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流れ星が願い事をしてきた。  作者: スルメ串 クロベ〜
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前回のあらすじ

主人公妙な作戦を思いつく

「で?その…ラブラブ?…ぶふっ!…さ、作戦ってぷぷ…な、なにかしら…」

「…そんなに悪いかなこの名前。」

「い、いえっぷくっ…!か、感性は人それぞれ…あっははは!」

「バカ受けじゃん。」


朝。なぜか家の前で待っていた獅子堂さんと登校。もう何も言うまい。

そして、昨日僕が思いついた作戦を話そうとしたらこれだ。作戦名だけで爆笑された。…結構傷つくなぁ…


「ご、ごめんなさいっ。で、そのラブっくく…な、内容は?」

「…はぁ。ほら、来週に校外学習があるでしょ?」

「え?あーそうだったかしら。」

「?昨日も先生が言っていたけど、聞いてなかったの?」

「朝は弱くて、半分寝てることが多いのよ。やることが多くて。」

「へぇ。たしかに、目元に隈ができてる…体調は大丈夫なの?」

「いつもの事だからもう慣れたわ。それと…か、顔が近い…」

「えあっごめん。」


無意識に顔を近づけていた。

ちょっと無神経だったかも。獅子堂さんもそっぽを向いてしまったし、気をつけよう。


「そ、それで?その校外学習でどうするつもりなの?」

「ほらあれって学年同時進行でしょ?だからさ、そこでなんとかして2人きりにするから告白したらどうかなって。」

「…頼んだ私が言うのもあれだけど、随分急な話ね。さっさと告白してほしいってことかしら。」

「え!?そ、ソンナコトナイヨー。」

「あなた嘘が下手ね。」

「うっ…」

「…まあ、あなたからしたら、こんなことは面倒ごとでしかないものね。私とも、早く関係を切りたいってところかしら?当然よね、自分勝手にあなたを巻き込んでいるのだから。分かってるわ。…できるだけ迷惑はかけないように気をつけるから。だから…」

