3章 旅行計画
秀一は引きこもり娘たち全員を一つの部屋に集めていた。
「ごきげんよう。お前たちをここに呼んだのは他でもない。全員で旅行に行こうという事だ。」
「「「「「「「「ええええええええ!!!!」」」」」」」」
「『えええ!』じゃない」
秀一は全員の顔を30連続往復ビンタした。
「旅行なんて行きたくないわ!私たちは引きこもりなのよ!」
「人のいる所に行くなくなんて自殺行為よ!」
「そうよ!そうよ!」
「心配するな。旅行と言っても出かけるのはこのお寺の庭だ。このお寺の庭である山奥には誰も寄り付かない。だから人はいない。引きこもりと言ってもこのお寺の庭である山奥には時々出ている娘もいるだろう。それを皆でやるだけだ。」
「神主さんと二人きりで出かけるならいいけど、みんなと行くなんて嫌だわ~。」
「失礼ね!それはこっちの台詞よ!」
「私だっていやだわ!」
「静粛に!!!」
秀一は全員の顔を引っ掻き回した。
「……。今回の旅行は互いの親睦を深めようというのが目的だ。仲良くしろよ。」
「「「「ええ……」」」」
「「「「そんな…」」」」
「悪い言葉ばかりじゃないぞ。今回は海水浴に出かけたいと思う。」
「「「「「「「「ええええええええ!!!!」」」」」」」」
「海水浴ってこのお寺の庭でできないじゃない!」
「海なんて行きたくないわ!人が沢山いるに決まっているじゃない!」
「最後まできけ~~~!!!」
秀一は全員の顔面に水晶玉を投げつけた。
「海水浴と言っても疑似的なものでこの寺にある川で行う。」
「あらん?でもこの近くにある川は深くて流れも急だから泳ぐのには適さなかったんじゃないかしらん?」
「心配するな。僕の妖り…余力あまった超能力で何とかする。僕の超能力であの川を波打ち際のような泳げる場所に一時的にだけ変えられる。そこで海水浴を行う。」
「それなら良いわね。」
「面白そうだわ!」
「それとももう一つ、別の旅行も計画している。海水浴に行った後の数日後にまた出かけたいと思う。」
「今度はどこにでかけるつもりですの?」
「もちろんここの庭だ。今度はスキーをしたいと思う。」
「この季節にスキーですって!?」
「それも大丈夫だ。僕の妖…余力余った超能力で一時的にだけ近くの山だけに雪を降らすことができる。」
「そんな事もできたのねえ。超能力って便利だわ。」
「なんでもかんでもできるわけじゃない。それだけ膨大な気力を使うには年に数回しかできない。超能力を使うのも結構楽じゃないんだぞ。」
「スキーに海水浴…なんだか少し楽しみになってきたわ!」
「そうね…面白そうだわ!」
引きこもり娘たちは乗り気になった。こうして庭に出かけると言う引きこもり御用達しの旅行計画は企てられた。引きこもり娘たちは旅行に向けて各々準備を始めた。一方で、不穏な影もひそかに準備を始めていた――――。