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ひきこもり娘たちの更生員3  作者: 日本のスターリン
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10章 悪霊の逆襲

 今回で、第三部完結です。でも物語はまだまだ終わりません。「ひきこもり娘たちの更生員4」(https://ncode.syosetu.com/n2044en/)に続きます。

 区切りが良い所で完結させてまた心機一転したいと思います。まだまだ終わらないので続編にこうご期待下さい。

 秀一のお寺にひきこもり娘たちの幸せを脅かす大きな影が迫っていた。ロサに封印を解かれた赤い壺の悪霊である。赤い壺の悪霊は一時退散したものの、捲土重来を期すために寺の周辺でひそかに力を付けていたのだった。強大な霊力を付けた悪霊はお寺に再び舞い戻り、秀一たちへの復讐を決行した――――。


 一方、お寺ではまたひきこもり娘たちが徴集されていた。再び全員で出かけるための計画を立てていたのである。


「どこか行きたいところはないか?」

「このお寺の庭以外には出かけたくないわ。」

「人が居ない場所ならこのお寺の外でも怖くないだろう?どこか出かけてみないか?人のいない場所へ。」

「お寺の外には行きたくないですわ。」

「そうよ。だいたい移動中はどうするのよ。人と会うじゃない!」

「それは、また僕の超能力でなんとかしてみせるさ…。」


 秀一たちが揉めていると、その部屋に悪霊が侵入してきた。


「!」

 

 秀一はすぐに悪霊の存在に気が付いた。秀一は悪霊の存在とその霊力の強さに驚愕した。


「あの時退散した悪霊!大人しく成仏せずにここに戻ってきたのか!」

 

 ひきこもりの美女たちも悪霊の姿が見えた。それほど霊力が上昇しているのだった。


「きゃああああああ!!!!!!」

「なに!?なんなのこの巨大な蛇みたいな化け物は!」

「悪霊だ!!!下がっていろ!」


 秀一は1000tハンマーを悪霊に投げつけた。しかし、悪霊は1000tハンマーを粉々にしてしまった。さらに、悪霊は無数の鉄球を四方八方から飛散させた。


「おのれ!」


 秀一は結界を張った。しかし自分一人を守るので精一杯である。悪霊は引きこもりの美女たちの顔面に鉄球を何度も何度も激突させた。


「痛い!痛い!痛い!痛い!」

「いった~いぃ!!!」

「きゃあああああ!!!!」

「やめて、痛いわ~!!!」

「やめてやめてやめてやめてやめて~!」


 しかし悪霊は何度も美女たちの顔面に鉄球をぶつけるのを繰り返し続けた。美女たちの顔には鉄球の跡が残った。悪霊はわざと顔を狙っているようだった。さらに悪霊の鉄球は秀一の結界も襲う。


 ミシミシミシ!


「くそう…持ってくれよ…。」



 美女たちは外に逃げようとするが、出られない。悪霊の結界の中に閉じ込められたのである。悪霊の霊力はさらに膨れ上がっていき八岐大蛇のような姿に変身した。八本の頭で八人の美女たちの赤い髪の毛の毛先に噛みついた。


