~古代の島⑥~
ー獣人アマゾネスエリア レオネスの居城ー
ヤマト「レイナ!」
レイナは微笑んだまま意識を失っている。
リュウグウ「大丈夫だ!致命傷は避けてる、キズも残らないように治せる!」
リュウグウの前ヒレから治療の光が出て、レイナの脇腹を治している。
コトミ「ジョブマッチ後にフォルムチェンジして戦ったから疲れ切っているのよ...」
ガブも心配そうに見ていた。
レオネスが立ち上がる。
レオネス「貴様ら...」
黒い影がレイナのクナイを拾いレオネスに駆け寄り左腿の紋章を突き刺した。
ウルネス「レオネス...もう終わりにしましょう...」
レオネスの左腿から紋章が消えていく。
ウルネスはヤマト達の後を見つからないように隠れながらずっと着いてきていたのである。
レオネスは自我を取り戻した。
レオネス「きゃーっ、なななな、なんですかアナタたちは...ニンゲンにアマゾネス...他の種族まで...あわわわ」
レオネスはパニックで取り乱す。
先ほどまでとは全く異なる言動にヤマト達は唖然としていた。
ゴリネス「レオネス、元に戻って本当によかった」
レオネス「ゴリネス?元にって...?」
獣人アマゾネス達は今までの出来事をレオネスに説明した。
レオネス「そんなぁ...みんなを守るべき立場なのに...逆にみんなを傷つけるなんて...」
ウルネス「レオネスが元に戻って本当によかった。ウチずっと怖くて怖くて...」
コルト「レオネスよ、ワタシの事はわかるか?」
レオネス「コルト!さっきは取り乱して気が付かなかったけどアナタ、コルトね」
コルト「どうやら覚えているようだな。ワタシはアマゾネスと獣人との和解ができないか交渉をしに来たのだ!」
レオネス「和解っていうと...もう戦わなくていいってこと?」
コルト「あぁ、それと今までのようなエリアの区分けはなくし、皆が自由に行き来し、共に暮らしていけるようにしていきたい。」
レオネス「よかった...もう戦わなくていいんだ...」
レオネスは安堵の表情を浮かべる。
ゴリネス「レオネス、アナタならそう言ってくれると思っていた。」
レオネス「みんなが平和に過ごせる未来をずっと夢見てたの...その夢がようやく叶えられるのね」
レオネスは少女のように目をキラキラと輝かせる。
コルト「そう言って貰えると嬉しいよ」
コルトとレオネスは今後の未来についての話で盛り上がっている。
ゴリネス「正直本当にレオネスを助けて貰えるのか不安だったが...ありがとう」
ゴリネスはヤマト達にお礼を言う。
サイネス、カバネス、ウルネスは頭を深々と下げた。
ヤマト「オレたちよりもレイナに言ってくれ、まだ起きないけど!レイナが誰よりも頑張ってくれたおかげだよ。」
ガブ「まさか途中でジョブマッチを解除したいって言われた時はちょっと驚いたけどな」
コトミ「だからってこんなになるまで無理しなくてもよかったのにね」
リュウグウ「まぁレイナが望んだことだからな!」
レイナは何かが吹っ切れたかのように幸せそうな寝顔をしている。
ヤマト「あっ!そうだポケレーター!」
ポケレーターを見るとまだ遠くを指している。
ゴリネス達はポケレーターを覗き込む。
ヤマト「この光の指す方向に何があるのかわかるヒトはいるか?」
ゴリネス「何があるのかは分からないけど、ちょうどその光の指す方向には島があるな!」
ガブ「宝島かぁぁぁ?」
ガブはテンションが上がる。
コトミ「そんな訳ないでしょ。ゴリネス、その島ってどんな島かわかる?」
ゴリネス「ワタシ達は島を出た事がないからな、詳しくは知らんが、言い伝えによるとテンの島と言われている。」
ヤマト「テンの島ぁ?」
サイネス「テンが何を意味ているのかは分からないがこの世とあの世の境目なんて話もあるくらいだ、あまりいい島ではなさそうな気もする。」
コトミ「ヤマト、どうしても行きたいの?」
コトミはこの世とあの世の境目という言葉に引っかかったようである。
ヤマト「ポケレーターがオレたちに何かを伝えようとしているんだ!行こう!」
コトミは深いため息をつくが、ヤマトは1度決めたら考えを改めない事を知っていた。
コトミ「仕方ない...行くしかないのね...」
ゴリネス「まだ、レイナも起きていないし、もう少しゆっくりしていくといい、レオネスとコルトもきっとレイナにお礼を言いたいだろうし。」
ヤマト「そう言って貰えると助かるよ」
ガブ「それなら今夜はみんなでパーティだな!」
ゴリネス「和解の件もある、1度みんなでアマゾネスエリアへと向かおうじゃないか!」
コトミ「そうね、まだ村長は何も知らないだろうし。みんなで向かいましょう!」
ゴリネス「レオネス!コルト!これからアマゾネスエリアへと出向こう!」
レオネス「和解のため、まずはゴリネス、ウルネス一緒に来て、サイネスとカバネスは他のみんなに戦いは終わった事、コレからはアマゾネスもワタシたちも共生できる事を伝えて!」
サイネス・カバネス「了解」
2人は敬礼の様なポーズをし、その場からいなくなった。




