第二部・勇者再びの巻
一度終わったのですが、続きを思いついたので、もうちょっと書いてみようと思います。
外伝だと思って緩い気持ちで読んで下さい。
現実の世界に戻ってきて一週間が過ぎた。
今となっては、どちらが現実かわからぬほど、感覚が麻痺している。
〈あぁ、リンに会いたい〉
モニター越しに見えるその笑顔。
出来るものなら、この腕で抱き締めたい。
泣き疲れていつの間にか眠ってしまった。
〈うぐっ。苦しい……息が出来ない。何処かで見たパターン……〉
恐る恐る目を開けると、案の定リンの巨乳に顔を埋めていた。
「きゃ、」
「きゃ、じゃねぇよ。リンどうしてここに?」
ゲームからリンは飛び出し現実の世界に逆トリップしてきた。
しかも、以前より極エロの格好で。
「お兄ちゃんに頼みたいことがあって、お祈りしたらここにいたの」
「マジかよ……」
俺が呆然としていると、リンは不思議そうに俺の部屋をなめ回す。
「あ、駄目それは!」
「ふ~ん。お兄ちゃんて、こういう本読んでるんだ。いやらし~」
「ち、違うんだ。それは友達ので……」
いつもながら苦しい言い訳だ。
「お兄ちゃん、私で試してもいいんだよ。ほら、」
「馬鹿、こんなとこでおっぱいを出すな、おっぱいを」
「この白いふわふわした塊は何? 〈クンクン〉臭いけど?」
〈やばい、そのティッシュは、さっき俺が……〉
「お兄ちゃん……シコシコしたでしょ?」
「女の子がシコシコとか言うな」
〈アシュリーの奴、余計な知恵つけさせたな、まったく〉
「ていうか、頼みって何だよ」
「実はね、お頭が石化して戻らないの。色々手は尽くしたんだけど、どうやら呪いを掛けた本人を倒さないと、とけない石化らしいの」
「そ、それって、ポラポラがまだ生きているってことか?」
「さすがお兄ちゃん、カンがいい」
「完全に倒したはずだったのに……」
「あのあと一時的に平和にはなったわ。でも、ポラポラが復活してからはまた魔物が増えて私達だけでは手におえないの」
「わかった。もう一度そっちの世界に行こう。その前に拝ませてくれ、リンのニューリンを」
〈ゴン〉
リンの拳が俺の頭をかち割る。
「冗談だっつうの」
しかし、どうやれば異世界に行けるのだろうか?
試しにリンと手を繋ぎながら、モニターに触れログインしてみた。
目が開けていられないほどの光が、俺達を照らした。
目を開けると、ベルナの街にいた。
「案外、簡単なものだな。今度は記憶も残ってるし、楽勝~楽勝~」
俺は腰に手を当て、高らかに笑った。
それを見て街の人が逃げていく。
隣でリンは冷ややかな目で見る。
「へっきしゅ、あ~寒い。風邪引いたかなって、また俺裸でチ〇コ丸出しじゃん」
どうやら装備はリセットされたらしい。
「リン、服貸してくれよ~」
「お兄ちゃん、引っ張んないで」
「おい、変態がいるぞ。皆捕まえろ~」
俺は全裸のまま縛り上げられた。
リンが事情を話し、解放されたが戻った早々酷い仕打ちを食らったもんである。
仮にもこの街を、この世界を救った英雄だぞと思ったが、小さい男だと言われるのを恐れて胸にとどめた。
とりあえずリンに布の服を買ってもらい、おやっさんの武器屋へ向かった。
新たな旅が始まるのか、始まらないのか。




