世界
突然、その日はやってきた。
影の人と呼ばれる人類が、世界中に現れだしたのだ。
彼らの目的は、光の人々ー
つまり、地球に現存する人間たちを排除する事だった。
真っ黒い影のような槍を持ち、自由自在に動き回る。その運動能力は、人間のそれとは全く異なるものだった。
標的が人間である影の人は、世界中どこにでも現れ、また、どの言語も解した。
世界中の軍や義勇軍が戦ってはいたが、押されているのは目に見えて明らかであった。
人間の人口は7割ほどになり、それでも何とか街を形成平穏な日々を保とうとしていた。
闇の人の数は知られていないが、確認されたところでは100万とも200万も言われている。
見た目は通常の人間と変わりはなく、黒装束に身を纏っている。男女の差もある。
しかし、生物学的な肉体的構造は異なっていた。
筋力、視力、聴力が発達し、並みの人間が対峙しても片手で全身の骨を折られてしまうであろう。
また、サイコキネシスを持ったものも僅かであるが存在しているようだ。
生体やその組織関係など、一切が不明である。何故なら、彼らは闇夜にのみ活動し、滅多に人前には姿を現さないのでその存在を知る事が出来るのは、殺される間際なのだ。
集団で行動することもわかっており、闇夜の町を集団で襲い、人間を殺戮し一斉に闇夜に消えていく。
そんな世界でも、必死に人間は平穏な生活を保とうと両足を踏ん張って生きていた。
はじめまして。思いついた時になるべく更新して行きたいと思っております。何かと多忙ですが、もし読んで下さる方がいらっしゃれば頑張ります。