招かれざる客の巻(前編)
平和は訪れたのか?
ここはマザーブース。
「牙兄弟も殺られましたか……。使えないゴミばかりで困りますね。このままでは私の計画が丸潰れです。あのお方が来るまで、私がじきじきに相手をするしかなさそうですね」
俺達はおやっさんの家で一夜を過ごした。
「これからどうするんだ?」
「平和になったことだし、船をガンスさんに返しに行こうと思うんだ」
「本当にそうかしら。本当に平和になったのかしら。召喚獣達がざわついてる」
「アシュリー……」
「私もイヤな予感がします」
「レイまで……」
確かに四天王や強敵は倒して来た。
でも、何か引っ掛かるような気はしていた。
「わかった。もう一度、世界を見て回って確かめに行こう」
「その必要はありません」
「ポラポラさん!」
「お兄ちゃん、知り合いなの?」
「あぁ。ポラポラさん見てくれ。ここまで、俺強くなったよ」
「本当に……私の計画を邪魔するグズが。大人しくしてればいいものを……隼人! いや、ポンコツ! これ以上好き勝手にさせる訳にはいきません。残念ながら、あなたには死んでもらいます」
「どういうことだよ! あんた、一体」
「全ては私が仕組んだこと。 さぁ、地獄のショーの始まりです。」
ポラポラの指先から、赤い光が放たれおやっさんを差す。
「うわっ。か、身体が」
おやっさんはみるみる石に変わっていった。
「おやっさん~! おのれ、俺はあんたを許さない!」
王者の剣を抜き取り構える。
「ほう。格好だけは一丁前になったようですね。それじゃ、私から行きますよ。それっ!」
凄まじい早さで、俺の横を過ぎる。
頬から僅かに流血していた。
「どうです? 遠慮なさらず皆さんで、掛かってきていいですよ。グズが束になっても所詮グズですから」
「レイ合体技だ。リンは魔法、アシュリーは召喚獣を頼む」
「レイ行くぞ」
「はい」
「うぐっ」
合体技に入る前に、俺は脇腹に攻撃を受けた。
「隙だらけですよ」
「ブリザドストーム〈冷気竜巻〉」
「こんなも弾き飛ばして見せます。それっ。魔法はこう使うのですよ。ダブルブリザド〈強化冷気〉」
何本もの氷の柱がリンを襲う。
「いや~」
リンは気を失った。
「情けないですね。あれしきの攻撃で。次は誰です?」
「行け! シヴァ、ゴーレム、リバイアサン」
アシュリーは三体もの召喚獣を召喚した。
普通一体でも大変なのに、三体召喚は精神的にも肉体的にも負担が大きいはず。
「アシュリー、やめるんだ。身体が崩壊してしまう」
「いいのです。あなた達と出会えて良かった」
「アシュリーは死ぬ気です。止めて下さい」
「やめろ――――っ」
眩い光の中、アシュリーはニッコリ微笑んだ。
遂に姿を現したポラポラ。
アシュリーはどうなってしまうのか?




