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あなたの選んだ答えはこれですか。
「皆、俺に力を貸してくれ」
「わかりました。私は諦めない心を」
レイは静かに祈った。
「私は強い勇気を」
キャンディは目を閉じ祈った。
「お兄ちゃん、私は信じる心をやるわ」
リンは願いを込め祈った。
「よっしゃ! 皆行くぞ!」
「待ってあたちも。皆に黙っていたけど、ポラポラの呪いでラビィにされていたの。呪いの弱まった今こそ、本当の力をみせるわ」
何とラビィは白い透き通るような肌の、女性に姿を変えた。
「改めて隼人、ありがとう。私は精霊神ナディア。四人の精霊の母です。あなたに最後の力を与えましょう」
「モコモコが、精霊神?」
精霊神が祈るとエクスカリバーは一際美しく、優しい光に包まれた。
「隼人、今です。皆の力をポラポラにぶつけるのです」
「わかった、ナディア。食らえポラポラ――っ!」
「ぐぉぉぉ。この私が……うぐっ、計画は完璧だったはずなのに……うぐっ」
「やった、やったぞ! 皆!」
俺は遂にポラポラを倒すことが出来た。
俺一人の力じゃない、仲間がいたから。
バハムートに乗り俺達は空中要塞を離れた。
主を失った空中要塞はひっそりと佇んでいた。
〈もう二度と来ることはないだろう〉
「私の役目はここまでです。皆さん、お元気で」
精霊神は笑顔で言葉を並べると、空高く舞い上がり飛んでいった。
「ありがとう、モコモコ。いや、ナディア。元気でね~」
キャンディは泣きながら、見えなくなっても手を振り続けた。
ベルナに着くと聞き覚えのある声が、遠くまで聞こえてきた。
「お~い、隼人!」
石から戻ったおやっさんが、俺達を待っていた。
「皆、すまなかったな」
「何言ってんだよ。柄にもない、俺達は仲間だろ? なぁ、皆!」
和やかなムードの中、俺にはある選択が迫られていた。
現実の世界に戻るか、この世界にとどまるか、ということだ。
マザーブースが機能しなくなった今、現実に戻ったら、この世界にはもう戻ってこれないだろう?
それに気付いたリンは何も言わず、俺にキスを求めた。
抱き締める強さは激しくなり、涙が頬を伝う。
「リン、俺は……」
そして、一年の月日が流れた……。
「おい、隼人早くしろよ! 皆待ってるぞ」
「わかった、おやっさん」
俺はこの世界に残ることを決めた。
そして、今日はリンとの結婚式。
「リン、準備出来たか?」
「出来たよ……。これ、どうかな?」
リンの、純白のウェディングドレスに俺は素直にこう言った。
「綺麗だよ。絶対幸せにするからな。さぁ、教会へ行こう、皆が待っている」
「うん」
緊張するリンの手を強く握り締め、教会の扉を開いた。
「幸せにしてやれよ」
泣きじゃくるおやっさん。
「おめでとう」
言葉を詰まらせるキャンディ。
「幸せになって下さい」
涙を堪えるレイ。
「二人ともお似合いですわ」
赤ん坊を抱き抱えながら言うアシュリー。
そして……
「お前は永遠のライバルだ。おめでとう」
と、ガルシア。
あの後、精霊神ナディアのお陰でガルシアは生き返っていた。
ライスシャワーの中、涙と祝福の言葉が飛び交った。
バージンロードの先には、あの神父。
今日ばかりは、緊張しているようだ。
「おほん、静粛に。リンよ。汝は如何なる時も、夫、隼人を愛することを誓いますか?」
「誓います」
「隼人よ。汝は如何なる時も、妻、リンを愛することを誓いますか?」
「……誓います」
「それでは、愛の口付けを……」
俺はベールを上げ、涙を流すリンに唇を重ねた。
「おめでとう」
祝福の言葉と歓声はなりやまない。
ポラポラを倒し、この世界に本当の平和が訪れた。
しかし、またいつ悪が栄えようとも限らない。
その時は、リンのお腹に宿った我が子に未来を託そう。
今はただ平和を願い、リンともに幸せになることを願う……。
ご愛読ありがとうございました。
おしまい。
いかがでしたでしょうか。
執筆を始めて間もないので、うまくは書けませんでしたが、思いが伝われば幸いです。
ご愛読ありがとうございました。




