表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1041/1238

1042回目 2022/1/19

 途中から何を書いているのかわからなくなった話ではあります。


 一回目

 お題『振り向けばそこにユートピア』

 必須要素(無茶ぶり)『リアルな描写』

 文字数『897文字』 未完


 タイトル『振り返るしか理想は見えない』


 手を合わせて黙祷を捧げ、どれだけ経っただろうか。


 不謹慎かもしれないが、墓参りは好きだ。静かで、一人になれる。


 昔から人が多いのが苦手で、人が寄り付かない頑固ジジイで有名だった祖父の家によく入り浸っていた。


 実際、祖父は顔が怖いだけで寡黙な人だった。私ととても相性が良かったんだろう。


 将棋、囲碁、盆栽、書道、競馬を教えてもらった。あとは麻雀とか。結局、周りの子とは趣味が合わなかったな。


 大人になっても、私はよく祖父のお墓参りにくる。家も街も職場も、うるさいところばかりだったから。


 昔も今も、静かに過ごせる場所は祖父の近くだったように思える。


 亡くなってから気づくなんて、孫としては薄情なのかもしれないけど。


「……また来るね」


 腐るといけないので、お供えしたおはぎは持って帰る。前に放置したお供物にカラスが寄ってきて大変だったと、管理人に怒られてしまったのもある。


 掃除に使った桶を持って墓石を後にする。頻繁にきてるからお墓はピカピカだけど、綺麗にしておくに越したことはない。


 木枯らしが吹いて木の葉が舞う。夕方になると日が落ちてきて、風も肌寒くなってきた。


 もうすぐ冬が来る。寒いのは嫌いだが、冬の夜は出かける人が少し減って気分は少し楽になる。


 振り返ると、私以外に人がいない空間が広がっていた。


 見知らぬ人たちが眠りにつく場所は、まだ生きている私の憩いの場でもある。


 私は人間があまり得意ではないのだろう。いつもいつも誰かがうるさくて、耳がおかしくなりそうだ。


「ここが私の家だったらなぁ」


 また不謹慎なことを言ったと思う。でも、本心だ。


 ……もう帰ろう。明日も仕事があるのだから。


「……うわ、めっちゃ美人」


「有名人じゃない? 写メ写メ」


「お姉さん、一人? 俺らとちょっと遊ばない?」


 あぁ、うるさい。


 私を放っておいて欲しい。


「すみません、芸能界に興味はおありですか?」


「あのー、サインお願いしていいですか? 女優さんですよね?」


 普通の会社員だから、放っておいて欲しい。


 //(時間切れ)




 二回目

 お題『早い絵描き』

 必須要素(無茶ぶり)『ゴム』

 文字数『952文字』 未完


 タイトル『北斎の審美眼』


 俺はよく『北斎』と呼ばれていた。


「北斎、また絵を描いてるのか? 美術部に入ればいいのに」


「性に合わないんだよ。特に、誰かと競わされるのが嫌なんだ」


「コンクールとかか?」


「そう。俺は好きで描いてるし、これからも好きで描いていたい。上手いとか下手とかどうでもいいんだ。美術部だとそういうの避けられなさそうだし」


 あまり理解されない感覚に、ふーんとだけ言い残して宮橋はサッカー部の練習に戻っていった。


 北斎ってあだ名は、俺の特技から来ている。


「パス!」


「上がれ上がれ!」


「コース空いてるぞ!」


 宮橋たちサッカー部員が練習試合でボールを回している。


 宮橋が相手選手から奪ったボールをドリブルで運び、フォワードの一人へパスを出した。


 反撃を受けたためか、相手チームのディフェンダーは前進していて、キーパーまで戻るのが遅れる。


「っしゃあ!!」


 そして、宮橋のチームがそのまま点を取った。


 それを眺めて、俺は鉛筆でスケッチブックに描き出していく。


 写真記憶、の一種だろうか。俺は一度見ただけで自分が見た景色を写真のように覚えることができる。


 それなりに集中しないとできないけど、前に公園の噴水で試してみたら飛沫の一つ一つまで記憶できていた。


 その絵をたまたま同級生に見られてしまい、俺の特技を話してからあだ名が『北斎』になったんだ。


 大波で有名な富嶽三十六景のあの絵も、葛飾北斎が自分の目と驚異的な洞察力で切り取った光景だったのだそう。


 教科書に出てくるような偉人であだ名されるのは恥ずかしいが、何故か定着してしまって訂正もできない。


 消しゴムで無駄な線を消し、指で鉛筆の線をぼかしていく。


 描いているのは、先ほど活躍したフォワードの選手のゴールシーン。ここから見た構図がとても印象深かったので、急いでスケッチブックに残していく。


 もう一つ、俺はクロッキーが割と早い。写真記憶ができることと連動しているのかもしれない。


 真っ白なスケッチの中に自分が見た光景を広げて、それになぞるように鉛筆を動かせば、線画はすぐに完成するからだ。


 その後に色をつけるときにも、俺の特技は役に立つ。色合いや濃淡まで覚えていられるから、//(時間切れ)


『絵描き』だったから『消しゴム』に変換できたのはよかったなぁ、と思いました。無茶ぶりが基本的にお題と整合性がないもので飛んでくるので、関連したものを出せたらちょっと嬉しかったりします。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