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空と海へのハウミーンズ   作者: 紙本臨夢
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第3話:波乱の始まりの転入生

 昨日は午後の授業を寝過ごしたことに職員室で謝罪してからはいつも通りのだらだらしている生活を送っていて眠くなったので寝た。


 早朝五時くらいに目が覚めたので、服を昨日と同じ緑色の縦線が入っている黒いランニングウェアに着替えて、家の外に出る。毎日の日課の朝のウォーキングをするために。


 どんなに俺が変わっても、太陽が少し昇ろうとして顔を出している海はキラキラと輝いてきれいだな。まあ、だからと言って誰に何と言われようとも、二度とあんな危険なだけのスポーツはしないがな。


 まるで詩のようなことを思っていた。危険なだけのあのスポーツをして、笑顔の幼い俺が脳裏に映し出される。そして、その横には……。


 あぁ、クソッ! また、変なことを思い出しそうになっちまった。よし、ウォーキングからランニングに変えう。


 当たり前だが、足の回転速度を少し上げるとウォーキングからランニングに変わる。


 しばらく走っているとさざなみ程度の波が砂浜にぶつかる音が聞こえてくる。


 なんか、こういう音って落ち着くよな。


「ふわぁぁあ」


 ヤバい。走っているのに眠くなってきた。


「おっ! 流谷君。眠そうだな」


 背後からハキハキとした男性の声が聞こえてくる。


 この声ってもしかして。


 ある予想を立てながら声が聞こえた方にへと振り向く。


「やっぱり、戸西(とにし)さんでしたか」


「久しぶりだな」


「本当に久しぶりですね。あれですか? また、女性のお尻を追いかけていたら迷ったんですか?」


「事実だから言うな。恥ずかしいから」


「はは、そうですよね。話が変わりますがそのランニングウェア、年寄りくさいですね」


「もう、年寄りだから仕方ない」


「まあ、そうですよね。見えませんがもう、七十二ですもんね。五十代前半にしか見えませんけど」


「ちゃんと運動しているからだろうな」


「そういうものですかね?」


「そういうものだろう」


「そうですか。でも、やっぱり一番年寄りくさく見える原因はランニングウェアなのに下の部屋着のズボンにインしているからですね」


 戸西さんは白いランニングウェアなのに灰色の部屋着のズボンにインしているのだ。


「それにしても、どうして戸西さんはランニングしているんですか? もしかして」


「全てはSONのためだ」


「やっぱり。スカイオーシャンはやってて損ですよ。ローマ字読みと同じで」


「そのダジャレ面白いな」


 ダジャレじゃねぇー。まあ、ダジャレと取られても仕方ないか。


 ちなみにその後の会話が完全に途切れたので、俺は足の速度を落として戸西さんを先に行かせるが、少し行くと戸西さんは足を止めた。


 珍しいな。完全にいつも同じ速度で完走している戸西さんが立ち止まるなんて。


 少し不思議に思っていると戸西さんは俺の方を見てきた。


 なるほどね。止まった理由がわかった。


「流谷。別に戻ってきてもいいんだぞ」


「誰があんなものに戻りますか」


 冷たく言い放つと「そうか」と少し寂しそうに呟いて、走り去っていった。


「本当に誰があんなものに戻るかよ」


 ウォーキングをしながら、小声で愚痴るが海から吹いてきた強めの風に掻き消されて、自分でも何を言ったのかわからなくなった。


 今日は昨日より早めに朝の散歩から帰って、昨日と同じようにシャワーを浴びてから服を制服に着替えた。


 少し時間があるな。おじさんもおばさんも起きてないから、暇だし朝食作るか。


 気を紛らわせるために冷蔵庫の中を開ける。


 さて、何にしようかな? おっ、冷蔵庫の中に色々な材料があるな。なら、普通に和食でいっか。冷凍庫に鮭もあるしな。とりあえずは鮭を焼こう。


 コンロの下にある魚焼きグリルに鮭を入れながら、流し台とコンロの間にある机にまな板を敷いて、その上で豆腐とネギを刻む。次にもうすでに()いであった米を炊飯器の中に入れて、炊飯器の電源のスイッチを押す。当然だが、炊き始める。次に鍋を流し台の下の収納から取り出し水を入れてコンロで沸かす。


