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1051回目 2022/1/28

 本人にその気がなかったとしても、当事者にならないと他人事でしかない問題ってのはありますよね。知識の問題というより、感情の問題なのだと思います。


 一回目

 お題『頭の中の衝撃』

 必須要素(無茶ぶり)『レズ』

 文字数『1143文字』 未完


 タイトル『舞台の上に立たされて』


 今の社会では性的マイノリティーの認知は広がっているけど、理解には程遠い。


 存在は広まっていても、その知識に中身が伴っていない。表層の、上っ面をなぞったところだけが広まって、大勢の誰かをわかった気にさせているだけだ。


 そんなこと、考えもしなかったし、私自身気づいてもいなかった。


 あぁ、私は画面の向こう側から見聞きしたものだけで、理解した気になってたんだなって。


「……え?」


「だから! 好きなの! あなたのことが!!」


 放課後、ただのクラスメイトだと思っていた友達から、告白された。


 罰ゲームとか冗談じゃない、本気のトーンで、顔を赤くしながら。


「え、っと、ごめん、聞こえてたから、その、あんまり大きい声、出さない方が」


「っ、ごめん」


 興奮していたことは自覚してくれたらしい。一気にトーンダウンして、視線を私から足元に流してくれた。


 別に、レズだとわかったから関わるな、なんて言いたかったわけじゃない。


 単純にこの子が、他の人から違う目で見られるんじゃないか? って心配したんだ。


 同性愛者は、正直あまりいい目で見られない。学科のあの授業で取り上げられて、知識が広まる一方で感情から許せない人はまだいる。


 カミングアウトだって、なかなかできないだろう。私に告白するのも、普通に告白するよりもずっと勇気が必要だったはずだ。


 でも、私はそこまで考えていて、頭の別のところでは『告白は受けられない』と断言している。


 私自身、性的マイノリティーにはニュートラルな考え方を持っていると思っていた。個性の一つ程度で、その人の人間性の全てではないと思っている。


 なのに、私がいきなり矢面に立たされたと感じた瞬間、頭か心に、ガツンと殴られたような気持ちがあった。


 ここに来てようやく、私が他人事にしか思っていなかったことを悟ったから。


 そして今、また他人事の方へ戻ろうと必死に言い訳を考えている自分に気づいたから。


「そう、だよね。気持ち悪いよね」


「え?」


 だから。


 その子の変化に気づくのが、遅れた。


「変なこと言ってごめん。忘れて。あと、できれば周りに言いふらさないでくれると嬉しいな」


「い、言わないよ、こんな大変なこと。いや、そうじゃなくて、どうしたの?」


「ううん、なんでもないから……私、先に帰るね!」


「あっ! 待って!」


 脱兎の如く、ってのはああいう姿を言うんだろう。


 とっさに逃げようとした子の腕を掴もうとしたのに、私の手は何もないところを掴んで取り残された。


「……なんだよ」


 よくわからない。


 言葉にできないモヤモヤが広がって、でも一つだけかくしんしたことがある。//(時間切れ)




 二回目

 お題『たった一つの団欒』

 必須要素(無茶ぶり)『右肘』

 文字数『1078文字』 未完


 タイトル『団欒に求める役割』


 私にとって団欒は、家族に対して使われる言葉じゃない。


『…………』


 こうして、ご飯を食べている時も一つのテーブルに集まって入るけど、誰も何も話したりしない。


 父親は仕事が趣味の仕事人間で今から老後が面倒くさそうな人。プライベートには一切口を出してこない代わりに、進路や就職についてはぐちぐちうるさいうざいタイプ。


 母親は癒しを家族の外に求めた人。韓流ドラマだったり友達とのランチだったり観劇だったり、とにかく家族との関わりを諦めて人だ。この人からの愛情を諦めて久しい。


 兄とは何故か昔から犬猿の仲で、思春期に突入してからずっと冷戦状態が続いている。多分向こうも思っているだろうけど、存在が気に食わない。こっち見るな口を開くな息するな、の域にまで達している。


 そんな壊れかけの家族でも、離れてしまえばデメリットになることは理解しているのだから、家族なんだなと思う。利益や不利益に敏感なのは、私たち一家の共通項だ。


 父親は家事能力が皆無だし、母親は自立心がまったくなく、兄は一人に耐えられない人間だった。


 かく言う私も、今のように誰からも干渉されない環境を手放したくなかった。学校に行けば誰かに絡まれるし、私も無駄な争いはしたくないので反応しなければならない。


 右肘が机につきそうになって、意識して姿勢を正す。小言を言われる可能性は低くとも、こちらから隙を作れば面倒くさいことになるから。


 それは両親の目もそうだし、実体のないもののちょっかいもそうだ。


 誰も信じやしないし信じて欲しいとも思ってないけど、私はいわゆる見える人。


 おまけに触ったりしゃべったりできるから、いろんなトラブルに見舞われること多く。


 こんなクソみたいな気まずい空間でも、誰にも触れられないことを嬉しく感じてしまうくらいには、私は幽霊系のやつらと相性が良すぎた。


 たまに幽霊や化け物たちが集まってお祭りみたいなことしてたりして、それに呼ばれたこともある。


 なんか運動会みたいだったけど、ルールも何もないデタラメな大騒ぎって感じだった。まぁ、それでも団欒と考えたら今の地獄みたいな空気よりだいぶマシだったけど。


『あそぼ、あそぼ』


 あ、ごめんおっちゃん。ご飯まだだからおとなしくしといて。


 目線で訴えかけたら、机に腰掛けて足をプラプラさせていたちっちゃいおっさんがぴょんと飛び降りた。


 そのままリビングを出ていく。たぶん、私の部屋に行ったなあれは。


 一時期、見つけたら幸運が寄ってくるとか言われてたけど、わたし//(時間切れ)


 存在している人よりも存在しないモノとの交流が大事、的な感じでまとめったんだと思います。知らないですけど。


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