~恐怖の遊園地⑦~
ー廃れた遊園地 合成獣研究所ー
捕まっていた全てのモンスター達を助け出したヤマト達。
ヤマト達は研究所の入口へと戻っていた。
ヤマト「ガブ。」
ガブ「あぁ。」
ガブは進化した姿でガブファイアーを放つ、黒い雷がガブファイアーにも混ざり合う。
ガブファイアーは研究所を燃やす。
ガブは元の姿へと戻る。
これ以上合成獣の被害に合うヒトが出ないよう、そしてベアードの弔いの意味を込めて。
燃え続ける建物を見る、ヤマト達。
ヤマト(ありがとうベアード...)
ガブ(ベアード、安らかに眠れ)
レイナ(...。)
コトミ(...ありがとう。)
リュウグウ(アナタの事を忘れない...)
建物が燃え尽きるまで黙祷を捧げる。
ーダークバロンの居城ー
ダークバロン「鵺は敗れましたね。」
Dr.エイプ「なんと...鵺が...」
ダークバロン「彼らには大きなキズを残すことができたようですが。」
Dr.エイプ「合成獣を更に強化しましょう。」
ー現実世界 タケルの研究室ー
暗い部屋の中でパソコンを見つめため息をつく。
ー廃れた遊園地 地下隠し部屋ー
老婆「そうかい、そうかい」
ヤマト達は合成獣研究所での内容を伝えた。
老婆「それは辛かったねぇ...」
ヤマト「オレ達はベアードの意思を継いで先に進みます!」
老婆はヤマトとナカマ達を見渡すと全員が黙って頷く。
ミィ「お兄ちゃんをありがとう...」
レイナ「ミィちゃん、お兄ちゃんが帰ってきてよかったね」
レイナがミィの頭を撫でる。
ガービッジ「主犯には逃げられちまったらしいが、みんなを助けてくれてありがとな!」
老婆「あとは遊園地を取り戻すだけじゃな。」
ガービッジ「ヤツらの目を見ないようにしないとな...」
コトミ「何かいい方法があればいいんだけど...」
コトミはリュウグウを見る。
コトミ「上手くいくかな...?」
ー廃れた遊園地ー
遊園地にはガービッジがゴミバケツのフタをしたままの状態で向かっている。
するとどんどん集まってくる現遊園地の住人たち。
ガービッジへと視線が集まるがガービッジは目を閉じている為催眠にはかからない。
現遊園地の住人はケタケタ笑っている。
コトミ「今よ!」
リュウグウ「精霊の歌~♪」
コトミはガービッジの中に隠れていた。
リュウグウはコトミのポケレーターの中から精霊の歌を歌うと現住人達は眠ってしまった。
コトミ「よかった!成功ね!」
ガービッジ「まさかそんな手があるとは...」
コトミ「OK!コッチは上手くいったわよ!」
コトミはポケレーターの通信機能でヤマトに話しかける。
ヤマトはコトミから通信を受けると、合成獣研究所から連れ帰ったナカマ達と一緒に地下隠し部屋から遊園地へと移動する。
みんな手には老婆の作った緑の薬品を持っている。
眠っている現住人達に薬品を飲ませていく。
老婆「催眠を解くクスリじゃが催眠そのものを無効にすることも出来るからのぉ、おそらくヤツらの催眠術自体も使えなくなるはずじゃ」
目を覚ました現住人達は催眠術が使えないどころか言葉を取り戻したようだ。
ネズミ「今までなにを...?」
ネコ「なんだかよくわかんないけど表情筋が痛いんだけど...」
老婆は全てを説明会する。
現住人達自身Dr.エイプの催眠にかかっていたようだ。
ネズミ「でもウチら帰る場所が...」
老婆「もう害もないならアンタらもココで暮らしていくといいわ、この島は元々色んなヤツらがいるんだアンタらが住むようになっても問題は無いハズじゃよ」
老婆はハロウィン族をまとめている存在らしい。
ネコ「ホントにいいの...?」
老婆「アンタらも、それに元に戻れない合成獣もまとめて面倒みてやるわい」
老婆は全てを許し、全てを受け入れてくれた。
ヤマト「さてオレ達も行くか!」
ガブ「どこに向かって?」
リュウグウ「とりあえず1番近い島を目指しましょう!」
来た時は怪しい雰囲気の遊園地であったが、今見ると多少の薄暗さはあるものの、住んでる住人達はどこにでもいる暖かさすら感じるような、ちょっとだけ不気味なだけの住人達だ。
少しだけ成長したヤマト達次の目的地はどんな島なのか、ひとつ分かっているのは少しずつダークバロンに近づいていること。
リュウグウの背に乗り海へでたヤマト達、ベアードがいないことは寂しいが前だけを見て進んでいく。
レイナ「潮風がきもちいいー!」
コトミ「レイナ立つと危ないよ。」
リュウグウ「波も高くなってきている、しっかり掴まってて!」
いつもは穏やかな海、今日は一段と荒れている。
おそらく次の島の海域に入ったからだと思われる。
途中トルネードに何度も巻き込まれそうになるも、リュウグウがうまく避け巻き込まれる事は無かった。
リュウグウ「島が見えたよ!」
暗雲立ち込める雷の降る島のようだ。
ガブの毛がピリピリと電気に反応して逆立っている。