 匂い的にちょうどいい感じに焼きあがったぽいので鮭をグリルから取り出して、白くて丸い少し小さな皿に入れる。もちろん三匹いる。


 冷蔵庫から合わせ味噌をスプーンで適度な量を取り出して、沸かしている最中の鍋の水に浸けて、菜箸(さいばし)でスプーンの上の味噌を溶かす。


 二分くらい後にまな板の上に乗ってある具材をゆっくりと入れて、すでにカットされている乾燥ワカメを入れる。


 五分くらい放置すると完全に出来上がった。

 少しボケっとしておこうと思ったが、まるで出来上がるタイミングを見計らったかのようにおじさんとおばさんが起きてきた。


「おはようございます」


 挨拶をすると、二人はまるでクンクンという効果音が鳴っているような風に何かを嗅いでいる。


「もしかして、朝食作ってくれた?」


「はい。いつもの日課から早めに家に帰ってきたから、暇だったので」


「いつもの日課から早く帰ってきたの!? 大丈夫? 怪我していない? もしかして、体調悪い? それとも何かあった?」


 最後のだけ当たっているな。まあ、どうせ適当に言っただけだろうな。さっきの疑問に肯定するのはちょっと嫌だな。


「いえ、特に何もありません」


 ごめんなさい。嘘吐きました。


「そうなの……。でも、何かあったら教えてね。あなたには少しでも誰かに頼って欲しいの」


「わかりました。ありがとうございます」


 何か申し訳ないことしてしまったな。


「それはさて置き、冷めないうちにちょっと早めですが朝食にしましょうか」


「ご飯がまだ、炊けていないようだが」


「そんな会話をしているうちに炊けますよ」


 言うとタイミングよくピー! ピー! と炊飯器から発せられるご飯が炊けたという知らせの音が鳴り響いた。


「ほら、炊けましたでしょ」


 運良くタイミングが合っただけだがな。


「そ、そうだな」


 ほら、少しおじさんが引いているし。さすがにこんなベストタイミングだったら、俺でも引くわ。


 どうでもいいことはさて置き「いただきます」と席に着いて挨拶をしてから、朝食を普通に食べ始めた。

 今日の朝食は白米と味噌汁と焼き鮭というありがちなメニューだ。まあ、漬物はないが。


「美味しい」


「やっぱり美味いな。お前が作る料理は」


「ありがとうございます」


 おじさんの言葉に感謝を述べると頬を膨らませて「むー」と言っている見た目だけが高校生のおばさんが口を開いた。


「その言い方じゃ、わたしの料理が不味いみたいな言い方じゃない」


「うん。実際に不味い物は不味い」

「はい。実際に不味い物は不味いです」


 おばさんの言葉に俺とおじさんの同じ意味だけど、少し言い方が違う言葉が見事に重なった。俺たちの言葉を聞いておばさんが目を潤ませている。


 うわぁ。半泣きになってるしよ。俺にはどうにもできない。さて、おじさんはどうするか?


