~夢の島④~
ー夢の中ー
巨大ロボに乗り込んでいるリープスは、ガブを執拗に狙い続ける。
ヤマト「ガブ、キリがないよ!」
ガブ「ノイズのチカラを解放する!ヤマト進化だ!」
ヤマトはポケレーターを操作し、ガブを進化させる。
ノイズが取り込まれ、黒い姿での進化となる。
ガブ「進化!黒い轟雷」(バチバチッ)
ガブのカラダは先程までより強いノイズを発している。
コトミ「痛っ!」
コトミは急に頭を抱える。
ヤマト「コトミどうした?」
コトミ「大…丈夫だからリープスを…倒して」
コトミは辛そうにしている。
ヤマト「ガブ、コトミの様子がおかしい!はやくカタをつけた方が良さそうだ!」
ガブ「言われなくても!」
リープスの攻撃を凌ぎながらガブは応えた。
リープス「なんだかよくわからないけど、カタをつけるのはコチラの方よ!」
リープスの攻撃が凄まじくなる。
ガブはリープスの攻撃を避け巨大ロボに攻撃を仕掛けるも、また躱されてしまう。
リープス「ムダよ。隙だらけよ!」
リープスがカウンターを仕掛けたその時、ガブの黒い雷が、時間差でリープスを襲った。
リープス「ぎゃああああ」
ガブ「よくわかんなねぇけど、自動で追撃する黒い雷は避けられないようだな!」
コトミが倒れ込む。
ヤマト「ガブ、はやくしてくれ!」
ガブ「あいよ!」
ガブは拳で連打する。
その一撃一撃に黒い雷の追撃がある為リープスは避けても避けても追撃は避けられない。
リュウグウ「わかったぞ!リープスのワザの正体が!」
レイナ「ホントなの?」
リュウグウ「最初からなんか引っかかってたんだ、だけど自動追尾の黒い雷が教えてくれた!」
ヤマト「で?なんなんだワザの正体って?」
リュウグウ「リープスのワザは夢の中だけならなんでも想像した通りの事ができる、自分より上位のモノを召喚したり、今まで俺たちが受けたキズを復元したり、受けたハズの攻撃を避けたことにしたり、想像したものを具現化することもできる!」
ヤマト「それと黒い雷とどんな関係が?」
リュウグウ「リープスはガブの攻撃を対象に避けている、だから遅れて追撃してくる雷には対抗ができなかったんだ!」
リープス「ネタがバレたら仕方ないわね!このまま全員始末したいとこだけど仕方ない…」
リープスは夢の中からトレントと共に出ていった。
ヤマトは安全を確認してからガブの進化、ノイズ化を解き、コトミの元へ向かった。
コトミは意識が戻らないまま倒れている。
ヤマト「コトミ!コトミ!」
ーコトミの意識の中ー
コトミ(コトミって誰…?…わたしそんな名前じゃないわ…わたしの名前は███…わたしを呼ぶアナタは誰…?タケル…違う…アレはヤマト…ヤマトは確か█████…わたしここでなにしているの…はやく戻らなきゃ…でもどこへ…?…タケルの待つ場所へ…)
コトミの意識は混乱している。
失った記憶と今の記憶が混在し訳が分からなくなっている。
ー夢の中ー
ヤマト「コトミ!目を覚ませ!コトミ!」
コトミ「ヤ…マト」
コトミは静かに目を開ける。
コトミ「わたし…どうして…」
ヤマト「理由は分からないけど急に倒れて…」
コトミ「リープスは…?」
ヤマト「とりあえず退いたみたい。」
コトミ「そっか…よかった…」
コトミは意識の中での自問自答の記憶がなくなっていた。
ヤマト「急に頭が痛くなったみたいだけど…今までこんな事あったの?」
コトミ「覚えてない…」
ヤマト「今は落ち着いた?」
コトミ「えぇ…なんともないみたい。」
ヤマト「よかった、みんな心配したんだ、このままベアードみたいになっちゃうんじゃないかって…」
ベアードみたいというのは死を意味していることがわかる。
レイナ「なんともないならよかったじゃない。」
レイナの目には涙が見えた。
リュウグウ「でもなんだったんだろう?」
ガブ「コトミが無事ならいいじゃないか!」
コトミ「みんな心配してくれてありがとう。」
ーダークバロンの居城ー
リープス「お許しください、ダークバロン様、次こそは必ずや…」
ダークバロン「次があると思っている時点でアナタは3流なんですよ。」
リープスは既にダークバロンの闇の結晶に貫かれ絶命している。
ダークバロン「ヒトを具現化して尚敗北するとは…」
Dr.エイプ「次は誰を差し向けましょうかねぇ?」
ダークバロン「夢の島…アソコから近いのは確か…コレは面白いことになりそうですね。またしばらく傍観しましょう。」
ダークバロンとDr.エイプは不敵に笑う。
ー夢の島 草原ー
目を覚ましたヤマト。
ヤマト「アレ?オレ寝てたのか?」
コトミ「どうやら、わたし達全員同じ夢を見ていたみたい。」
リュウグウ「アレを夢と言うかなんというか…」




