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1062回目 2022/2/8

 今回はシチュエーションありきで書いた感じです。


 一回目

 お題『穏やかなあの人』

 必須要素(無茶ぶり)『靴下』

 文字数『1100文字』 未完


 タイトル『下の階に住むお姉さん』


 最初の記憶は、その人の印象よりもその人が話しかけてきたシチュエーションの方が印象的だった。


 あ、これ、漫画かドラマで見たことある、みたいな。


「ごめーん! それうちの洗濯物なんだ!」


 それ、と言われたのが、さっき上から落ちてきた靴下だと気づくのに、少し時間がかかった。


 一つは、上から聞こえてきたのが女の人の声だったから。もう一つは、その靴下がどう見ても男物だったから。


「え、っと、これっすかー!?」


「そう、それー!」


 マンションの出入り口と四階で交わされた、ちょっとマヌケなやりとり。


 届けに行くと声を張り上げて階段を登っている時、現実はドラマみたいにスマートにはならないんだなと、何故か感心した。


「ごめんね、わざわざ届けてもらっちゃって」


「いえ。俺、ここの上の階に住んでますんで」


「ご近所さんだったか。ますます申し訳ないね」


「困った時はお互い様ですよ。まぁ、このマンション内で困ったら助けてくれそうな人、あんまいなさそうですけど」


「たしかに。というか、ほとんどのマンションってご近所付き合いなさそうだからね。ここが特別冷めてるってんけでもないでしょ」


 小さく笑う人は高校生の俺よりも年上に見えるのに、どこか子どもっぽい人だった。


 それでも男物の靴下を持ってるってことは、同棲してるか既に結婚している人なんだろう。


 大人はやっぱり違うなー、なんて考えていたら、左手の薬指がフリーだったことに気づいた。


「もしかして、彼氏さんのですか? 俺、さっさと帰っちゃった方がいい感じです?」


「え? ……あぁ、違う違う。これ泥棒避けの小道具だから」


「小道具?」


「若い女の一人暮らしってリスクが高くてね。干してる洗濯物からわかっちゃったら、空き巣とか押し入り強盗とかに狙われるかもしれないでしょ? だから独り身じゃないってアピールしてるの」


「泥棒相手に?」


「他にはストーカー対策とか?」


 大変だよねー、と笑う女の人は冗談めかしていたが、俺はちょっと笑えなかった。


 報道バラエティとかで防犯対策とかの解説を見たことあるけど、本当にやってる人を初めて見たからかもしれない。


 それか、何となく気づいてしまったからだろうか?


 もしかしたらそういう対策を意識するようなことが、この人の過去にあったのだろうか? なんて。


「それは、大変でしたね」


「……ありがとう」


 何に対してかわからないまま口から出た言葉に、女の人はため息のような声とともに微笑んだ。


 ここでようやく、見た目相応の顔を見た気がした。


「//(時間切れ)




 二回目

 お題『難しい男の子』

 必須要素(無茶ぶり)『海老のしっぽ』

 文字数『885文字』 未完


 タイトル『無気力なカズくん』


 心を閉ざした子どもは、何人も見てきたつもりだった。


 でも、ここまで酷い子を見たのは、後にも先にもあの子が初めてだった。


「こんにちは」


 膝を折って目線を合わせた挨拶に、ガラス玉のような目で見つめてきた。


 何も話さず、ゆっくりとまばたきをする男の子に、憐れみを抱いたのを覚えている。


「今日からここがあなたの家だからね。わかる?」


 返ってきたのは目礼だけ。まだ小学一年生だなんて信じられないくらい、無機質な男の子だった。


 成田カズくん。最低な親の下に生まれて、『クズ』と呼ばれてきたらしい男の子。


 出生届の名前の欄にも『クズ』と書かれていたらしく、何度もやり直しを迫っても無視するばかり。


 本当はいけないことなのだが、カズくんの親戚に連絡をして少しだけ親の筆跡の上から文字を変えてもらっていた。


 それで、戸籍上は『カズ』という名前を与えられ、『クズ』と呼ばれて育った子が生まれた。


 そのクズみたいな両親は、先日呆気なく事故で死んだらしい。事件かもしれないが、こちらにとってはどうでも良かった。


 カズくんは被害者で、児童養護施設はこのような子たちのためにあるのだから。


 学校とは違う、子どもたち独特な社会を形成してしまうけれど、孤児になった子たちを見て見ぬふりで殺すよりはマシな場所。


「なんか喋れよ!」


「キモいんだよお前!」


 案の定、施設内でいじめは起きた。


 カズくんだけでなく、入所してきた小さな子は大きな子相手に逆らえない。良くも悪くも面倒を見るのは年長の子の役割だからだ。


 施設の職員もなるべく様子は見ているけれど、子どもたちは案外ずる賢くて陰湿だ。こちらが見ていないところで、問題が大きくならないような加減で、下を虐げている子が多い。


 他にも、最初に親がいた子は、生まれてすぐに親から捨てられた子に舐められる。


 子ども特有の価値観というか、プライドのようなものなのだろう。途中まで親がいたことを『軟弱だ』みたいに言う子が多い。


 こういうのは見つけたら注意するけど、こどもたちのしゃか//(時間切れ)


『海老のしっぽ』が出せませんでした。予定では甲殻類アレルギー的な話をする予定でした。全体的に暗めですね。


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