 半泣きになっているので、おじさんの方を見るがおばさんから目をそらしている。


 はは。おじさんにも何もできないか。なら、俺だとなおさらだな。


 その後は当然のごとく無言。


 普段はこういう場所好きだけど、家だと何だかなー。よし、早く朝食を済ませて家を出よう。まあ、時間に余裕があるし今日も徒歩でいいや。


「あっ、そういえばおばさんって今日、仕事休みですよね?」


「うん」


「なら、朝食の後片付けお願いしてもよろしいでしょうか?」


「うん」


「ありがとうございます。それではもう食べ終わったのであとお願いしますね」


「うん」


「それじゃあ、いってきます」


「いってらっしゃい」


「うん」


 靴を履き替えて逃げるように家から出た。


 最終的におばさん「うん」としか言ってないじゃん。それで、地味に会話が成立するのもすごいけどな。さてと、久々にあそこに行くか。


 気持ちを切り替えて向かったところは坂だらけの坂島で一番標高が高いところ。


「ふぅぅぅぅぅ」


 目的地にたどり着いたので大きく息を吐いた。


「本当に久々に来たな。坂島の島民を全員見下ろせるこの場所」


 ここは全く変わらないな。いや、変えようがないのか。周りには草花と木しかなくて、ここまで登るだけでも一苦労のこの場所を開拓しようと思う奴がいないもんな。そういえば今、何時だろうか? 見ずに出てきたからな。仕方ないっちゃあ仕方ないか。


 どうでもいい言い訳を心の中で呟きながら、左手首に着けている真っ黒で数字だけが白で青の針の普通のブランド物ではない腕時計を見る。


 ちょうど七時か。ここから学校まではゆっくり歩いても五分程度。なら、草むらに寝転がっても時間に余裕があるな。


 腕を組んで枕にして草原に勢いよく、仰向けで倒れ込むと、当たり前だが草花が少し散ってしまった。


 あぁあ、やっちまった。よしここは元から何もなかったんだ。


 現実逃避をしていると何かが空を飛んでいるのを見かける。


 港に大量にいるカモメかな? カモメは朝から元気だな。さすがはカモメだな。


「ん? アレ? なんかおかしい」


 どうして、こちらに向かって飛んできているんだ? もしかして!!


 あることが頭に浮かんでしまう。


 あの動きは絶対にカモメじゃない。あれは人間。スュ(シュ)ールマンススーツを着用している人間だ! ということはもう二度と関わりたくないスカイオーシャンの選手ということか。もしかして、この場所が目的地かもしれないな。まあ、だとしてもどかないがな。ここで事故を起こしてスカイオーシャンが無くなればいいんだから。


 そんな最低なことを考えると目が勝手に閉じていく。


 ふっ。なるほどな。ぶつかるギリギリのところでビビって逃げないためか。ナイス俺の体。……どうしよう? 自分で思ってて恥ずかしくなってきた!? なんだよ! ナイス俺の体って! ナルシか俺は!! 落ち着け落ち着け落ち着け。ふぅ、落ち着いてきた。さぁ、事故を起こせ。そして、二度とスカイオーシャンをしたくなくなるような怪我を負え。そんなことを願うだなんて最低なことだとわかっている。だが、そう願わずにはいられない。さぁ、終われ。終われ終われ終われ! 選手人生終われ!!


 念じていると突然、俺の腹部の辺りに衝撃を感じる。


「っ!? な、なんだ?」


 驚きで目を開けるとそこには青が広がっていた。あの時に見た空と海と一緒の青。


「やっぱり、そうだ。やっと、会えた。海空流谷(うみぞらりゅうや)


「えっ?」


 ちょ、ちょっと待て。どうして俺は今、少女に腹の上に乗られているんだ?


「………。いや、色々ヤバいだろ!? えっ? なんで俺はこんなことになっているんだ? それにどうして俺の名前を知っているんだ?」


「あなたは有名人。スカイオーシャンで犯罪を犯した世界で唯一の存在」


 事実を淡々と言うな。まるで感情が無いみたいだな。まぁ、おかげで相手の正体がわかって、心が落ち着いてきたけどな。


「ここからどいてくれると助かる。それと顔近いから離れて話してくれると助かる」


「それがあなたの望みなら」


 俺の言葉を聞くと少女は離れてくれる。それでようやく髪色がわかった。


 綺麗な銀色だな。それに容姿が整いすぎだろ。瞳の色も青色だし。でも、一番目立つのがあの大きな双丘……って、見たらダメだ! 絶対に! 男としてダメだ! ヤバい! また緊張してきた。