「きゃあああああ!!髪の毛っ!」

「離しなさい!離しなさいよ!」

「私の自慢の赤いロングヘアーになにするのよ!」

「いやああ!!枝毛になっちゃうわ!!!」


 悪霊は噛みついた髪の毛を使い美女たちを振り回した。


「きゃああああああ!!!」

「痛い!痛い!痛い!!痛い!!!」

「やめて!やめてよ!!!」

「大切な髪の毛が抜けちゃうわ~~~!!!」

「目が回るわ~!!!」


 遠心力で美女達の髪は悪霊の口から滑り出た。赤髪の美女たちは遠心力で飛んでいき壁に顔面から激突してズリ落ちた。


「もうぅ!!枝毛になっちゃったぁ!」

「いやん!髪の毛が滅茶苦茶!」

「お気に入りのヘアスタイルが台無しよぉ!!」

「いやあああ!あたしのサラサラヘアーがぁ!!!」

「自慢の赤髪がぼさぼさだわぁ!!!」

「私の誇りの長い髪がぁ…!」


 悪霊はさらに鉤爪を飛ばし美女たちの顔を縦横な斜めに満遍なく引っ掻き回した。


「いやああああ!!!」

「いたぁ!!!!!」

「痛い痛い痛い痛い痛い!!!」

「酷いわ酷いわ!顔に!」

「アイドルの命の顔があああ!!」

「顔は女の命なのよ~!!」

「私の美肌がぁ~!コラーゲンが!」


 悪霊は美女たちを天上高く投げ飛ばした。美女たちは車田落ちした。


「いたたた!!!」

「私の完璧なルックスが損なわれたわ!」

「How dare you damage my perfection!!」

「顔は乙女の命なのにぃ!!!」

「あたしの美貌が台無しだわ!!!」

「私の美しさを汚したわね!!」


 悪霊は電撃と火炎放射を同時に吐いた。秀一は結界で必死に耐えている。だが、美女たちは火炎放射と電撃に直撃した。


「熱い熱い!熱い!!痺れるぅ~~~!!!」

「きゃあああああ!!!」


 悪霊は一旦攻撃を辞め、姿を消した。霊力を高めて、強い姿に変身しようとしているのである。


「化け物が消えたわ!」

「助かったの…?」


 悪霊が消えて一安心した美女たちであったが、美女たちの真っ赤な髪の毛の毛先に炎が引火していた。


「きゃああああああああ!!!燃えてる燃えてるぅ~~!!!」

「きゃああああああああ!!髪があああ!!髪がああ!!!!」

「私の髪があああああああああああああああ!!!!!」

「いやああああああん!!!あつい!あつい!あつい!あつい!!」

「水水水水ぅ~!!!!」

「消えて消えて消えて!消えて~!!!!」


 美女たちは赤い髪の毛を燃やしながら走り回った。しかし、炎は消えずに美女たちの燃えるように赤い髪を激しく燃やしていった。

 美女たちは髪の毛を焼かれながら20分以上も走り回り続けている。美麗な顔を彩る見事な赤い長い髪の毛は激しく燃え続けた。その頃、悪霊の霊力はピークに達し、悪霊が再び姿を現した。悪霊は頭が一つ増え、ヒュドラーのような姿に変身した。それとほぼ同時に、美女たちの真っ赤で長かった髪の毛は燃え尽きた。


「あああぁ~…!私の命より大切な赤い髪の毛があああ……。」

「完璧なサラサラヘアーがぁ!!!!ツヤツヤなキューティクルがぁ…。」

「トレードマークの赤いロングヘア―があああ…キュートなキューティクルがぁ……。」

「チャームポイントの赤いロングへアーがああああ…私のスマートな髪がぁ……。」

「わたくしの唯一の友達だった長くて美しい赤髪がぁ!壊されたぁ……。」

「My hair!!Perfection has been ruine!!!」

「この奇麗で長い赤髪は私の唯一の愛だったのにぃ……。」

「あーん!!!私の努力の結晶の赤いロングへア―がぁ~!!生まれてから一度も切らずにずっと伸ばしてたのにぃ~……。」


 美女たちは全員泣き崩れて、ショックで気絶してしまった。


「次はあんたの番よ!」

「口をきいたぞ!」


 悪霊はパワーアップし、喋れるようになったのだった。


「パワーアップした私ならそんな薄い結界簡単に破れるわ!」

「ひきこもり娘たちを気絶させてくれてありがとう…。」

「え?」

「これで本気を出せるよ。」


 秀一は人間の姿から猫又の姿に戻った。猫又の姿の秀一の妖力はけた違いにあがった。あまりの妖力の強さに悪霊は悶え苦しんだ。


「きゃああああああああああああ!!!」

「僕はまだフルパワーの1%も使っていないぞ。貴様ごときに1%も使うまでもない。」


 秀一は悪霊に襲い掛かりあっとも言わぬ間に瞬殺した。悪霊は跡形もなく成仏してしまった。


「勝ったッ!第三部完!」

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