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~海竜の神殿⑦~

ー海人族のアジト メガロドンの城 首領(ドン)の部屋ー

ノイズ落ちしたガブはメガロドンに向かって行く。

メガロドン「既にナカマは全員倒れた、オマエ1人で何ができる?」

ガブは本能のままにメガロドンと戦う。

メガロドンからの攻撃を受けながらメガロドンを倒す、それだけを目的に攻撃を続ける。

ヤマト「ガブ!やめてくれ!ガブー!」

ヤマトの声はガブには届かない。

コトミはいつの間にかフルアーマーが解けコトミとリュウグウに分かれていた。

コトミ「ガブ…」

ガブはコトミの近くに吹き飛ばされてくる。

コトミは這いながらガブに近寄り、抱きしめる。

コトミ「ガブ…大丈夫…大丈夫だからね」

子どもに言い聞かせる母のように優しくガブをなだめるとノイズが少し薄れてくる。

海竜王(かつてのナカマが傷ついているのにまだ決心がつかぬとはけしからん…)

海竜王「コトミとやらガブを頼んだぞ!」

コトミ「はい…。」

海竜王は竜の姿からみるみる人型へと姿を変える。

リュウグウ「その姿は…!」

海竜王「海竜神のチカラを解放する。リュウグウよ我が居なくなったあとのこと頼んだぞ!」

リュウグウ「…あぁ」

海竜王は海竜神ポセイドンとなり、メガロドンに対面する。

リュウグウ(あのチカラは1度解放すると絶大なチカラを得る代わりに命を失うチカラ…親父はそれほどの覚悟を…)

メガロドンと海竜神は激しく戦いを始める。

コトミ「ガブわたし達は大丈夫よ…こんなになってまでありがとうガブ…」

ガブを抱きしめているコトミ、ガブの中から記憶が流れ込んでくる。


ーガブの記憶ー

タケルとガブともう1人顔が見えないがニンゲンがいる。

3人で楽しそうに歩いている。

時間が飛び海竜王の背中に乗るタケルとガブともう1人。

ダークバロンに立ち向かう3人。


ー海人族のアジト メガロドンの城 首領(ドン)の部屋ー

コトミは我に返る。

コトミ「わたし…誰かを探していた…タケル…?」

ガブの記憶が混線しコトミは混乱している。

ガブ「コ…トミ…」

ガブの意識が戻りノイズが体から消え去った。

コトミ「ガブよかった…」

ガブ「オイラ…また…」

コトミ「大丈夫…大丈夫だからね…」

ガブは目を閉じて意識を失う。

コトミ「ガブ…」

コトミは視線を上げると真後ろにメガロドンが立っている。

コトミ「あ、」

やられる。そう思った瞬間にメガロドンは倒れ消滅する。

海竜神「ニンゲン達よ、すまない…旧時代の遺恨を…」

メガロドンを圧倒的なチカラで倒した海竜神だったがそのチカラの代償に消滅しそうになっている。

リュウグウ「親父…」

海竜神「リュウグウ、おまえはこれから海竜族を束ね海の王として君臨してくれ…」

リュウグウはヤマト達との別れに少し寂しそうな表情をする。

海竜神「だがその前に…そこにいるニンゲン達と世界を旅して来るといい…その経験を活かして一族を導くのだ。」

リュウグウ「あぁ…」

海竜神「おまえは寂しがり屋で臆病で甘えたがりだったが…今はいい表情(カオ)をしている…」

海竜神「いいナカマに出会えてよかったな…ムスコを頼んだぞニンゲン達よ」

海竜神の体は消滅した。

ヤマト「…ありがとう海竜王…」

コトミ「わたし達だけではメガロドンの足元にも及ばなかった…」

ヤマト「海竜の神殿で少し休ませてもらおう…」

ベアード、レイナをポケレーターの中で休養させ、意識のないガブを抱き抱えるヤマト。

コトミ「リュウグウお父さんの許しも出たし、わたし達と一緒にくるでしょ?」

リュウグウ「そうさせてもらう。」

コトミ「これで本契約できるわね。」


ーコトミの回想ー

海人 マーマンとの戦闘後に遡る。

ガブ「難しい事はよくわかんないけど、要するに海人族をやっつけて海竜王を助ければいいって事だろ?」

ベアード「簡単に言えばそういう事じゃな…じゃがさっきの戦いでも分かるように雑兵でもワシら3人ががりじゃ…策もなく行けば返り討ちじゃな」

コトミ「作戦なら、ない事もないけど…」

ベアード「なんと!それはどんな策なんじゃ?」

コトミ「それはね…わたしのポケレーターの機能で契約したナカマがいればそのチカラをアーマーとして他のナカマに装備させることが出来るの…ジョブマッチみたいな感じかな?…でも1つ問題があって…」

ヤマト「問題?」

コトミ「わたし契約してるナカマがいないから…」

リュウグウ「父ちゃんを、助けるまででよかったらオイラが契約するよ。」

コトミ「仮契約って訳ね、大丈夫!一緒にお父さんを助けましょう!」


ー海人族のアジト メガロドンの城 首領(ドン)の部屋ー

リュウグウ「ありがとうコトミ!これでオレはコトミの正式なパートナーだ!」

リュウグウが正式に仲間に加わり、一行は海人族のアジトを後にし、海竜の神殿へと戻った。

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