1009回目 2021/12/17
心なしか、無茶ぶりが『首相』のヒット率高いと思うんですよ、ここ最近。イジメですか?
一回目
お題『かっこ悪い雪』
必須要素(無茶ぶり)『首相』
文字数『970文字』 未完
タイトル『終わらない政権』
『速報です! 先ほど、今年に入って三人目の首相が決まりました! これより、臨時内閣から再編を行い、政権の立て直しを行うものとみられ』
見るに堪えないテレビを切った。
またか……もう何度目だ?
部屋の隅に立てかけたライフルで、あと何人殺せばいい?
それとも、手っ取り早く今の政治家を全て殺せば、この雑務から解放されるのか?
俺の仕事は、いつ終わる?
「……はぁ」
自分でもわかるほどのアルコール臭がする息に、自然と顔が歪んだ。
酒瓶が乱雑に捨てられている部屋は、汚部屋と呼ぶにふさわしい。自分で荒らしたのに、ゴミゴミした景色に辟易とする。
頼まれた依頼はシンプルだった。
政権与党の党首……つまり首相の暗殺。
期間は無制限、対象は個人ではなく肩書きを背負ったもの全て。
どこか野党に政権を明け渡すまでずっと、俺の仕事は終わらない。
「やってられるか、くそ」
最初は簡単だと思った。暗殺なんて直接的な武力行使に、真っ向から立ち向かう気概のある政治家なんて、いないと思っていたから。
しかし、俺や依頼主の目論見は、一人殺した段階ですぐに狂い始めた。
就任二人目の首相……大山和義が『正義』という幻想をこの世に残した。
『我らはテロリストに屈しない! 我が党は誰よりも国を愛し、国民を愛し、正しく導ける同士だと信じている!』
他にもあーだこーだ言っていたが、運悪く大山の言葉は多くの人間に火をつけた。
そこからはイタチごっこだ。日増しに厳しくなる警備を掻い潜って殺せども、また新たな首相が擁立されて振り出しに戻る。
政策は大山の死をきっかけに一本化され、個人の思想ではなく政党の理想を軸に掲げられた内容で、ぶれることなく今まで続いている。
俺が依頼を受けたのが、五年前だ。それからずっと、依頼主から金と殺しの催促を送られ続ける生活に身をやつしている。
「……ちっ。まだやる気か」
カタン、と郵便受けから音が聞こえた。新たな依頼の合図だ。聞きたくなくても、音で覚えた。
ふと、窓を見る。霜が張り付いたガラス越しに、雪が降っているのが見えた。
どうやら、気づかないうちに冬になっていたらしい。この生活だと、季節感が狂ってしまって仕方がない。
「いつまでかび//(時間切れ)
二回目
お題『ひねくれたあそこ』
必須要素(無茶ぶり)『脂肪吸引』
文字数『733文字』 未完
タイトル『腹がよじれた』
「いててててて!!」
突然、異様な腹痛が襲いかかってきた。
痛いってことしか考えられない。すぐに吐き気も上ってきた。普通に立ってられない。
一人暮らしで仕事前の症状だったのが仇になった。誰かに連絡してもらえないから、自分で連絡するしかない。
救急車を呼ぶのに躊躇できないくらいの痛みなんて初めてで、他に迷惑がとか考える余裕なんてなかった。
「いわゆる腸捻転ですね」
なんとか自宅と症状を伝え、救急車に運ばれた先の医者に言われた病名がそれだった。
正式には絞扼性腸閉塞症とか言うらしいが、だいたい腸捻転でわかるらしい。
なんらかの理由で腸が捻転、要はねじれて詰まっちまう病気らしい。
なんらかの理由ってのがよくわからず、医者に聞かれていろいろ思い出してみたが、心当たりがなかった。
でも、一つだけ、もしかしたらということがあった。
「あの、実は一ヶ月ほど前に脂肪吸引を受けていたんですが、それって何か関係するでしょうか?」
「うーん、ないこともないね」
どうやら処置や予後が悪いと、腸捻転を引き起こす恐れがあるらしい。
俺は脂肪吸引の時にリスク説明もきちんと聞いていたはずだが、そんなこと一切知らなかった。
「まぁ、全部のリスクを挙げていったらキリがないってのもあるからね。手術全般が死亡リスクあるって言ったらそれまでだし。とはいえ、レシピエントに説明責任を果たさないお医者さんは、正直ハズレと言われても仕方ないね」
年配の医者はそう苦言を漏らしていたが、実際に苦しい思いをした俺としては腹が捻れるだけじゃなくて煮えくり返って仕方がない。
説明が面倒だから話さなかった? そんなもん医療過誤だろ//(時間切れ)
『ひねくれた』んじゃなくて『ひねりだした』んですよ、これ。まったくアイディアが出てこなくて久々に焦りました、マジで。




