかもしれねぇが、ギリギリ歌は音楽として認識できたらしい。でも、楽器だけはいつまで経っても騒音にしか聞こえなかった。
俺にとっての音楽っていうのは、幼なじみのピアノだけ。自然、覚える音楽のレパートリーもピアノの練習曲や交響曲なんかの独奏が多くなる。
こいつg//(時間切れ)
二回目
お題『夜と狙撃手』
必須要素(無茶ぶり)『イヤホン』
文字数『1141文字』 未完
タイトル『芋砂エンジョイ勢』
照準に敵の頭を合わせて、っと。
「――はいワンキル。でも、そろそろ安地狭まるから移動しないと」
コントローラーを操作して自キャラを移動させ、近くに隠していた車で移動する。ちょこちょこ狙撃ポイントがあるっぽいから、警戒しながら進むとして。
「次はどこに芋るかなぁ……」
バトルロイヤル形式のFPSで遊び始めて数カ月。
特にeスポーツの才能があったとか、そんなラッキーあるはずなく一般プレイヤーとしてそこそこに芋砂を楽しんでいる今日この頃。
独り言はもう癖になってしまったが、VRゴーグルをはめてコントローラーをカチカチしながら文句言ってる俺って、客観的に見たらどんだけ面白い光景なんだろう? 気になるが気になっちゃいけない気がする。
それに耳はイヤホンから流れる音楽でふさがってるし、かなり無防備な格好であるのは間違いない。ゲームの中じゃ警戒心バリバリなのに、本当の命の危機がある生身は無警戒なんだからすごい矛盾だよな。
「それに、ぼっちプレイで出来る事って、黙ってキル数稼ぐか独り言くらいだしなぁ」
仕事や家事を諸々終わらせての深夜ログインでひたすらお遊びプレイ……エンジョイ勢なのにネトゲ友達もできないままキル数だけ加算されていく作業になりつつある。
「はーい、またキルきましたー」
むなしい……最初にヘッショ決めた時はあんなにはしゃいでたのに。
今じゃヘリ移動中のプレイヤーを狙撃しても、カウンターが動いたなーくらいの感慨しかわかない。どうしよう、これ楽しいんだよな?
「かといって、ガチ勢ばっかりのところに放り出されても、どうせ速攻で死ぬだけだし」
プレイしたての頃に一度だけ、間違ってガチ勢の巣窟みたいなフィールドに足を踏み入れたことがある。
本当に何もさせてもらえないままキルされてしまったのは衝撃だった。降下地点が悪かったのもあったんだろうけど、武器を拾う間もなく倒されちまったし。
その後のガチ勢同士のバトルは見ごたえがあったけど、これだけディープな世界は俺ムリだなーって痛感したのもその時。
それからは自分と同じ戦績のプレイヤーが集まるところに乱入して遊ぶ程度のエンジョイ勢に徹している。遊びなんだから、派手にやられるより派手にやりたいって思うもんだ。
「あー、1位かー」
考え事をしながら黙々と標的を撃つだけの作業は、いつの間にか終了して生き延びてしまった。最近は勝率が高いし、ちょっと上のところに混ぜてもらってもいいんだろうか?
「どうせ勝っても負けても何も思わないんだし、胸を貸してもらおう」
で、前にぶっ殺されたこともあるプレイヤーの名前がある場所に参加を表明し、今日ラストのプレ一を//(時間切れ)
FPSを題材にした『なろう』は読んだことありますけど、FPSはもちろんMMOも経験がない私ではキャラのリアリティを描写しきれませんね。難しい。




