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1104回目 2022/3/22

『絵画』から安直に美術館へ行かせましたが、何も浮かばなかったので仕方ないです。タイトルをシリアス風味にするなら、『自動車』事故くらいは起こしてるかもしれませんね。


 一回目

 お題『真紅の怒りをまといし自動車』

 必須要素(無茶ぶり)『絵画』

 文字数『1043文字』 未完


 タイトル『奪われた休日』


「暇なのでどこか出かけましょう」


「一人で出かけたらいいのでは?」


「休日に? 女一人で? 拷問かよ」


「姉弟で休日を過ごすのもなかなかだと思うのは俺だけか?」


 と、いうわけで連れてこられたのは近くの美術館だった。


「なぜここに?」


「んー、家から一番近くてエンタメ性が高そうだったから」


「姉ちゃんの基準がわからん……」


「ほら、入館料奢ってやるからきなー。その代わり、帰りのお茶代はアンタ出してね」


「ぜってーやだ」


 奢らせたらマジで喫茶店の会計押し付けられそうだったから自腹で入館料を払い、やけに静かなギャラリーを見てまわる。


「うわすっげ……これ全部絵かよ」


「写実的、っていうの? 写真みたいな絵がいっぱいだね」


「素人が見てすぐにすごいってわかる絵なのは助かったな。ピカソみたいなの見せられても、楽しみ方がわからんし」


「そういうのって、展示の近くに解説とか載ってるもんじゃないの?」


「知らねーし。姉ちゃんこそこういうところ良く来るんじゃないのかよ?」


「うんにゃ、美術館自体初めてだね」


「彼氏と来ればよかったじゃん」


「いないってわかってて言ってる?」


「そりゃ、休日に暇だったら弟より彼氏誘うだろうしな。いねーんだろーなとは思ってた」


「悪かったな独り身で。でもまあ、彼氏がいても弟誘う方がハードル低いし、いいかな」


「……ブラコンかよ」


「なんだかんだ付き合ってくれるシスコンに言われたかないねー」


 色んな絵が飾られていて、姉ちゃんと無駄話をしながらギャラリーを進んでいく。


「うわ、車だ」


 途中、やたら真っ赤な炎に包まれた車が書かれた絵に興味が惹かれ、立ち止まる。


「ありゃー、燃えてんじゃん。火事? 放火?」


「いや、さすがに炎上した車をスケッチしたわけじゃないだろ……なんかこう、画家のインスピレーション的なやつじゃね?」


「あ、それマジっぽい」


 俺が適当に感じたことを口にすれば、傍に解説文みたいなのがあったらしく姉ちゃんが指さしていた。


「『この作品を描くきっかけが自動車事故に巻き込まれた身内がいたからです。幸いけがはしなかったようですが、もう少しで轢かれるところだったと恐怖を語っていました。その話を聞いて、事故を起こす人への怒りと注意喚起も込めて、少々感情的に筆をふるいました』……結構いろいろ書いてるね」


「感情をぶつけるってよく言うけど、本当にする人いるんだな」


「」//(時間切れ)




 二回目

 お題『きちんとした独裁者』

 必須要素(無茶ぶり)『美容整形』

 文字数『1115文字』 未完


 タイトル『新独裁者は容姿が気になる』


「顔を変えたい」


「え、独裁国家のトップが何言ってんすか? 周辺国からフルボッコされる様なことしたんすか? まさか……ホロコースト?」


「するか!! 金食い虫の労働力を一斉掃除するくらいなら、かかった維持費が黒字になるまで働かせ続けてからに決まっているだろ!!」


「うわー、そんな独裁者っぽいこと言われると引きますわー」


「お前、さっきから仮にも国のトップに軽く接しすぎじゃないか? 友達かよ」


「友達じゃないすか、クーデター起こす前から」


「公式の場では控えろよ? いちおうお前、首相ってことにしてるんだから」


「うーい」


 およそ国のトップとは思えない会話を内閣府で行っているのは、先日まで王政だった国を武力で下し新政権を樹立した男と側近の二人。


 徴税が厳しく明日食うものもない状態で起こした武装蜂起は、意外に呆気なく成功してしまい新たな政府を作る段階でトップに据えられたのが、顔を変えたいと言い出した大統領だ。


「にしても、いきなり顔を変えたいとか、どうしたんすか? ハリウッド女優に転身したいとか?」


「なぜ真っ先にニューハーフ願望があると予想した?」


「気に入らないんでしょ? 親からもらった不細工な顔」


「知っているか? 外国には『親しき仲にも礼儀あり』ということわざがあるらしい」


「そりゃあ大事でしょう。友達だからって無礼千万働くやつなんか、さっさと絶交食らって見放されるでしょうし」


「よく笑顔で追従できたな、お前」


 不細工な顔の大統領と、そこそこ整った顔の首相が数分間童心に返って友情を高め合ってから、肩で息をしながら互いを睨みつける。


「いいか、ぼんくら。私は不本意にもこの国の顔になったのだ。毎日さらす顔が、こんな不細工では格好がつかんだろうが」


「誰がぼんくらだ腕力馬鹿。くっそ、鼻血出てんじゃねーか、本気で殴りやがって。するってぇと何か? 国民へのイメージ戦略で美容整形に頼りたいってことかよ?」


「そういうことだ。お前、顔は狙わないくせに鳩尾やレバーを重点的にえぐってきただろ。この部屋ではいたらどうしてくれるつもりだったんだ?」


「掃除くらい自分でやれよ、自分の部屋なんだから」


「元凶がよくもいけしゃあしゃあと」


 顔やお腹をさすりながら、少し怒りが収まったのか長くため息をついて備え付けのソファに座り込む大統領と首相。


「っつうか、旧王族みんな処刑した後で顔って言われてもな。そういう粛清の時とか国民の前で顔をさらしてテレビに映してただろ? 今さらイメージアップを狙おうったって遅すぎんじゃねぇの?」


「そうも言ってられん。政変によってな」//(時間切れ)


『独裁者』って言葉のイメージが悪いですけど、国の緊急時における判断や決定がめっちゃ早いっていうメリットもあるので一概にダメってわけじゃないんですよね。この短編がそれを伝えているわけでもないんですけど。


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