~空の島⑥~
ー空中都市 クラウディアー
急いで林を出て、大聖堂を目指す、ヤマト達。
大聖堂が、あるのは町の中心地レイナのように姿を消せる訳では無いヤマト達は直ぐに衛兵達にと見つかってしまうが、衛兵達の兵力ではヤマト達を捕まえることは出来ない。
抵抗してくる衛兵のみを、気絶させ先へと進んでいくが次から次に出てくる衛兵達に少なからず足止めされる。
こうしている内にもレイナが...そう考えるだけで焦りが生じる。
突如後ろから聞き慣れた声が聞こえてくる。
リュウグウ「まったく、こんな事だろうと思ったぜ。」
コトミ「こんなとこで足止めくらってないで早くレイナを助けて来なさい」
ガオン「待機してろって言ったのに...まったくどいつもこいつも...」
言葉とは裏腹にガオンは笑顔を浮かべている。
ガオン「ヤマト、ガブ、ココはリュウグウ達に任せて先に進むぞ!」
ヤマト・ガブ「おぅ!」
ヤマト「リュウグウ、コトミ、ココは任せた!」
コトミは無言で拳を掲げた。
ヤマトはソレを見届けると、ガブとガオンと共に屋根の上へと飛び乗り、中心地へと向かっていく。
ヤマト達を見届けるコトミとリュウグウ。
リュウグウ「邪魔なヤツらもいなくなったし、死にたいやつはかかってこい!」
リュウグウの口から氷のブレスが吐かれる。
先を進むヤマト達、屋根から屋根へと飛び移り、中心街へと進んでいく。
その様子を紫の目玉の様なモンスターが上空から見ている。
ー空中都市 クラウディア大聖堂 最上階ー
紫の目玉の様なモンスターから送られてきた映像を映し出して見ている。
???「やはり、ナカマがいたか。ダークバロンの言ってたヤツらだな。」
レイナは意識は戻らず、蜘蛛の巣の様なトラップに拘束されたまま壁に磔にされている。
ー空中都市クラウディア中心街ー
ヤマト達は中心街へと辿り着いたが、追手から逃れる為に屋根の上を進んでいる。
中心街は貴族達が住むエリアとなっている。
屋根の下からはヤマト達を見つける声が聞こえてきた。
オソラスキー「いたぞ!衛兵達ヤツらを捕えろ!」
ガブ「アイツ!また!」
ガオン「...。」
ヤマト「アレって...。」
オソラスキーが命じた衛兵達の中には例の衛兵長がいた。
衛兵達はヤマト達を捕まえる為に屋根へとよじ登ってくる。
オソラスキー「衛兵長!お前も行ってこい!島の一大事だ!」
衛兵長は無言で剣を構えると、峰打ちでオソラスキーを気絶させる。
衛兵1「衛兵長!なにを!」
衛兵2「オソラスキー様!」
衛兵達は屋根に登るのをやめオソラスキーに駆け寄っていく。
衛兵長「お前達、自分の正義は、自分自身で決めろ!」
衛兵長は衛兵達に言葉を残し、ヤマト達に合流する。
ガブ「ビックリしたな!戦わなきゃ行けないのかと思った。」
衛兵長「オレはオレの正義に従っただけだ!」
ヤマト達と衛兵長は屋根の上を駆けていく。
衛兵長「既にお前達が大聖堂へと、向かっているのはバレているはずだ!このまま進んでも次の部隊に見つかって足止めを食らうだけだ、オレに着いてこい!」
衛兵長は屋根を飛び降りると、狭い路地へと案内した。
路地は人ひとり通るのがやっとの狭さであり、入り組んだ作りになっている。
衛兵長は慣れた様子で進んでいく。
ヤマト「よくこんな道知ってたな!」
衛兵長「生まれも育ちもこの島だ、島の中は全て庭みたいなモノだ!」
あんなに遠かった大聖堂がもう目の前に迫っていた。
ヤマト「待ってろ、レイナ!」
衛兵長「焦る気持ちもあると思うが、オレも講堂までの道しか知らない。なるべく慎重に進もう。」
ガオン「何でもかんでも秘密主義って事だな。」
ガブ「思ったんだけど、下からドンドン壊していったら上の方って落ちてくるんじゃないか?」
ガオンは呆れた表情をする。
ガオン「どれだけでかい建物だと思ってるんだ?それにレイナだっているだろ!」
ガブ「あぁ!そうか!」
衛兵長「気をつけろよ、ヤツの強さはホンモノだ、この島のモノが束になっても敵わない。」
ヤマト「このメンツならなんとかなるって!」
大聖堂正面入口へと着いたヤマト達。




