【プロットタイプ】文字で潰す
注意事項1
起承転結はありません。
短編詐欺に思われたら申し訳御座いません。
上手い回答が出来ない人間なので、感想欄閉じてます。
これは読者様の問題ではなく、私の問題。
詳しく知りたい方は代表作の『作品と作者の注意点』に書いてあります。
注意事項2
最近の自分の話を読み返して思った台詞がこのタイトル。
兎に角、重いんですよ。内容ではなくて、感覚、視覚的に。
最初、墨一色で責めるから、読む気が失せる。
でもそれで良いと思ってる時点で重症。
基本的に書きたいものを延々と書いている。だがふと我に返って自分の話を読み返す事もある。そこ何時も思うのは、『この人間相変わらず物量で攻める癖があるなぁ』という他人事な感想である。
まず台詞に入るまで延々と前置き文が連なる。近目で見ようが遠目で見ようが、墨の物量が非常に多い。一見すると物凄くこってりしている。だが改めて読み直して見ると、自分なりの人生観がただ淡い言葉で書かれているだけなのだ。
『悪くない』、そう思っている時点で私はもう、重症なのだろう。
鏡花と共に本屋を訪れた時の事、辞典の様に分厚い本の立ち読みをしていた時の事、鏡花が世間話を振ってきた。
「瑠衣たんはもう随分前に慣れちゃってると思うけど、文字の密度が濃いと及び腰にならない?んー……なんて言うかな。
自宅から一キロ離れたところにお店があります。其れは自宅の窓から見ると、豆粒の様に小さく思えました。けれどもいざ自転車を漕いで近寄って見ると、十五分程度で着きました。
みたいな」
鏡花は例え話をする際には非常に言葉が長く、そして例えの意味がない程に分かりにくくなる事がある。今回もその一例だった。俺に対して必死に説明をしているが、非常に分かりにくい。
ただ言いたいこと、ニュアンスは伝わった。
「……一見すると距離がある様に思えるが、実際はそうでは無いと?」
「あぁ。そうそう。瑠衣たんも、私も、いいや、ゆらりぃだって、物を書く時は文字という名の物量で、徹底的に潰す癖があるからね」
台詞を書くのが嫌いなのではない。名言という言葉がある通り重要な意味を持つともけれどもやはり、心理や情景に重きを置きたい。そうなると必然的にテンポをかなぐり捨てて、文字の羅列で攻め殺そうとしている様に思える。だがそれが。
「一見すると滅茶苦茶重いんだよ。まぁ初見さんは『うわっ……』って思うぐらいには、そのまま帰ってしまうぐらいには。でも一皮捲ればそこまで重くはないし、その見掛け倒しな感じか気に入ってる。
末期だなぁって。読みやすさ以前の問題で、相手を間引いている。それでもそこが気に入っているなんて」
悪癖なのだ。読ませる物を書かなくては行けないのに、そうさせてない。けれどもその悪癖さえも飲み込んでしまっている。重症だった。
たまにふと思うこと。
読者様は本編を読んでいるのか、はたまた後書きだけを読んでいるのか。
何となく後者な気がして書いてました。
理由は単純で、重いから。内容ではなく、視覚的に重く感じるから。
いざ頁を開いたら、墨でも塗りたくったかのような文字が延々と並んでる。
台詞まで到達するのに、非常に時間が掛かることが多い。
『初見です!!』って方は多分開いたら途端、ブラウザバックしてそうだな。自分もブラウザバックしたわ。
なんて思いました。
でもいざ読み直してみると、自分の癖に刺さった事しか書いてない。だから直そうと思えない。重症患者という意味。
入り易い所ほど抜けにくく、入り難いところ程抜けやすい。だからまぁ、きっと辞められない。