~空の島⑧~
ークラウディア大聖堂 最上階ー
ガオン「まさか鳥人族とはな…オレもお目にかかるのは初めてだ。」
ピエロト「その羽がほしい…その羽をどれだけ探し求めていたか…」
ピエロトは衛兵長の羽を羨望の目で見ている。
衛兵長「鳥人族最後の生き残りスカイ・ハイのチカラをとくと味わえ!」
衛兵長改め、スカイ・ハイはその羽で宙を舞い、剣でピエロトを斬り裂く。
ピエロトの三角帽子とローブが斬り裂かれ、ピエロトは姿を現した。
ピエロトの顔は大鷲の様な顔、胴体は筋肉質なニンゲンのようであり、足は地を走るエミューの様な鳥の足になっていた。
ヤマト「鳥ニンゲン…」
ピエロト「可笑しいか?こんな見た目なのに羽がなく、自由に空を飛ぶ事も出来ないこの姿が!オレは飛べない…だがこの島でこの世界を空から支配することが出来る!」
ピエロトは例の光線をヤマトに向けて放つ。
スカイ・ハイは素早くヤマトと、ピエロトの間に降り立ち、光線を斬り裂く。
スカイ・ハイ「誰しも、自分に不満を抱えて生きている、身勝手に他人を巻き込むな!」
ピエロト「空を飛べる貴様になにがわかる!」
ピエロトはその足で素早くスカイ・ハイとの距離を縮めスカイ・ハイの首を締め上げる。
スカイ・ハイ「Dr.にその羽を移植してもらうか!」
ガブとガオンがピエロト目掛けて体当たりすると、スカイ・ハイを締め上げていた手が外れた。
ピエロト「ダークバロンもお前達が邪魔だと言っていた、お前達を消滅して、褒美に移植してもらうとするか!」
ヤマト「そうはさせるか!ガブ、ガオン迎え撃て!」
ガブ「ガオン、アイツはオイラに任せてレイナを頼む!」
ガオン「わかった、すぐにもどる!」
ガオンはレイナを救出に向かう。
ガブ「衛兵長?スカイ・ハイ?とにかく、アイツをぶっ倒すぞ!」
スカイ・ハイ「スカイ・ハイでいい!この時を待っていた!ヤツを倒し、この島を解放する!」
スカイ・ハイは剣でガブはガブファイアーでピエロトを攻撃する。
ピエロトはその凄まじい脚力で攻撃を躱し、スカイ・ハイを蹴り飛ばす。
ヤマト「ガブ!ノイズ化だ!」
ガブ「待ってたぜ!」(ザザッ ザー)
ガブはノイズ化轟雷へと、形態を変化させた。
ガブ「さっきよりも、速いぞ!避けられるか?」
ガブは、素早い動きでピエロトへ接近し、ツメを使った肉弾戦へと持ち込むが、ピエロトは轟雷状態のガブの攻撃をも躱す。
ガブ「躱された!?だけど、追撃があるぞ!」
黒い雷がピエロトを襲うも、ピエロトは雷さえも躱す。
ガブ「ウソだろ…オイラの最速だぞ…」
ピエロト「オレの極限まで鍛えた脚力!生半可なチカラじゃ当たりもしない!」
ヤマトはポケレーターを確認するも、進化は出来そうにない。
スカイ・ハイは先程の蹴りで意識を失っている様子で壁際で倒れ込んでいる。
ーガオンー
磔にされたレイナを助けるべく、レイナを拘束しているトラップを外そうとするガオン。
トラップには常に高圧の電流が流れていて迂闊に手が出せない状況にある。
ガオン「なかなか、やっかいなもんに捕まってるな。」
レイナ「ガ…オン…」
レイナが意識を取り戻すも、電力のトラップのせいでチカラが入らない様子である。
レイナ「ごめんガオン…捕まっちゃった…」
ガオン「ヒトの忠告を、無視するからだ、コレからは忠告を聞くように!」
レイナ「こんな時までお説教か…」
ガオン「こんな時じゃないと大人しく聞かんだろ!」
レイナ「たしかにそうかも…」
ガオン(しかし、困った。天井があるせいで太陽の光も入ってこない…)
ガオン「ガブ天井ぶち抜けるか?」
ガオンはガブの方を見ると、ガブは地面に叩きつけられていた。
ガオン「ガブ!?」
ピエロト「口ほどにもないな。威勢がいいだけで大して強くもない。ダークバロンが手を焼く理由も分からないな。」
ピエロトはヤマトの首に手をかけゆっくりと締め上げる。
ヤマトは苦痛の表情を浮かべている。
ピエロト「空に来たことを後悔するといい。」
ミシッミシッと音を立てヤマトの首の骨が圧迫されていくのがわかる。
ガオンはピエロトに、ベアクローを仕掛けるも、ピエロトはヤマトの首を掴んだまま避ける。
ピエロト「待っていろライオン、このガキが終わったらお前の相手をしてやる。」




