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26話

 翌日。俺はあることを思いつき装飾品を探すことにした。


 装飾品は付術師の領分であり、魔導ギルドに行って転職すれば自分でも作れるようになる。しかし残念ながら魔導ギルドでの転職は魔導都市オルフェンでしかできないはずで、この町で依頼して作ってもらうのは難しいだろう。


 だが、商人が魔導具師から買い取ったものをこの町で売っているものであれば手に入れることは可能だ。


 というわけでアクセサリーショップを探そうと思う。


 俺は今日泊まる分の宿賃を払う際、うっかりカーミラさんにアクセサリーショップの場所を聞きそうになり、すんでのところで思いとどまった。


 俺に少なからず好意を抱いているであろう女性に、プレゼントするわけでもなくアクセサリー店の場所を聞くなど愚行も愚行。


 プレゼントしなかったらどの女にあげたんだ!(怒) となるだろうし、気がないのにプレゼントするとそれはそれで勘違いさせかねない。つまりどっちに転んでも詰んでしまう未来しか見えない。


 危ない……。どこに地雷が埋まってるかわかったもんじゃない。気づけて良かった。


 さて、どうやって探そう。適当に露店を回ってみよう。うろついているとカードショップを発見したので、店員さんに少し確認したいことがあったので確認しておく。


 さらに通りを進み目的のアクセサリーを探していると、色とりどりのペンダントがぶら下がっている露店を発見。鑑定をアクセサリー群に発動する。


 なし、なし、これもなし。ん~全部ばったもんか……、と思ったところで見つけた。


【銀の指輪[1]:ありふれた装飾の銀の指輪】


 俺が探していたのは[1]のあるアクセサリーだった。種類は指輪だろうがイヤリングだろうが嵩張らず[1]があれば何でも良かった。


 早い話これがあればあることができるのだ。何でそんなものを? という疑問については実験してからのお楽しみ。とりあえずブツを確保しよう。俺はドキドキを隠し努めて冷静な感じを取り繕う。


「おばちゃん、これいくらですか?」

「ああ、この指輪かい? 彼女へのプレゼント用なら、こっちの指輪の方がいいんじゃないかい?」

「いえ、まあ気まぐれで自分用に買おうと思いまして……」

「ふーん、そうかい? それなら小銀貨2枚だね」

 おばちゃんは興味を無くしたように投げやりに言う。


「では、これ下さい」

「あいよ。毎度あり」


 こんな感じの交渉を経て、俺は銀の指輪[1]をゲットすることができた。



 さて実験のお時間だ。この実験は非常に危険であり、誰にも見られてはいけないという制約がある。さてどこでやるべきか……。


 都合の良い場所を探して彷徨うも街中では無理と判断した俺は、誰にも気取られないよう完全気配遮断を使い西門を出た。


 そしてこの間ガープ銀鉱山からローエンまで走れメロスをしたときに通りかかった高台を目指す。あそこなら町からも近いし、ちょっとした窪地になっていて目立たない。かつ岩場もあるのでとあることができる。


 絶好のスポットだろう。


 目的地に到着した俺は、周りに誰もいないことを確認しつつ実験に必要なものを取り出した。

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