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前回のあらすじ
学校に幼女襲来。
どうも皆さん、星乃空です。
いや~いい天気ですね。雲一つない快晴で、とてもいい天気です。
ん?なにやら教室が騒がしいですね。今は授業中のはずなのですが…
いやーそれにしてもいい天気だ。
こうやって窓の外を見ているから、ドアにいる奴は見えてないぞー。
なんかクラスメイトが、ドアが勝手に開いたとか騒いでるなぁ。
ポルターガイスト現象かぁ…聞いた話だと、幽霊ってファ〇リーズで除霊できるらしいね。僕も今度買っておかないと。
…だめだ。どれだけ現実逃避しても、さっきから視界の端にちらちらと元凶が映り込んでくる。
おちつけ…COOLになれ…他人の振りをするんだ…
「おい小僧!お前じゃお前!無視するでない!」
「…。」
心を無にしろ。今は授業中だ。学生の本業は勉学だろう。
謎の幼女なんていない。幼女なんてうーそさ、幼女なんていなーいさ。
「星乃空!きこえ「名前をよぶなぁああああああああああ!!」うるさっ!?」
やりやがったよこいつ!なんで、僕の名前呼ぶかな?!これでもう無関係の振りができない!
…というか、家のノリで叫んじゃったけど、今は授業中だった!本当に最悪!
ほら周りの人の顔見てよ。金魚が餌食べに来た時みたいに、口開けてぽかーんとしてるじゃん!
「ほ、星乃?どうした?」
「……」
大丈夫だ、落ち着け。
こんな時、誰でもできる必勝の行動がある。それは!
「すみません!おなか痛いので、保健室行ってきます!」
逃げ出すことだ!逃げるが勝ちってな!
僕はカバンと、幼女をひっつかんで教室から走り去った。
なにやらクラスメイトが僕を見てひそひそ話していたが、見ないふりをしておいた。
☆
「……」
「……」
男子トイレの個室。僕は残座に座る幼女を、見下ろしていた。
はたから見れば、刑事ドラマの取り調べのシーンに見えなくもない。
…幼女をトイレに連れ込んでいるやべー絵面にも見えるが、気にしてはいけない。
「……悪かったのじゃ。」
「え?なんて?」
「悪かったのじゃあ!!」
「誤って許されるなら、警察はいらないよね?」
「ほ、本当に反省しとるっ。今回のは…その、事故みたいなものなんじゃ!」
「…ほーん。」
そっかー事故かー、じゃあ仕方ないよねー…とはならない。
こいつのせいで、僕の高校生活はマイナスからのスタート間違いなし。
今頃クラスでは、僕のことを【幼女を学校に連れ込むロリコン野郎】…略して、ロリコォオオオンと呼ばれているに違いない。
「で、でもこうも早く星の欠片を見つけるとはさすがなのじゃ!」
「…それ今関係なくない?というか、見つけてないんだけど。」
「なにを言うとる。おぬしの隣の席に座っとった女子がいたじゃろ?あやつじゃ。」
「はぁ?ちょっと意味が分からないんだけど。」
「お主に頼んだ星の欠片は、願いを持つ者…人に宿るのじゃ。」
「へー。」
「興味持って?!」
星の欠片なんて言うから、そこら辺に転がっているものだと想像していた。
まあ、確かに彼女の近くにいたら腕輪が光って熱くなったし、宿っているっていうのはあながちうそではないのだろう。
「まあ、人に宿るっていうのは理解したよ。けどどうやって取り出すのさ。」
「簡単じゃ。願いを持っておるから宿っておる。だから叶えてやればよいのじゃ、そうすれば欠片を吐き出す。」
「簡単って言葉を辞書で引いてきてどうぞ。」
どこが簡単やねん!そりゃ隣の席だから、物理的距離は近いし関わりやすいだろうけど、心の距離は太陽と月ぐらい遠いわ!
「お主ならできるって。」
「急に雑!」
「がんばれ♡がんばれ♡」
「イラっと来るからそれやめて!」
「ともかく、お主には、その女子から願いを聞き出し叶えてもらう!頼んだぞ!」
そう言って、個室から出て行ってしまう。
「あっちょっと待って!」
さすがにこんな丸投げをされて、たまったもんじゃない。
すぐに個室を出て後を追う。
「……」
「…………こんにちわ。」
スーツの おじさんが あらわれた。
やばい、今授業中だって完全に忘れてた!いくら個室でも、あんだけ騒いでたらこうなるよ!
落ち着け…この人がまだ教師だと決まったわけじゃない。
もしかしたら、誰かの親かもしれんー教員証下げてるから先生だわ。
…まだだ、もしかしたら許してくれそうな先生かもんー生徒指導って書いてあるわぁ~。
「……とりあえず、荷物を持ってついてきなさい。」
「…………はい。」
その後僕は、入学二日目にして反省文を書くという不名誉な称号を得ることになった。
書き終わった後は体調不良ということで早退した。もう今日は、心がポッキーしてしまったので。
書いている途中、先生が何度も僕に対して、
「何か悩み事があるのかい?もしよかったら話してごらん。大丈夫、私もそういった時期はあったから君の気持はわかるよ。見えないものを見ようとしたのかい?右手がうずいてしまったのかい?」
という、心温まる暴言をくれたのを僕は一生忘れないだろう。
余談だが、帰宅した時幼女が僕に、
「そういえば言っておらなんだが、わしの姿と声はお主しか認識できんぞ。」
という遅すぎる情報をくれたので、お礼に夕飯はもやしだけにしてあげた。
僕はその前で唐揚げを黙々と食べ、今日のことを忘れることにした。
…ちょっと待てよ、こいつの姿が見えてなかったのなら、他の人から見た僕って、何もない空間にしゃべるやばいやつに見えてたんじゃ…
…ああ、転校したい。
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