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1111回目 2022/3/29

 時間があれば犯人の人物設定を詳細に組みたかったですが、時間制限アリの短編じゃ無理ですね。


 一回目

 お題『アブノーマルな愉快犯』

 必須要素(無茶ぶり)『コミティア』

 文字数『1323文字』 未完


 タイトル『通り魔エンカウント』


 通り魔なんて、テレビの向こう側にしかいないものだと思っていた。


「んー、微妙? まぁ男の小指だしな」


 あの男がナイフを取り出した瞬間、咄嗟に建物の隙間に隠れた自分の判断を褒めてやりたい。


 趣味で毎回通っているコミティアに行こうとした道中だった。それなりに人通りがある道の真ん中で、そいつはポケットからサバイバルナイフを取り出した。


 すぐに隠れて、遅れて響く絶叫。


 陰に隠れながら見れば、その男は本当に誰でもよかったようで、自分の目の前を歩いていた男を蹴り倒し、踏みつけた右手の小指をナイフで切断していた。


「あんまいらないけど、コレクションにはしとくか。ナンバリングで……あれ、今何本目だっけ?」


 距離が近かったからか、通り魔の呟きがかすかに聞こえてくる。独り言の内容がやばい。小指を切り落としてコレクション? 頭おかしいのか?


 そりゃあ、創作の中だとそういう尖った設定の殺人鬼とかは出てきたりする。なんか色々背景があったりなかったりするが、特徴的な犯行は手っ取り早くキャラ付けできる方法でもあるからだ。


 でも、実際にやる奴がいるなんて普通思わない。毎日テレビで流れてくるニュースで、たまに頭がおかしいやつの逮捕が知らされるだけだ。


 それが目の前で犯行に及んで、みんなパニックに陥っている。誰も自分がこんな場面に出くわすなんて思っていないし、ましてや被害者になるなんて想像もしていない。


 様子をうかがうのも危険なのに、怖いもの見たさか俺は自然と物陰から犯人を見続けた。こっちにきたら全力で逃げる事だけを心に決めている。


「次は女がいいな。年齢は、ババアじゃなかったら誰でもいいや」


 通り魔は男だから、アブノーマルな趣味でもやはり異性を求めるらしい。これで男がよかったなんて言われなくてよかったような気もする。俺も男だし。


 っつうか、異常者の心理ってどうなってんだ? 人間の小指なんて集めてどうするんだよ? ホルマリン漬けにして鑑賞会でもしてんのか? ……想像したらめちゃくちゃ気持ち悪い。


「なんかここら辺騒がしいけど、いいか。建物の中なら女くらいいるだろ」


 飲食店探すノリじゃねぇんだぞ。っつうか本当に計画性のない犯行なのかよ。少しは自制しろよ、自分がやったことをヤバイと自覚しろよ。


 ツッコミどころは多々あるが、これはチャンスでもある。建物の中に入っていったら、すぐに警察に通報しよう。異常者を放置したまま表なんて歩けるか。コミティアは、今回は諦める気持ちで。


「――あれぇ?」


 いっ?!


 目が、合った?!


「誰かいるのかなぁ?」


 意味もなく口を塞いで隠れていた場所のさらに奥へ逃げる。


 なんで気づくんだよ!? 視線で気配を察知するとか、本当にリアルの人間か?! バトル漫画の住人じゃんかふざけんなよ!!


「ふ、んぐっ!?」


 少し走って、思わず声が出そうになる。行き止まりだ。両隣の建物に窓もない。裏口の扉も存在しない。


 周囲を見渡す。室外機がいくつか。臭そうなダストボックス。雨どいから延びる配管っぽいもの。以上。


 どうすりゃいい? 後ろから//(時間切れ)




 二回目

 お題『軽い瞳』

 必須要素(無茶ぶり)『海老のしっぽ』

 文字数『1232文字』 未完


 タイトル『譲れないものはある』


 人間っていうのは皆意外に短気だ。


 たとえば食事の食べ方なんかが違っていただけで、簡単に相手を不快になれる。


 目玉焼きは塩か醤油かソースか、なんてくだらない理由でケンカが出来るんだからお手軽だ。瞬間湯沸かし器でももう少し沸騰させるのに時間がかかる。


 ちなみに、俺はエビフライのしっぽを食うか食わないかで親友と殴り合いのけんかになった。俺が食う方で、僅差で負けた。


 だからといって海老のしっぽを食わないことが正義にはならない。単に親友の方がケンカが強かっただけで、海老のしっぽを食べれば身体に悪いと証明されたわけでもない。


 人間のエゴなだけだ。それが自分の一番好む道だから正義だと、勝手に決めつけて勝手に下に見る。優劣をつけたがらないと呼吸もできないどうしようもない生き物だ。


「そういえば、お前なんで回転ずしでワサビ使わねぇの?」


「あ?」


 だからこそ、またこんなくだらない理由で俺の額に青筋が浮かんじまうんだ。


「逆に聞くがなんでワサビなんて使わないといけねぇんだよ? そのまま醤油つけて食った方が美味いだろうが。あんなもん寿司の邪魔でしかない」


「そうか? ピリッと来る辛さと鼻を突き抜ける匂いがいいアクセントになって食欲進むじゃねぇか。そりゃあつけすぎたら悲惨だけどよ、普通つけるだろ」


「俺から言わせれば普通はつけない。お前は全く学習しないな。前に海老のしっぽを食わないのが普通、って口を滑らせて大喧嘩になったのを忘れてんじゃねぇだろうな?」


「え? ……あー、お前がいきなりキレ散らかしたやつな。なんとなく覚えてるぞ。何でそんな下らないことで怒ったのか、未だにわからねぇし」


「なるほど、お前はそんなに俺とケンカがしたかったのか。知らなかったよ、気軽に昼飯を一緒に食べようなんて言ってきた結果がこれだと気づくまではなぁ!!」


「うそ、またキレたの? こえぇー、沸点低すぎだろお前」


「表に出やがれ!! 戦争だ!!」


 会計ボタンを押して立ち上がる。目の前の親友、いや仇敵はため息をつきながらこれ見よがしにワサビを溶かした醤油でマグロを食べた。


「はぁ……飯くらい静かに食わせろよ」


「お前が温厚な俺を怒らせたのが悪いんだろうが」


「あー、はいはい。今回も負けた方が飯代奢りな」


「いい度胸だ。今日こそお前に奢らせてやる!!」


 負けた。


「お前さ、なんでケンカめちゃくちゃ弱いのにケンカ吹っ掛けてくんだよ? もう面倒くせぇよお前」


「ぐ、ぅぅぅっ」


「回転寿司に誘ったのも、前に調子に乗って食い過ぎたから奢り返してやろうと思っただけだってのに。また俺の食費が浮いただけじゃねぇか」


 右頬が熱せられた金属を押し当てられたように熱い。


 何をされたのかはわからなかったが、状況から推測することはできる。


 俺は今、回転寿司屋の駐車場で仇敵にワンパンもらって倒れている!! 痛い!!


「」//(時間切れ)


 タイトルは『譲れないものはある』でしたが、自分の意見を通せるほど強いとは限らない、って副題がつきそうな内容でした。面白いかは別にして。


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