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神に抗ったイブの話
「神よ。どうか私がずっとアダムと共にいられるよう」
イブのその願いは叶わなかった。いや、部分的には叶っていたのだが、霊界にいた私はずっと眠っていたのである。
イブは神の身近の世話をさせられた。イブはアダムのところへ見舞に行くことは許されたものの、神に対して不満を持っていた。
「神よ。アダムを起こしてもらえませんか?」
「ならぬ」
「なぜですか!?」
「お前は私の身近を世話しておればいいのだ。口答えするな」
イブの神に対する怒りが日に日に増していった。
そして、思い立った。神を殺そうと……。