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~轟雷の降る島③~

ー雷の降る島 エレカゲの部屋 科学実験室ー

エレカゲ「それで…ガブくんタケルくんと離れたあとなにか思い当たる事は無いですか?」

ガブ「それが…タケルと離れてヤマトと会うまでの記憶がすっぽり抜け落ちてる様な…」

エレカゲ「うーん…やはりその間になにがあったのかを思い出すしか無さそうですね…追加されたデータのみを取り除くなんて事、追加した本人しか分からないですし…」

結局今回わかったことと言えば、ガブのノイズは何者かによってガブに追加されたデータのせいであること、おそらくそのデータはタケルと離れ離れになってからヤマトに会うまでの間に追加されたことのみであった。

エレカゲ「一応私なりの解釈でよろしければノイズの暴走を抑える機能をポケレーターに追加出来ますが…」

ガブ「暴走を抑える…いや、いいよ。チカラを抑えられてナカマを救えない方がイヤだ!」

エレカゲ「分かりました。ならば逆に暴走にカラダを慣らしていくのはいかがでしょうか?」

ガブ「暴走にカラダを慣らす?」

エレカゲ「何度も何度も暴走を繰り返すことで、暴走自体を自分でコントロール出来るようになればいいのでは?」

ガブ「それは考えたことなかったかも…いつも暴走しないように抵抗して、動けなくなるか暴走するかだったからな」

エレカゲ「この島内なら施設も充実しているし、暴走をコントロール出来なくなっても無理やりに抑え込む事が可能ですし。」

ガブ「それはいい考えかも…オイラ達はダークバロンをやっつけるためのチカラが欲しいんだ!」

エレカゲ「また懐かしい名前ですね、彼らが何かしようとしていることは分かってましたが私にはそれを止める手立てがありません。ならば微力ながらガブくん達をサポートさせて頂きます。」

ガブ「ありがとうエレカゲ!」

エレカゲはガブに付けた器具を外し、エレカゲトレーニングルームと書かれた部屋へとガブを案内する。


ー現実世界 タケルの研究室ー

タケル「いいぞ、いいぞ、今度こそ上手く行きそうだ!これで長年の夢が叶いそうだ!」

タケルはパソコンの前でニヤリと笑う。

パソコンの隣には写真が飾られている、タケル、ヤマト、奥さんの3人の写真のようだが奥さんの顔はパソコンの光が反射していて見えない。


ー雷の降る島 エレカゲの部屋 トレーニングルームー

部屋の中はなにも無い、扉を閉めてしまうと完全に孤立した世界のようだった。

エレカゲ「ここでなら思う存分暴走してもらって大丈夫です。」

部屋の中にエレカゲの声が響く。エレカゲは別室でガブの姿をモニターで見ながらマイクでガブに話しかける。

ガブ「これなら誰にも迷惑かけずに済む。でも暴走した時はどうやって抑え込むんだ?」

エレカゲ「それは任せてください…」

エレカゲは自分の作った設備を長々と説明するがガブはほとんど理解できない。

ガブ「ようするに暴走してもなんとでもなるという訳だな!」

エレカゲ「そういうことです。」

ガブ「でもどうやったらノイズの暴走ができるんだ?」

エレカゲ「あれ?あれあれあれ?ガブくん自分でノイズを発生させてる訳ではないからできないと言うことですかな?」

ガブ「自分で暴走しようとしてやってる訳じゃないからな!」

エレカゲ「ふむ、ふむふむふむ!分かりました。ガブくん今まで暴走した時の様子を教えて頂けますか?」

ガブ「よくわかんないけど…ナカマがやられてどうしていいかわかんなくて、ブチ切れそうになってノイズが発生する気がする…あとは進化しようとするとノイズが出てくるかな?」

エレカゲ「なるほどなるほど!感情が昂るか進化する時ですね、進化はポケレーターがないと出来ないと思うので、感情の昂りの方を試してみましょうか!」

ガブ「そんなこと言われても…」

エレカゲ「んー…ちょっとお待ちくださいね」

エレカゲはそう言うとガサゴソとなにかをやり始めた。

ガブ(そんな簡単にできるのかな…)

エレカゲ「おまたせしました。」

ほんの数秒でエレカゲは作業を終わらせたようだ。

エレカゲ「ではさっそく、そちらの画面を見てください。」

エレカゲが言い終わると映像を映し出す画面がガブの目の前へと現れた。

ガブは画面を見ていると、突然ベアードがやられた時の映像が流れ出す。

ガブ「なんだ…コレ…」

エレカゲ「申し訳がガブくんが見たことのある映像を再現させて頂きました。」

ガブはふつふつと怒りが込み上げてくる。

ガブ(オイラが…オイラにもっとチカラがあれば、ベアードは死なずに済んだのに…)

ガブの全身の毛が逆立ち始める。

エレカゲ「まだ少し足りないみたいですね。コレはいかがでしょう?」

画面にはメガロドンとの戦いで次々と倒れていくナカマの映像が流れていく。

ガブ「やめろ…やめてくれ…やめろー!」

ガブのカラダにノイズが走り出す。

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