「そんなこと思ってない!」

「…え?」


思わず大声が出てしまった。登校中の生徒がこっちを見てる。

すれ違う人も物珍しそうにこっちを見てなにかつぶやいている。正直恥ずかしい。

でも、それでも彼女の言葉は否定したい。


「確かに告白を急かす理由はあるよ。でもそれは迷惑だからとか、君が嫌いだからとかじゃない。それだけは誤解しないでほしい。」

「…そう。私の考えを押し付けていたみたいね、謝るわ。ごめんなさい。」

「いやいいよ。それよりも作戦、校外学習で告白。どう?できそう?」

「正直厳しいと思うわ。」

「そっか。普段と違う場所だから、結構上手く行くと思うだけど。」

「そういう事じゃないの。確かに学校とは違った環境なら、その場の空気で上手く行くかもしれない。でも…」

「でも?」

「…私、まだ彼とまともにしゃべったことないの…それでも上手く行くと思う?」

「あっ無理だわ。」

「ちょっと!少しは悩みなさいよ!」


えぇ…それはちょっと想定外なんですけど。




2限目の体育。先生が病欠したため、男女混合で自由時間となった。

他の人たちがドッジボールをする中、獅子堂さんを連れ木陰へ。

…さて、


「獅子堂さん。一度も話したことがないってどういう事かな?僕はてっきり何かしらのアピールをしていると思っていたんだけど。」

「それは…その…恥ずかしくて…」

「はあ…」

「し、仕方ないでしょ!?私だって何度か声かけようとしたわよ!?でも、いざ目の前に立つと…こう……わかるでしょ!?」

「…まあ、分からなくもないけどさぁ。それでも何もしてないってのはちょっと…」

「なによ!私が悪いっていうの?あーそうですー悪いのは私ですー!ヘタレな私がわるうございましたー!」

「えぇ…」


なんか逆ギレされた。言った本人はほっぺを膨らませて拗ねているし。

いやまあ好きな人の前だと緊張するのは分かる。それも全く接点のない人なのだから、声をかけるのが難しいことも理解できる。けどさぁ…


「つまり、リクオの事ってほとんど僕に丸投げだったってこと?」

「うっ…」

「それなのに、僕にあれこれ言って。いろいろこき使って。」

「うぅ…!」

「自分は何もせずに、告白だけしようとしようとしてたってこと?」

「うぅぅぅぅぅ……本当にすみませんでした。」

「ちょ!?土下座やめて!ほかの人に見られたら何言われるか…」


幸いクラスメイト達から離れている。それに木陰だ。暗くて見えずらいはず。

誰かに見られる前に早く立たせて


「星乃君。」

「ひぇ…!」


土下座をする彼女を立ち上がらせようとした時、背後から絶対零度に匹敵するほどの冷たい声が聞こえた。

全身の血の気が引いていく。露出している腕には鳥肌が立っている。

おかしい…彼女はここにいないはず。だって…ドッジボールで一番最初に当てられて、外野に送られたのは確認済み。途中で抜けるのは彼女の性格上考えにくい。


「試合が終わったので抜けてきたんですよ。」

「っ!」


こ、心を読まれた!?読唇術!?サイコマンティス!?

ま、まままままままずい。なんでかわからなけど、ここ最近彼女の機嫌がすこぶる悪かった。

もしここで誤った対応をしようものなら……考えるのも恐ろしい。


大丈夫だ。COOLになれ…僕なら大丈夫なはずだ!


「それで…どうして、獅子堂さんが星乃君に土下座しているんですか?」

「そ、それはですね…」

「はい。なんですか?」

「星乃君が私の事ヘタレだって責めるのー!うわぁーん!」

「貴様ぁ!裏切ったなぁあ!」


地面で頭を下げていたはずの獅子堂さんが、いつの間にか望月さんの後ろに隠れて泣きまねを始めたよ。

こいつぅ!なんで火にニトログリセリンを注ぐような真似をするんだ!?

あなた仮にも、僕に助力を求めている立場でしたよね?!

いかん!背後にいる魔王の怒気が膨れ上がっている!


「星乃君。」

「!ひゃ、ひゃい…」

「そのまま正座してください。」

「あ、あのーせめて小石をどかしてからでも…」

「座れ。」

「あっ…はい…」


あっこれブチぎれてますわ。


「理由。話してもらえますよね?」

「もちろんでございます。」


数分後。


「「ごめんなさい。」」

「うん、まあいいんだけどね…いたた。」


足についている砂と小石を払う。正座している間、小石が刺さって痛かった。

望月さんに事の経緯を説明すると、納得したのか謝ってくれた。

獅子堂さんも、途中で正気に戻ったからか申し訳なさそうにしている。


「本当にごめんなさい。私はてっきり…」

「てっきり?」

「なにか弱みを握って獅子堂さんを脅していたのかと…」

「いやいやしないしない。そんなことしたら獅子堂さんに殺されるし。」

「あ"?」

「なんでもないです!」


獅子堂さんがこっちを睨んでる。いやまあ、今のは僕の失言だった。

この状況で殺気を飛ばしてくる人の弱みなんて…いやまあ握ってるのか?

けどそれで脅そうなんて絶対にない。うん、ない。だってまだ死にたくないし。


「でも本当にごめんなさい。獅子堂さんが好意を抱いている方を知ってしまいました…」

「いいわよ。元々、彼を借りていたのにちゃんと理由を言わなかった私が悪いのよ。だから望月さんが気にすることはないわ。」

「いいんでしょうか…」

「私が良いって言ってるからいいのよ。」

「分かりました。えっと…その…大我さんと、上手く行くことを祈っています。」

「うん、ありがとう。…ねえ、望月さん。あなたさえよければこれからも仲良くしてくれると嬉しいわ。」

「!い、いいんですか?私なんかで…」

「あなただからいいの!よろしくね!」

「は、はい!よろしくおねがいひまひゅ!…うぅ…」


おお…なんか友情が芽生えてる。よきかなよきかな。

僕としても、二人が仲良くなってくれるのはうれしい。

それに、望月さんが事情を知ってくれたのはうれしい誤算だ。


「ねえ獅子堂さん。」

「なにかしら。」

「告白を成功させるためには、もっとリクオと関わる必要があると思うんだ。ほら、本番で失敗しないためにも。」

「悔しいけど、あなたの言うとおりね。でもどうしたら…」

「そこでなんだけど…獅子堂さんって、お昼はいつも予定空いてる?」

「?ええ。ご飯を食べるだけだけど。」

「じゃあ今日から僕らと一緒に食べよう。」

「…え?」

「今日から校外学習までに、リクオに獅子堂さんの事を知ってもらうために、これから毎日お昼はいっしょに食べようね!」

「……ええーーーーーーーー!!?」


多少荒療治かもしれないけど、もう時間もないしこれくらいしないと上手く行かなさそうだ。

後1週間で、必ずリクオに獅子堂さんの事を意識させるんだ!

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