入れられたポイント
それから数日後、閲覧者数は右肩上がりに増えていった。人目に触れることが増えたからだろう。でももう一つ理由があると思う。読者の人からポイントを貰うことが増えたのだ。
初めて貰った時は思わず手が震えた。持っていたスマホを床に落としかけた。それから大きく深呼吸をして、気持ちを落ち着ける為に、一杯水を飲む。
もしかしたら見間違えかも知れない。次にホーム画面を開いたら、まだ零件かも知れない。それでも確かめずに居られなかった。
再度確認する。夢じゃない。ポイントが.......入ってる。暫く歓喜に震え、黙って喜びを噛み締めた。
「ポイントが.......入ってた..............」
「良かったじゃん」
翌日、学校の中庭で を捕まえた。テニスコートが何面かと、バリカンで切り落としたような芝生が特徴の殺風景なその中で、ひたすら拳を握り締める。今の私は明らかに浮いている。
そんな私に対し、詠利はさも平坦な様子で返事をした。表情筋はぴくりとも動かないが、両目には初めて会った時のような、ギラギラがあった。
「もしかして、詠利が入れた?」
「あたしがそんな事しないのは、あんたが一番よく知ってると思う」
それもそうだ。詠利の性格は実直。私が喜ぶからと言って、影でこっそり手回しするような真似はしない。やるなら目の前で事を行う。その評価が良かろうが悪かろうが関係なく。
彼女は自分が気に入ったものだけ評価する。その自分の信念は賄賂などでは決して屈しないものだ。
画面を見ながら頬に手を当てる、油断してるとだらしない顔になりそうだ。
何時もこんな感じです。
ブクマとか、ポイントとか、いいねとか、ご感想とか頂いた際の私の反応。
喜びのあまり、勢い任せで返答するので、後から読み返すとかなりちぐはぐになってます。