「それで俺に何の用だ?」


 よかった。平静を装えた。


「スカイオーシャンに」

「断る」


「……まだ何も言ってない」


「だが、言いたいことがわかる。どうせ戻れって言うんだろ。絶対に戻らない」


「そう。なら、また今度お願いする」


「………」


 こいつとは絶対に関わってはダメだ。


 俺が反応しないことを確かめてから、空に戻っていった。


 もう、二度と会うことは無いだろうな。


「ふぅ。なんか面倒くさい奴に会っちまったな。そういえば今は何時だろう? あんまり時間は経ってないだろうけど」


 呟いてから左手首に着いている腕時計を確かめる。


「えっ!?」


 目でも霞んでいるのだろうか?


 目をこすってからもう一度見るが、何一つ変わらない。


「………」


 きっと疲れているんだろうな。もう一度見てみよう。だが、結局のところ何一つ変わらない。


「マジかよ!? もう八時半かよ!? もしかして、寝てしまったのか? そうじゃないとこんな時間になっているはずがないか。いやいや、そんなこと言っている暇ないだろ!!」


 ヤバい!! 遅刻はヤバい!! 走らないと間に合わなさそうだ! 仕方ない。この急な下り坂を走って降りるしかないな。降りた先には学校がある。本当に奇跡的な場所だよなここ。


 急な下り坂を走って降りる。


 こけるなよ。こけるなよ。こけるなよ。こけるなよ。いやいや、これだとまるでフリみたいだな。よし、心を無にしよう。


「…………」


 三分で急な下り坂を降り終えたので目の前には学校がある。


 いや、立ち止まるな俺! 走れ! 走れ!


 下足室で靴を履き替えて教室に走って向かう。2-2の教室にたどり着いたので後ろの扉を勢いよく開け放つのと同時にチャイムが鳴り始める。みんなの目線が俺に向いた。


 いつも通りの雰囲気にしないとな。雰囲気変われ!


 俺の心の中の声のはずなのにみんなが目線をそらす。なので、俺は悠々と教室の端の自分の席に向かう。学生鞄を机の取っ手にかけるとタイミングよく教室の前の扉が開いたかと思うと担任兼英語科担当者の見た目だけが外人の西山先生が入ってくる。


「今日は驚くことに二人の転入生がいる。男子共喜べ。美少女だ」


 西山先生がそう言った瞬間に「うぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!」と男子共の声が教室に響く。もちろん、俺はその輪に入らない。入りたくもない。


「二人共入ってこい」


 俺には関係のないことだし中庭でも見ておこう。


 扉が開いた音が響くと『うぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!』という声が聞こえた。ちなみに今回は女子も叫んでいるようだ。


 うるさいな。朝なんだから静かにしろよな。


 少しイライラしながらも、カツカツとチョークで黒板に字を書いている音が聞こえる。しかも、二つが重なって。


燕野陽海理(えんの ひかり)です。これからよろしくお願いします」


 ん?


「私ノ名ハ、ユズメール・グリュグルー。コレカラヨロシクオ願イシマス」


 んん?


「燕野は本当は中学三年生だが、成績が優秀すぎて日本で珍しく飛び級をしている。グリュグルーは今日からしばらくの間、日本で留学生活を送ることになった。お前ら仲良くしろよ。席は好きなところに座れ。まあ、あたしのオススメは窓際の一番後ろの席の海空の周りだな。あそこの周りの空いている席は学校を辞めていった奴らの席だからな」


 突然、呼ばれたからそちらの方を見る。そして、二人の顔を見た瞬間に絶句する。


 はぁ? 転入生の二人は両方顔見知りだと!? 絶対に俺の周りに来るなよ。その方が俺もみんなも色々と楽だしな。


「俺の周りに来させないでくださいよ。正直、邪魔で鬱陶しいですから。あっ、でも俺が酷いことして二人を退学させていいなら俺はいいですけど」


 ニコニコしてそう答えると転入生の二人と鷹山以外のクラスメイトに殺意がこもった視線を向けられたので軽く流す。


「犯罪者の周りに人を置くの、わたしは反対です!! それに生徒が減るのは先生も嫌でしょ!」


 いいぞいいぞ! もっと、言ってやれ! 学級委員長!


