表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
16/17

枯れ尾花もまた愛し。





 建物の影からのぞき見る姿はさぞ怪しいものだろう。

私の視線の先にいるのはひと組の男女。私の友人と騎士だ。


 さて、騎士が何やら愛の告白をかましそうだからそろそろ出ていくかな。






「雪ちゃーん、やぁっと見つけた~。」






 いかにも何も知りません気が付いてませんといった装い・・・ふっさすが私、名女優になれるぜ。

天然ぼけぼけ空気の読めていない乱入者に騎士は心底落胆している。吹き出しそうになるのをこらえるのも一苦労だ。




「あっ、真弥!」





 ぱっと表情を明るくし私の名前を読んだのはとある乙ゲーの聖女の位置に成り代わってしまった我が友人の雪。

彼女はまぁ鈍感で逆ハーを築いているにもかかわらず気がついていない。

私はそんな彼女についてきてしまったおまけ。所謂脇役である。



 一緒についてきてしまった私は彼女の付き人として一緒にいる。

とりあえず片方ずつ帰ることは不可能だと聞いたので、とりあえず皆の恋路を邪魔させていただいてます。



 馬に蹴られる?あれは両思いにのみ適応される諺だ。



だってもし彼女が誰かしらのアタックに陥落してしまって恋に落ちたら?

そうしたら、聖女としての彼女の意見の方が押し通されるに決まっている。だって私はおまけなんだから。




「ほらっほらっ、もう夕食の準備できてるよ!早く行こう!」



 知らぬ存ぜぬは大得意。

せいぜい悔しそうにしているがいいさ、騎士さん。






伊藤真弥

 主人公。

可愛い友人と共に帰るため猫かぶりをしつつ逆ハー要員の恋路の邪魔をする。

元の世界においてきたもの全て捨ててこちらのために命をかけろ?馬鹿じゃねーの思考。

知らぬ存ぜぬ大得意。


佐藤雪

 逆ハーを無意識のうちに築いているかわいい天然娘。

真弥ちゃんは凄い、真弥ちゃんは何でもできる、真弥ちゃんがいなかったら心細くて何も出来なかったよ!と全力で縋ってくる。



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