最終決戦(前編)の巻
最終決戦が始まりました。
次話が最終話の予定です。
予定通りマルチエンディングにするので楽しみにしてて下さい。
運命の鍵はあなたに委ねます。
扉を蹴破り先に進んだ部屋は、配管から蒸気が吹き出し、その影響により電子制御が暴走寸前になっていた。
「ここは、私に任せて先を急いで。蒸気はシヴァと一緒に冷却するわ」
「キャンディ……。わかった。ここは、任せる。ポラポラは俺達に任せろ! お前も死ぬなよ」
「当たり前よ。私は死なないわ。それと隼人、お願いがあるの」
「何だ? 言ってみろよ」
「モコモコを一緒に連れていって」
「あたち、キャンディといるぅ」
「我が儘言わないの。ねぇ、隼人お願い……」
「わかった……行くぞ、モコモコ」
「嫌だよ~。キャンディといたいよ~」
キャンディは振り向きもせず、シヴァと作業に当たる。
「リン、モコモコ、行くぞ! キャンディのためにも急ぐんだ」
リンは号泣するモコモコを抱え、俺の後ろをついてくる。
泣きたい気持ちなのはリンも一緒だろう。
しかし、リンは毅然とした態度でモコモコを和ませた。
リンといい、レイといい、キャンディといい、厳しい旅の中で成長しなと俺は実感した。
モコモコが落ち着きを取り戻す頃、頑強な扉が現れた。
リンと二人、息を飲み扉を開ける。
「やっと来ましたね。待ちくたびれて、来ないかと思いました」
沢山の機械やモニターが並ぶ中心に、やたら趣味の悪い装飾を施した椅子にふんぞり返るポラポラの姿があった。
「俺達はお前を絶対許さない。覚悟しろ!」
「威勢がいいですね? 所で残りのお仲間はどうしたんですか?」
「お前には関係ない」
「ホッホッホッホッ。頭の悪い輩には困りますね。前にも言いましたが、一応言っておきます。私の後ろにあるコンピューターが故障したら、この世界は全て消えてしまいます」
「くっ……!」
「さぁ、ゲームの始まりです。愚かな人間どもよ。嘆くがいい……、怯えるがいい……、死ねぃ!」
俺は背中に背負ったエクスカリバーを抜き取り構えた。
思えば全てはこいつが原因だ。
バグった世界に俺を引き摺り込み、ニセ勇者に仕立てあげられた。
でも、俺は負けなかった。
それは、一緒に戦ってくれる仲間がいたし、何より『諦めなかった』からだ。
「リン、お前の魔法は危険だ。回復のサポートだけを頼む、こいつは俺がやる」
「……わかったわ」
リンは一歩後ろに下がる。
「行くぜ! ポラポラ――っ!」
最後の戦いが始まった。
〈おやっさん、待っててくれ。レイ、キャンディ、死ぬなよ……〉
最後のバトルが始まった。
復活したポラポラの実力とは。




