1043回目 2022/1/20
大学時代は男だけで一部屋に集まって飲み食いしたことはあります。酒は控えましたけどね。
一回目
お題『間違った手』
必須要素(無茶ぶり)『まいたけ』
文字数『868文字』 未完
タイトル『狭い部屋で男女が二組』
次の具材を取ろうと鍋に箸を伸ばした瞬間だった。
「いてっ!?」
「あんた、口つけた箸で鍋をつつこうなんていい度胸してるな?」
隣の怖い姉さんに手の甲を引っ叩かれた。不意打ちかつ机に手首の骨を打ち付けたため、めちゃくちゃ痛い。
「ユウジ、これで何回目だよ?」
「いい加減菜箸使うこと覚えたら? アカリが怒るのも無理ないじゃん」
「うっせーなー! ちまちま箸を変えんのが面倒なんだよ!」
「だから女にモテないんだよ、あんた」
「アカリさん酷くないっすか?!」
他二人に盛大に笑われるし、踏んだり蹴ったりだよまったく!
大学の試験が終わったから鍋パしようぜ、と声をかけてきたのはケンタだった。それに乗ったのが俺と、ケンタの彼女のマリ、ゼミの関係で知り合ったアカリさんの三人。
ケンタの狭いアパートだと四人が限界で、ちゃぶ台の上に置いたコンロと鍋でほとんどが占領されてしまっている。
小鉢を各々の手で持って、配られた割り箸で食べつつ具材は鍋に刺さった一膳の菜箸と一本のお玉で好きにとれ、って感じだった。
もちろん、酒も入っている。俺とケンタはビールで、マリとアカリさんは缶チューハイを飲んでいた。
あまり度数が高い酒は近所迷惑になるからやめてくれと、この中で一番の酒乱が頭を下げてきたので、仕入れた本数も少なめだ。
「それにしても、本当にいいのか? この部屋で男女四人が寝泊まりとか、流石に無理があるだろ」
「つっても、全員酒入ってるからたとえチャリでも運転ダメだろ? マリは問題ないとして、ユウジは原付でアカリさんもバイクじゃん。大人しく一泊して酒抜いてけ」
「なんだ? 私たちがいるとそんなに落ち着かないか?」
「ユウジ、童貞だもんねー」
「そうだよ、気まずいんだよ!! ちっ、これだから年上とカップルはデリカシーのない!!」
真顔のアカリさんはともかく、ニヤニヤとムカつく笑みを浮かべたマリは腹が立つ! その横で黙ったまま同じ顔するケンタもたいがいだけと
俺たちの付き合いは//(時間切れ)
二回目
お題『男のお茶』
必須要素(無茶ぶり)『扇風機』
文字数『957文字』 未完
タイトル『大人になった子どもたち』
「っ、はぁっ」
何度も茹でて薄まった麦茶は、ほぼ水の味がする。
水筒に入れて冷やしただけでも、炎天下で作業をしている身にはありがたい。
あとは、デカくて風量はあるくせに熱風しか運ばない扇風機が、もう少し仕事をしてくれればいいんだが。
「ここの現場も、もうすぐ終わりか」
土方の下っ端として働き出して二年。本当なら高校生だったんだろうが、ないものを嘆いても疲れるだけだともう知っている。
父親が事故で死んで、母親は子どもを残して蒸発した。俺が働かないと、弟と妹は生活もできない。
せめて高校くらいは出させてやりたい。あの母親が、親父の生命保険を全部持ち逃げしなけりゃ、こんな不安も抱かずに済んだんだろうに。
「食費もキツイが、食べなきゃ仕事ができないからな」
下の弟妹には申し訳ないが、俺だけ少しスタミナがつく食事を取っている。金惜しさに飯をケチって俺が倒れたら、全員が野垂れ死ぬしかなくなるからだ。
今年で中二の弟はバイトして働くというが、年齢が足りていない。求人は高校生からが基本で、中学生を働かせたら店側の責任になる。
それに妹はまだ小学生だ。家計が厳しいのはわかっているが、せめて中学生になるまでは一人きりにさせたくない。
そう説得して、年齢詐称して働こうとした弟を家に押しとどめ、コンビニで買ったサラダチキンを頬張った。
「休憩は終わりだ! 最後の仕上げまで気ぃ抜くなよ!」
『おう!』
親方の掛け声で俺も立ち上がる。
今は俺のできることをするんだ。
「ただいま……」
「おかえり、兄貴」
「おかえりなさい、兄さん」
結局、家に帰れたのは夜になってからだった。体はクタクタで、さっさと布団に潜り込みたい。
だが、学校の宿題を見ている弟と漢字の書き取りをしていた妹の前でだらけるわけにはいかない。
こいつらの父親代わりになると決めたんだ。しっかりしないと。
「飯は食ったか? まともなものはなかっただろうけど」
「食べたよ。中兄がもやし炒め作ってくれた」
「そうか。いつも悪いな」
「家のことだろ。分担するのは当たり前だから」
ぶっきらぼうな態度の弟と、隣でニコニコ笑っている妹の姿は、何とも微笑ましく感じる。
「//(時間切れ)
言葉が合ってるかはわかりませんが、ヤングケアラー的な話になりました。若者が高齢者の世話を、という意味では聞いたことありますけど、この場合はどうなんでしょうね?




