~魔界⑪~
ー荒野ー
凄まじい爆発が起き、爆風によりヤマト達は吹き飛ばされる。
土煙が、舞い直ぐにダークバロンの姿は確認出来ないが恐ろしいほどの冷気とエネルギーを感じる。
コトミ「ヤマト!ガブ!ガオン平気!?」
コトミはナカマの安否を確認するとそれぞれから返事が返ってくる。
土煙が消えるとそこにはダークバロンの姿があった。
既に人型としての原型は留めていない、カラダは黒い森で会ったベヒーモスと同じくらいに大きく、胴から下はまるで蜘蛛のような見た目となっている。
ダークバロン「ポケレーターによる進化のチカラはここまでとはな...!」
ダークバロンの声は荒野、いや島中に響き渡るほどであり、黒い森の住人達にも聞こえていた。
ー黒い森ー
マクア「今の声って...」
デビ「恐らくダークバロンの声だろう...。」
建物の外にいたマクア、デビの元へウルフィは駆けつけてくる。
ウルフィ「アイツらを無事に城まで案内してきたが、今のはダークバロンの声だろう...。中の悪魔達をなるべく遠くに避難させよう!」
建物へと戻り、悪魔達を誘導する3人達。
ー魔界 城の見える丘ー
ダークバロンの声に反応したレイナ、その姿は魔族姿のままであったが、消耗が激しくゆっくりと立ち上がり、声の聞こえた方を、目指して歩いていく。
ー城ー
リュウグウ「ダークバロン...」
生命を燃やし、海竜神のチカラを解放しているリュウグウ、父海竜王による加護により、なんとか海竜神の姿を保っているが、加護が切れた途端にリュウグウの生命を蝕んでいく。
トライデントを杖にゆっくりとヤマト達の元へと向かっていく。
ー荒野ー
荒野では既にポケレーターによる進化を遂げたダークバロンとの戦いが始まっていた。
ダークバロンは巨体の割にこれまでよりも俊敏な動きで、ガブ達を翻弄する。
ガブもガオンもダークバロンからの猛攻を避けるだけで精一杯で勝ち筋が見えない。
コトミ「ヤマト、ガブを進化させて!わたしはガオンを!」
ヤマト「コトミ、いつの間にガオンと...?」
コトミ「話はあと!ガオン進化よ!」
ガオン「待ってたぞ!コトミ!」
ヤマト「ガブ進化だ!」
ガブ「おう!」
それぞれポケレーターを、操作し、画面から出る光をガブ、ガオンに向けて放つ。
それぞれ獣人の様な姿へと進化する。
ガオン「これでちょっとはマシになったか?」
ガブ「出し惜しみはナシだ!」
ガブもガオンも反撃を試みるも、ダークバロンは耐久力まで上がっていて、全くダメージが通らない。
ヤマト「一体どうすれば...。」
ダークバロンは進化後のカラダに慣れてきた様子で攻撃の激しさを増していく。
それに引き換えガブもガオンも進化し、チカラは進化前に比べ上がっているが、到底ダークバロンに勝てるとは思えない。
その時、タケルの声がどこからか聞こえてくる。
タケル「ヤマト!ミコト!お互いのポケレーターの端子を繋げるんだ!」
タケルの姿は無い、現実世界からタケルの音声のみを機械の中に取り込んでいるようである。
ヤマト「端子って...」
タケル「ポケレーター上部に銀色の端子があるだろ!それをミコトのポケレーターとくっつけるんだ!」
ダークバロン「にっくき、タケルの声!」
ダークバロンはふたりのポケレーターの端子が繋がるのを阻止しようとしている。




