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拡散小説

詠利は別に独占欲で言ってる訳じゃないんですよ。

ただ好きな作家の筆をおられて欲しくないだけ。


私のPV見てもらうと分かる通り、一桁なんてザラです。

二桁行ったら良い日だなぁ。て感じです。

私は底辺作家である。作品を投稿しても、閲覧数は両手で数えられる程度しかいない。数日置くと閲覧者が訪れない空白の日が存在するなんてざらにある。まぁ、私が書いているジャンルはメジャーじゃないからそれも頷けるのだが。

文章構成力が未熟だからか? それともキャラが立っていないとか? 思い当たる節は幾つもある。それでも自分が好きな言い方で、好きなキャラで、物語を進行させている。だから今のところ苦ではない。でもやはり誰にも興味を持たれないというのは流石に応えた。

.......そろそろSNS投稿で宣伝始めるか.......。

次の時間は空きコマだった。また食堂に戻って、構想を練り始める。あらすじは頭の中で浮かび上がっているから、あとは書き始めだ。思い描いた情景をひたすらに書き留めていく。蒸気と茶色の世界.......。私だけの世界。

そうしていざ、投稿しようと携帯端末を取り出したとき、詠利から声をかけられた。

「投稿するの?」

視線は液晶へと注がれている。画面には私が書かれた文章と、投稿しますか? という文字。黙ってボタンを押したあと私はうなづいた。

「うん。でも今から投稿する際はSNSで拡散しようと思う。見られる努力をしないと」

「あー.......そうなんだ」

頬杖を着いて不服そうな顔をする。もしかして嫌なのかな..............?

詠利は伏し目がちの目で液晶を見ている。それから考え込むようにして、額をさすった。口に出さないがその態度を見て、何か懸念事項があるように思えた。

悪魔に魂を売った話 と繋がるのですが、今の私は読者様に対して不誠実なんですよ。


というのも、目的が他の作家様と異なります。

他の作家者様は多くの方々の満足感の為に投稿していると思います。

一人でも多くの方々に納得して欲しい、という感情です。

その為に、自分を殺す方々も見ました。

とても崇高だと思います。

しかし私は、書いて満足した小説を、一千億人の中の一人で良いから満足して欲しい。そう言った思いから投稿してます。

(この話、また出ます。絶対出ます)


故に、今回の如何にも共感を得やすいあらすじで、読者数を募る、というやり方は、目的に反しているのです。

だから私も悪魔に魂を売った身。なのです。


そしてそれと同時に、私も全てを差し出して多くの読者様、貴方様を満足させる。という境地に立ったとも思っています。


自分の意志をねじ曲げた不誠実な作者です。

それでも、新しい境地に立たせてくれた、全ての読者様に感謝を。

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