表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1100/1238

1101回目 2022/3/19

 こういう話を書くとき、もう少し神道の知識が欲しいなと思います。欲を言えば陰陽道とか、バトル物に使えそうな知識も集めたいですね。


 一回目

 お題『白い火事』

 必須要素(無茶ぶり)『日本酒』

 文字数『1095文字』 未完


 タイトル『奉山神楽』


 うちの神社には変わったお祭りがあって、キャンプファイヤーみたいなお焚き上げとお神酒がまつられる。


 神主が祝詞を唱えながら、その血筋で一番若く神楽を舞える娘の巫女が舞踊を捧げて神への供物とする、らしい。


 昔からずっと続いているお祭りはいわゆる秘祭で、一般には公開されないままひっそりと行われる。もちろん、屋台も出ないし美味しいものも出てこない。


 この祭りが、私は昔から苦手だった。だって美味しいものないし。静かだし。地味だし。


 私が生まれる前に神主を引き継いだお父さん曰く、とても大事なお祭りだから毎年欠かしちゃいけない、っていうんだけど、お神酒も上等な日本酒を買うから家計のダメージもでかい。


 あとお焚き上げが地味に厄介で、お祭りの日はいつも風が強く吹くせいか火の粉が散って毎回服をダメにするのだ。巫女服も用意するの大変なのに、毎年穴が開いて作り直さなきゃいけないし。


 ちょっと穴が開いただけだからリメイクしたらいいじゃん、って言っても『神様が怒るかもしれないから』とかで毎年いちから作り直している。オーダーメイド品はお金がかかる。


 そんなわけで、私は毎年お金が一気に飛んでいくこのお祭りが苦手だ。家計簿を預かる身としては、お祭りの数カ月前から節制を徹底しなきゃいけないストレスとも戦わないといけない。


 その上、私は残念ながら今代の巫女であり、神楽もきっちり仕込まれた。先代の巫女であるお母さんの指導は厳しく、お小遣いを減らすと脅しをかけても容赦してくれなかった。実際に減らしたら陰で泣いてたけど。


 正直、古いだけのしきたりに振り回されて、家計を圧迫するお祭りの必要性を感じなかった。昔の人が決めたルールに、なんでこっちが巻き込まれなきゃならないんだろう、って。


「……千代! もう一度、神楽を捧げなさい!」


「え?! お、お父さん! 今はそれどころじゃ」


「この白炎は神様のご意思だ! 消火剤で消えるものじゃない!!」


 でも、こんなことになるなんて、思っていなかった。


 私の目の前では、お焚き上げの炎がごうごうと燃え盛り、神社の屋根より上の高さにまで到達する火柱になっていた。


 それも、赤やオレンジみたいな色じゃなく、真っ白な炎になって。


「ほ、本当に消防に連絡しなくていいの?!」


「事態を早く解決したいなら、神楽を捧げるんだ! 雑念を捨てて、練習通り、何も考えないで!!」


 あぁ、バレている。


 こんなことしたって何か意味があるのか、なんて余計なことを考えながら踊っていたことを。


 冷や汗がうなじに浮かんでいる。//(時間切れ)




 二回目

 お題『ナウい暗殺者』

 必須要素(無茶ぶり)『漫画』

 文字数『1157文字』 未完


 タイトル『書きたい漫画家と売りたい編集』


「……サイボーグ暗殺者?」


「そう! 巨大テロ組織の犯行に巻き添えになった家族の敵を討つために立ち上がったダークヒーローだ! 自分も事故に巻き込まれながら、サイボーグとして新たな肉体を得た不屈の断罪執行人! その名も『サグアン』! どうだ、ナウいだろ!?」


「いや、色んな意味で古い」


 自信満々で持ってきたネームだと思ったら、どっかで聞いたような設定をガン盛りしただけじゃねーか。


 いや、設定は別にいいんだけども。調理の仕方を工夫すれば、設定だけならありふれた内容でもベストセラーいけたりするし。実際、世に出ている名作も設定だけなら割とありがちでわかりやすいの多いしさ。


 でも、こいつの出す漫画のネタ、抜けてるっつうか残念なんだよな。


「なんでだよ!? 格好いいだろ、ダークヒーロー!!」


「そこは別に引っかかってねぇよ。それ、どういう感じで進めていくつもりなんだよ? 設定じゃなくて構成は練ってんのか?」


「そ、そりゃあもちろん、敵が出て倒すだろ?」


「うん」


「次は、敵が出て倒すだろ?」


「それで?」


「それで……ラスボスを倒すだろ?」


「終わりか?」


「…………あれ? 終わっちまった」


 これだよ。


「お前がバトル物の漫画が読むのも書くのも好きなのは、こっちだってよーくわかってる。編集について二年も経てば、ある程度漫画家の傾向とか癖とかいやでもわかるしな。画力も申し分ないし、コマ割りやトーンの使い方もうまい」


「え? べた褒めじゃん?」


「だが、お前はいかんせん、自作のストーリーが壊滅的に面白くない。もっと言うと浅い。ドラマ性が皆無だ。物語のカタルシスとか山場とか、全然理解していない」


「あげてからの落としがひどい?!」


「ひどいのはお前の頭だ、ボツネームばっかり書きやがって。こっちはずっと譲歩して『原作を別でつける』っつってんのに、その度拒否してクソネーム持ってきやがって。最初にデビューした、原作を別に用意した作品がせっかくプチヒットしたのに、連載終わってから何やってきたんだてめぇは?!」


「そ、そんなめちゃくそに責めなくていいだろ?! 俺だって頑張ってきたんだよ!! ストーリーの勉強として創作の本を読んだり、他の作者の作品を読んで勉強したり、実際にネームに起こして手ごたえを確かめてみたり、休む暇なく漫画のことだけ考えてきたんだ!!」


「それでこの程度のストーリーしか作れないなら、さっさと優秀な原作者を捕まえて次の作品連載しろや!!」


 前の先輩編集さんから聞かされてはいたが、どうしてこう、優秀なのに扱いづらいんだこいつ!!


 ドラマ性皆無のストーリーを量産すること以外は、かなりレベルの高い作画ができるってのに。うるがわな//(時間切れ)


 実際の出版の現場でこんなことはきっと起こらないでしょうけど、これそのものが創作ですからきっとセーフ。リアルだったら漫画家が折れますよ、こんな状況。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