表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

18/90

~四季島⑥~

ー四季島 モミジエリア モミジ並木ー

レイナ「モミジがキレイね、それに涼しい!」

ヤマト「こんな短期間にサクラをみてモミジを見るなんて、なんか不思議だなぁ」

ベアード「おっ?アレを見てみろ!」

ベアードが指差す先にはモミジの木とは別の木がある。

ヤマト「アレは?」

木に牡蠣(かき)がなっている。

ベアード「見ての通り牡蠣じゃ!」

ヤマト「木になるのは柿で牡蠣は海の生き物でしょ?」

ベアード「木になるのは牡蠣で牡蠣は海の生き物?ヤマトなにをいってるのじゃ?」

ヤマト(この世界じゃオレの世界の常識は通用しないんだった。)

ベアード「ヤマト、さっそく頼む!」

ヤマトは例の如くポケレーターでスキャンし収穫する。

ガブ「磯の匂いがする、いただきまーす!」

(ガチン)

ガブ「固っ!?」

ベアード「ガブよ、コレは殻を剥いて中身を食うんじゃ。」

レイナ「...はやく言ってよね」

レイナもガブ同様に殻に噛み付いていた。

ベアードは殻を外してそれぞれに渡してやる。

ガブ・レイナ「うまーい!」

ベアード「ちとその辺の落ち葉を集めてみろ、そこに火を付けて...」

牡蠣を焼いて見せる。

ベアード「こっちは焼き牡蠣じゃ!」

レイナ「こっちもまた食感が変わって美味しー!」

しばらくごはんタイムとなった。


ガブ「ハラいっぱいで動けないー!」

ガブの腹はパンパンに膨れ上がって地べたに寝そべっている。

レイナ「ガブは食べ過ぎよ。」

ガブ「仕方ないだろ?よくわかんないけどいつもよりハラへったんだからぁ」

ヤマト「ガブが無事ならなんでもいいよ」

ベアード「さてさて、【モミジエリア】に来てみたはいいものの...」

気が付くとモンスターに囲まれている様だ。

姿は見えないがそこら中からモンスターの気配がする。

ベアード「出てこい!腹ごなしにワシが相手してやる。」

栗、コスモス、秋刀魚、サツマイモ、を模したモンスター達が出てくる。

秋刀魚「お待ちしておりました。」

ベアード「どういうことだ?」

秋刀魚「既に【サクラエリア】【常夏エリア】より救世主が向かっていると連絡をもらっておりました。」

ヤマト「きゅ...救世主だって?」

ベアード「そこまで期待されてものぉ。」

秋刀魚「ココ【モミジエリア】ではヒトがいなくなる事態が多発しております。」

レイナ「ヒトがいなくなるですって?」

秋刀魚「前日まで普通に生活していたモノ達が次の日にはいなくなっているのです。誰にも告げずどこに行ったのかも分からないのです...」

ベアード「確かに気になるのぉ」

秋刀魚「ウチのエリアや【サクラエリア】【常夏エリア】どこを探してもいないんです。おそらくは…」

ベアード「【雪山エリア】か…」

秋刀魚は黙って頷く。

レイナ「【雪山エリア】ってみんな怪しんでるけどそんなヤバいとこなの?」

秋刀魚「いえ…ただあまりにも秘密主義のエリアのため何かあるとやはり疑わざるを得ないのです。」

ベアード「んー、証拠がない事には何も言えんが、とにかく一刻もはやく【雪山エリア】へ進んだ方がよさそうじゃな…」

ヤマト「やっぱり寒いんだろ?」

秋刀魚「もちろんです。ニンゲンの方のその装備だとすぐにでも凍傷になってしまう。私どもの村で装備

を整えましょう」

ヤマト「オレ金なんて持ってないよ?」

秋刀魚「私どもの救世主様からお金など受け取れません。どうぞお好きなものを選んでください。」

秋刀魚たちの案内でモミジ村へと向かった。


ー四季島 【モミジエリア】 モミジ村ー

コスモス「こちらが私の営む洋服店になります。」

レイナ「コレかわいー!」

レイナはすぐに好みのデザインの服を見つけるがどう見ても雪山向きではない。

ベアード「そんなんじゃ凍死するぞ!」

レイナ「いいじゃない、見るくらい!」

ヤマト「ガブとベアードは毛皮があるからいいよなぁ」

ガブ「オイラのは冬毛じゃないから、夏暑く、冬寒いんだよ」

ヤマト「不便なんだな。」

そんな話をしているうちにコスモスが4人それぞれのサイズにピッタリの服を選んでくる。

コスモス「雪山ですとこれくらいの装備の方がいいと思うのよね」

ガブ「動きづらい…」

ベアード「暑い…」

レイナ「かわいくなーい!」

コスモス「あくまで雪山仕様なのでここではまだ暑いでしょうけど…」

ヤマト「せっかく見繕ってくれたんだからいいじゃん!」

ベアード「そうじゃったな、コスモスよ、ありがたく頂戴していくぞ」

栗「次はあっしのお店に来てください。」

服選びの間ひたすら待っていた栗がしびれをきらしたかの様に言った。

栗に言われるがままついて行くとそこは飯屋となっている。

栗「あっしは飯屋でございます。雪山に行くにあたって作りたての暖かい食べ物を持って行って下さい!」

鍋、スープ、麺類など見た事無い食材ではあるがどれも湯気が立ち美味しそうな料理が並ぶ。

ヤマト「まさかコレもこのままスキャンして行けば…」

ガブ「その通り!出来たてのあつーいまま食べれるのさ!」

ヤマト「じゃあ遠慮なく!」

ヤマトは料理を次々スキャンしていく。

サツマイモ「最後はワタシの道具屋に来て下され。」

サツマイモの、店ではロープにロウソク、ランタンなどを貰い、それを全てスキャンして【雪山エリア】に向けての準備を完了させる。

秋刀魚「皆様のご武運を心からお祈り申し上げます!」

ヤマト「こんなに色々もらって、なんだか悪いなぁ…」

秋刀魚「なにをおっしゃいますか、全然足りないくらいです。」

ヤマト「じゃ、少しだけどお礼に!」

ヤマトはポケレーターから肉、シャケモン、ビンミルクを取り出し秋刀魚に渡す。

秋刀魚「受け取る訳には…」

ヤマト「オレ達の気持ちだから受け取ってくれよ!」

秋刀魚「申し訳ない…あとでみんなで頂かせてもらいます。」

ヤマト「そうしてくれ!じゃあ行ってくる」

ヤマト達一行は【モミジエリア】を後にして、【雪山エリア】へと向かっていく。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