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1093回目 2022/3/11

『つるつる』を見た瞬間にハゲ頭を連想してしまったことを反省します。もうちょっと広い視野を持ちたい……。


 一回目

 お題『誰かはつるつる』

 必須要素(無茶ぶり)『駅』

 文字数『1070文字』 未完


 タイトル『駅ですり合うわずかな縁』


 駅って色んな人が出入りしていて、ちょっと面白い。


 仕事のために足早に去ってくサラリーマンとか、おしゃれして軽やかに走っていく女の子とか、リュックをいっぱい膨らませて真っ直ぐ前を見ている男の人とか。


 遊ぶ約束をした友達がくるまで、洪水のように流れていく人混みを見て時間をつぶす。


 人間観察、なんて上等な物じゃないけど、人を眺めるのはなんか好き。その人のことを知ったふりしかできないけど、見た範囲だけで想像するその人のことは私の中で形になっていく。


 たとえばさっきのサラリーマンは、ハンカチを額に当ててから腕時計を確認していた。仕事でのミスかもしれないし、待ち合わせ時間に間に合わないのかもしれない。いずれにせよ、急いで目的地に着かないといけない切迫した様子が顔に現れていた。


 たぶんデートに行くんだろう女の子は、とにかく楽しそうで羨ましい。私はまだ恋を知らないけれど、あの子みたいに自然と笑っていられるようになるのかな、って思うと楽しみが増えた。


 リュックの人は……なんだろう? キャンプでもしに行くのかな? 駅のホームに向かっていったみたいだし、この駅からどこかへ行くのは間違いないだろう。無表情だったから、行楽か仕事かわからなかったけど、重い荷物を持っているだけで頑張れーって思う。


 あ、子どもがいる。親はいないっぽい、小学生かな? 友達と一緒に手を繋いで歩いていた。遠足かな? 案内板を見て不安そうにしてる。でも、グループの一人が指さした場所を見て、みんな駆け足で行っちゃった。


 若いっていいなぁ……私もあんなにぷにぷにすべすべな時期があったんだよねぇ。私、あんまり肌のケアとか気にしてこなかったから、ダメージヤバそう。


 ダメージと言えば、さっき通ったおじさんの頭、ダメージがひどかったな。つるつるだった。そういえば、最近お父さんが頭の毛が少なくなったって気にしてたっけ。私はどうだろう? 頭がつるつるになったお父さん……ちょっと面白そう。


 でもハゲは嫌いって子もいるんだよね。同じクラスの子がそんな話してたな。男の人だと、ハゲは特にエッチな人が多いんだっけ? 私も、そういうのはあんまり、かな。


 おんなじつるつるでも、赤ちゃんはとってもかわいい。思わず触りたくなっちゃう。ベビーカーを押しているあの人、私よりちょっとお姉さんって感じなのにすごいな。赤ちゃん産むのって、やっぱり大変なのかな? 私もいつか、誰かと結婚して出産とかするのかな?


 初恋もまだなのに、ちょっと気が早いな、私。//(時間切れ)




 二回目

 お題『勇敢な夏』

 必須要素(無茶ぶり)『バナナの皮』

 文字数『1288文字』 未完


 タイトル『栄光のバナナロード』


 子どもっていうのは、小さな体に閉じ込めておけない好奇心と行動力で、時に思いがけないことをしてのける。


「バナナの皮でスケートやろうぜ!!」


 小学生のころだったか。


 誰が言い始めたのかはもう覚えていないけど、当時テレビのCMでキャラクターがバナナの皮を踏んで、道路をスケートみたいに滑る様子が放送されていた。


 それを見て影響を受けたらしい誰かが、実際に学校の廊下でやってみようと言い出した。


「やろう!」


「面白そうだよな!」


「じゃあ明日、一人最低二本はバナナ食べて皮を持ってくること!!」


 たしか女子はあんまり乗り気じゃなかったけど、大勢の男子は面白がって参加を表明していた。


 子どもなりに考えて、後片付けが楽な方がいいと掃除の時間の前にやろう、なんて話していたのに、結局遊ぶ時間が長く取れる昼休みに決行することになったっけ。


 俺も、バカな提案に前のめりで参加した馬鹿の一人だった。


「お、うわっ!? 結構難しいぞこれ!」


 で、冗談みたいな遊びは本当に実行された。


 クラスの前の廊下で、朝に食べてきたバナナの皮を持参した男子生徒たちが踏み、滑るように体重をかけて遊んでいた。


 まあ、実際の成功率はあんまり高くなかったけど。ほとんどの生徒はバナナの皮を踏んですぐにスリップし、尻や背中を打って笑われていた。


「お、おおぉぉぉ?!」


『すげーっ!!』


 それでも挑戦者が後を絶たなかったのは、たまたま理想的な成功をした奴がいたからだった。


 運がいいのか悪いのか、本当にテレビで見た感じそのままで華麗に滑る姿は、小学生男子のチャレンジ精神を大いにくすぐった。


 さらに挑戦者が増える度に廊下はバナナの皮から潰れた白い筋が潤滑油となり、男子たちが挑戦すればするほど滑りやすくなっていたのも悪かった。


 十分もするとほとんどの男子がバナナの皮スケートに成功するようになり、さらに他クラスの男子も面白がって挑戦するものだから、一気に廊下がバナナから出た粘液でぐちゃぐちゃになったし、バナナ臭がいっぱいに広がる惨事になった。


「全員、今すぐに掃除しなさい!!」


 もちろん、担任の先生にめちゃくちゃ怒られ、参加していた男子全員がバケツとぞうきんを持って廊下の端から端まで水拭きを命じられた。


 自業自得なのにぶつくさ文句言うやつが多かったけど、それはそれで楽しいと騒ぐ馬鹿もいたっけな。追加でさらに雷を落とされていたのも、今じゃ笑い話だ。


「ガキって本当、なんでバカみたいなことでも簡単に挑戦できたんだろうな?」


 夏の盆休みに実家へ帰省していた時、懐かしさだけで小学校の見学をしていた俺は、懐かしのバナナロードを見て思い出に浸る。


 大人になった今じゃ、新しい事には簡単に挑戦しなくなった。たとえ結果がわかり切った蛮勇でも、面白そう、楽しそうって理由だけで挑戦する勇気が持てなくなったんだ。


「そう考えれば、ガキってのはみんな勇敢だったんだな」


 バナナスケートをやったのも、たしか六月の熱くなる時期だった//(時間切れ)


 知っている人は知っているかもしれませんが、短編の中に出したCMの元ネタは某翼が生えるエナジードリンクのやつです。良い子の皆さんは絶対にマネしないように。


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