1031回目 2022/1/8
お題もそうですが、『バッドエンド』がかなり視野狭窄の原因になった気がします。難しい。
一回目
お題『かたい火』
必須要素(無茶ぶり)『バッドエンド』
文字数『853文字』 未完
タイトル『初めて触った火の感触』
僕にとって火は固い感触をしていた。
「けほっ、けほっ」
部屋の中は黒い煙でいっぱい。扉は鍵がかかっていて、お母さんから出ちゃいけないって言われてる。
もう部屋中に広がった火は、石油ストーブが元みたい。朝起きたら、もう火はストーブの上に吊られていた洗濯物に燃え移っていた。
なんとか消そうとしたけど、水じゃ消えてくれなくて。どうしようって迷っているうちに、どんどん広がっていっちゃった。
濡れた洗濯物を被せていっぱい叩いたけど、火は消しても消しても新しく燃えていった。
無理だと思って窓を開けてなんとかベランダに出たけど、煙がすごくて中に戻れない。熱い。
消防車とか呼ばないと、なんて気づけたのもだいぶ火が回ってからだった。
でも、うちには電話を置いていなかったから、気づけたところで何もできなかったと思う。
「けほっ、けほっ」
サイレンの音が聞こえる。近所の人が呼んでくれたのだろうか? 顔も知らない人、ありがとう。
でも、どうしよう? 体が熱くて、なんだかぼーっとしてきた。
肌もピリピリしてきて痛くなってきたし、ちょっと痺れてきた気もする。
火がすぐそこまで迫ってきた。ずっとそのままだった窓を閉めようとする。
「あつっ!?」
ものすごく熱かった。手が火傷したみたいで、少しふーふーしてたけど皮がぷくっと膨れてきた。
まるで火に直接焼かれたみたい。消そうとした時も火傷をした時も、僕の周りにあった火は全部固かった。
床もどんどん熱くなってくる。靴下とかスリッパなんてないから、足裏がどんどん熱くなる。
ベランダの下が騒がしくなってきた。人が集まってきているみたい。
でも、僕はもうわからない。目もあまり見えていない。煙のせいかな? それとも別の?
眠くなってきた。熱くてそれどころじゃないはずなのに、瞼がどんどん重くなる。
お留守番、ちゃんとできなかったな。
膝を抱えて丸くなっていた僕は、固くて熱い床に焼かれながら//(時間切れ)
二回目
お題『激しい計算』
必須要素(無茶ぶり)『寿司』
文字数『900文字』 未完
タイトル『ご褒美はお寿司地獄』
「次はイクラとウニと、中トロで」
「はいよ!」
うぐっ!? なぜこうも立て続けに高額なネタを!
そりゃあ部活で頑張ったら回らないお寿司奢るとは言ったし、実際頑張って高校日本一になったけどさ!
いち部活顧問のお財布事情も考えてよ貯金が溶けるぅ!!
「先生さんはどうします?」
「あ、かっぱ巻きで」
「ははは、了解!」
ううう、大将は察してくれたのに今回のMVPは遠慮がない……。
ってか、ここぞとばかりに高級ネタばっか頼むのなんなの?! 陸上の短距離ってそんな贅沢なの?! お金かかるの?!
くっ、今のところ大トロと中トロ、ノドグロが二貫ずつでイクラ、ウニ、えんがわ、赤身が一貫ずつ。
回る寿司ならおおよそ五皿換算。普段この子が頼む食事量を考えたら……くそ! 余裕で今の三倍は食うな!!
見栄張ってちょっとお高めな店に入ったのが悪かった……もうちょっと庶民派のお店も探せばあったはずなのに。
っていうか、一人でどれだけ食べるのこの子?! 一番だったからー、なんて理由つけて一人だけ呼んだのに、勢いだけなら三人分食べそうなんですけど?!
くっ、女子高生の胃袋を甘くみていた。まさか顧問に奢らせるご飯をこんなに美味しそうに食べる生き物だったなんて。
私なんかどれだけ自腹飯ばっかり食べていたと思ってんの?! 男に奢らせたいのに割り勘ばっか要求してくるし、私自身もお願いとか下手だしぃ!
「わ、ウニ美味しい! もう二つ追加で! 中トロも!」
あぁ、また美味しくてお高いネタを! やめて! 私のお財布の中身はゼロよ!
事前に銀行でお金をおろしておいてよかった……普段のままだったら確実に大人の威厳を失うところだった。
でも、このペースでいけば私がかっぱ巻きオンリーで抑えれば予算内で精算できる。
がんばれ私! 今日という日を乗り切って、次からは安易に回らないお寿司を奢ると言わない大人になるんだ!!
「え? ここブランド牛の握りとかもあるんですか?!」
「え」
「あぁそうだよ。ちょっとお値段は張るけど、常連さんからのひょうばんはし//(時間切れ)
シチュエーションからして冒険に出たのだとは思いますが、たぶん失敗しました。




