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あとがき、ご不快に思われたら申し訳御座いません。
ややアンニュイにも見える目で再度スマホをいじる。でも一通り見て満足したのか、鞄の中に仕舞い込むと、何時になく真剣な表情で此方を見た。それから隣に座れ、というように椅子を叩く。
彼女がこの目をする時は、真剣な話をする時だ。だから私も心して聞く準備をする。
「恵美、あんたは真面目だ。それに縛られて、趣味の本分を忘れるなよ」
「言ってることが分からないよ..............」
狼狽える私に対し、詠利は頭を掻き回した。それから暫く考え込んで額を撫でた。その行動は言いたいことを明確かつ的確に伝えるように文を吟味しているように思える。それから少しして目に光が宿る。どうやら纏まったようだ。
「楽しくやってこその趣味だって言いたいんだ。金を貰っている訳じゃない。買った分の対価を求められる訳じゃない。だから、お前が納得行くまで走れば良いと思う。あたしはそんな小説が読みたい」
私以上に詠利の方が真面目だと思う。普通何となく生きていたらこんな言葉出ないと思う。
人生の趣味は遊びと混同されることが多い。ぶっちゃけ遊びと言っても差し支え無いのかも知れない。けれど、その趣味に全てを捧げる人だっている。一から情報を集めて、細かく設定を考えて、自分が納得の行くものを積み上げる人だっている。私も.......そうやって書いていたい。
「君は本当に良い読者様だなぁ」
好きに書いて良いと思ってます。
ネット小説って、お金払って読む訳じゃないじゃないですか。
だから、合わない。と思ったら何時でも切って良いんです。読者様にはその権利が何時でもあります。
そこんとこ、人間関係と一緒です。