「犯罪者? 日本デハクラスメイトノコトヲ犯罪者ト呼ブ、デスカ?」


 うわぁ。完全に狙ってやがる。それにさっきは会話程度だったら普通の日本語で話していたのにここでは片言な日本語にするのか? わけがわからん。てかっ、こいつ完全なる確信犯だな。笑った目で俺を見てきやがる。まあ、感情がないのはわかっているし、錯覚だろうけどな。


「いえ、言いませんよ。それにどうして海空さんは犯罪者と呼ばれているのですか? もしかして、いじめですか?」


 はぁ、こいつは面倒くさいな。昨日、俺の正体を教えておけばよかったな。


「おい、確か燕野だっけ?」


「はい、燕野陽海理です」


「お前はバカだろ? 勉強面のこと以外では」


「わ、わたしは」


「バカじゃないですってか? いいや、バカだね。俺がいじめられると思う時点でな。ちゃんとニュースを見ろよ。きっと、海空流谷(うみぞら りゅうや)ってスマホでもなんでもいいから調べると俺が犯罪者と呼ばれている理由がわかる。さあ、今すぐここで調べてみろよ」


 椅子から立ち上がってからキツめに言うと燕野は本当に制服のポケットからスマホを取り出して調べ始めた。


「えっ?」


「わかっただろ。俺が犯罪者と呼ばれている理由が」


「スカイオーシャンなんてスポーツがあるんですか!?」


『はぁ?』


 この教室にいる全員の目が点になっただろう。それはどうしてスカイオーシャンを知らないのかという意味でだ。坂島の島民は皆、知っているなら仕方ない。でも、スカイオーシャンはここ十年で出来たスポーツだが、最近に出来たからこそ注目を浴びている。だから、報道の何かを見ると絶対にその名前が登場する。


 なのに燕野は今、初めて知ったようだ。本当にバカだとは思ってもなかったわ。


「わたし、スカイオーシャンに興味を持ちました! ぜひお教えください!」


「俺なんかよりそこにいる西山先生の方がいい。ですよね? 世界王者様」


「流谷!!」


 小声で何かを言ってから睨んできた。


 おお、怖い怖い。くわばらくわばら。


「さあ、朝のホームルームを終わりにしましょう。俺の周り以外ならどこでも勝手に座れ」


 転入生の二人に向けて言ったが、二人とも俺の周りに座ってきた。

 冷たい気持ちで二人を睨む。


「ここしか、座る場所ない。だから、これは必然」


 グリュグルーが普通の日本語でそう言ってくる。


 本当にわけがわからん。どうして俺だけに流暢(りゅうちょう)な日本語を使ってくるんだ? 普通は逆だろ。俺以外には流暢な日本語を使って、俺には片言な日本語を使う。これが本当に当たり前だろ。グリュグルーの疑問はここまで。


 次は燕野だな。こいつもわけがわからん。どうして俺に関わってくるんだ? 例え昨日、助けたとしてもここまで俺にこだわるのはおかしい。普通は俺にスカイオーシャンを教えてもらうよりも、世界王者に教えてもらった方がいいだろう。なのにこいつは世界王者に教えてもらえと言った時にあからさまに嫌そうな顔をしていたし。もしかして、こいつも真相を知っている類なのか?


 今日のこれ以降の授業はこいつらに対して悩まされそうだな。

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