黒幕、再び!の巻
再び、憎きあの黒幕が登場する。
世界の危機を救えるのは、お前たちしかいないんだ。
急げ! 敵はすぐそこだ!
聖剣エクスカリバーを手に入れた俺達はベルナの街に戻って来ていた。
ここは、おやっさんの武器屋。
「おやっさん……待たせて済まない。もう少し、待っててくれ。必ず元に戻してやるからな」
「お頭……そう言うことだから」
「カンタガさん、待っていて下さい」
「おじちゃん、私達を信じてね」
それぞれが、それぞれの思いを、石になったおやっさんに伝えた。
「皆、恐らく次が最後の戦いになると思う。おやっさんのためにも、死んだガルシアのためにも、ガルシアを失ったアシュリーのためにも、絶対に負けられない。敵はポラポラ……ただ一人。準備はいいか?」
力強く皆頷く。
決して簡単なことではない。
だが、やらなくてはならないこと、それは俺達に課せられた『運命』なのかも知れない。
〈皆、生きて帰って、笑い合えたら〉理想ではあるが、そんなことを思っていた。
~ここは全てを司るマザーブース~
「悪魔騎士団も全滅ですか……まぁ、いいでしょう。そろそろ、私も全快です。ほらほら、力がみなぎってきました。以前とは比べものになりませんね」
ポラポラは試しに指先を突きだし、強く念じた。
「むんっ」
指先から発生した閃光が、マザーブースにあるコントロールボックスを木っ端微塵にした。
「おやおや、少々やり過ぎましたね。自分でも、怖いくらいパワーを付け過ぎたようです。早速、隼人の所に行ってみますか」
おやっさんの武器屋を出ると、街はいつもと変わらず動いている。
人々はこれから起きようとしてる恐怖を知らず、あくせく仕事に精を出し、子供達は元気にはしゃぎ回る。
「キャンディ、バハムートを召喚してくれ。ポラポラの居場所を探したい」
「い~よ。バハムート~っ」
「その必要はありません」
「お前はポラポラ! やはり生きていたか!」
「私は不死身です。以前よりパワーアップしたのです。どうです? ゲームでもやりませんか?」
「ゲーム? ふざけるな! ここでお前を倒す!」
「おやおや、血の気が多いですね。冷静になって下さい。な~に、簡単なことです。私の住むマザーブースに招待したいのです」
「マザーブース?」
「いかにも。マザーブースとはこの世界をコントロールする核です。最高の決戦の舞台に相応しいと思いませんか? 下手な攻撃をすれば、この世界もろとも吹き飛んでしまいます」
「ポラポラ……何処までも卑怯な奴」
「この出した条件で私を倒せれば、世界を救えるのですよ。最高のゲームじゃないですか? 最も、私がやられるなんて、あり得ない話ですけどね。では、待っていますよ」
ポラポラはそう言うと姿を消した。
「でも、マザーブースは何処にあるのでしょうか?」
確かにレイの言う通り、俺達はマザーブースの場所がわからない。
「あたち、知ってるよ。古より伝わる言葉『聖なる光と聖剣の光が交わりし時、世界の核を照らすであろう』遠い昔に聞いた……話」
「モコモコ……お前は一体」
謎を秘めたモコモコ。
その言葉を信じ、古の言葉を再現してみる。
「聖剣は、エクスカリバーのことだよな? それじゃ、聖なる光は?」
「隼人の額に光る紋章じゃないかな?」
「でかした、キャンディ。早速やってみよう」
俺は額の紋章をエクスカリバーに近付けた。
すると、二つの光が交わり、雲の切れ間の一点を差す。
「お兄ちゃん、あれは?」
「あぁ。どうやら、正解のようだな。皆覚悟はいいな? キャンディ、今度こそバハムートを頼む」
「オッケー。出でよ、バハムート」
全てを悟ったかのようにバハムートもまた、勇ましく静かに闘志を燃やしていた。
「バハムート、最後の戦いだ。目標は、あの光の向こうだ。頼んだぞ」
「了解した」
バハムートは言葉少なく、俺達を背に乗せ光の差す方へ、羽ばたいた。
最終決戦の舞台は、ご存知マザーブースになった。
しかし、マザーブースの世界をコントロールする制御盤にダメージを与えず、ポラポラを倒さなくてはならない。
そんなことが可能なのか?




