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チュートリアル突破!


 先程降りた所へ僕は急いで戻った。

 戻る間にもたくさんの人…ここではプレイヤーと呼ぶべきなのか、多様な格好をしているのを見ていると僕は胸が熱くなってきた。

 もちろん格好だけではなく、この街の風景も初めて目にする建物ばかりで何がどんな為に建てられているのか検討もつかない。

 僕は大きな門の前でぼーっと突っ立っていると、こちらに向かって手を大きく振ってくる男の人はまるでその格好はサバゲーなどで着ていそうな迷彩柄だった。

「なぁ、突然で悪いんだけどあんたギルドには入っているか?」

 ギルド?もちろん意味は分かっている。ただギルドと聞くとスマホのゲームにあるチームのような事ぐらいしか僕には分からなかった。

「…えーと」

 考え込んでいると横からもう一人男の人がこちらにやって来た。

「どうしたんだよ揉め事か?」

「セノーテさん!これは何でもないんです…ただギルドに入ってるかって聞かれて」

 その事を聞いたセノーテさんは来た時の目つきが今は変わっている事に気付いた。

「あぁ悪ぃんだが、コイツは俺達のギルドに入ってんだ」

 するとセノーテさんは、軽く一息つき終わると優しい目を僕に向けて言った。

「お前には早くここら辺の事を案内しないといけないな。よし!ついて来い」

 再び僕達は門をくぐり、一番近くにあった建物へ入る事にした。

 その建物は見たかんじ石を主に使って壁や床が造られている。

 不思議な事に壁に使われている石は一つも欠けていたり、ひびが入っていたりなどは無かった。

(大事に扱われてるんだなぁ)

 扉は開かれていたのですんなり入る事が出来た。

 一番最初に目に入ったのはカウンターだった。

 そしてカウンターの周りには何十個の机と椅子が用意されていた。

 それにしてもこの建物はとても広い。ざっと百畳近くあるだろう。

「おお、セノーテじゃねぇか。今日は何しに来た?」

 カウンターに座っている中の一人がセノーテさんに声をかけていた。

「実はな今日は新人ゲーマーさんを連れて来たんだ」

 するとカウンターの人は目を丸くし、体が震えながら僕の方を見た。

「セノーテが後継者を捕まえるとはな。珍しい事もあるもんだな」

「違うんだ。コイツは俺が言った通りの新人ゲーマーなんだ。だから案内でもしておこうと思ってな」

「そういう事か。それで君の名前は何だ?」

 二人の会話から急に僕の方に話がまわってきた。

「爆雷です」

「爆雷……それじゃあ階級は?」

「それは聞かねえ方が良いと思うが…」

 セノーテさんは僕が階級を言うのにあまり乗り気ではなかった。

「僕は超初心者ゲーマーです………?」

 何か間違った事を発言してしまったのかここに居る全員の目線が僕に向けられていた。

 そして、セノーテさんは頭を手で抑えながら明後日の方向を向いていた。

 すると、四方八方から高笑いや雄叫びをあげている人が居た。

 この時僕は何もまだ気付いていなかった。

「あんたおもろい事言うじゃねぇか…あー腹痛ぇ…もう駄目」

「はぁ…こんな事じゃこれを言う度にこんな事になっちまうな…おい爆雷次行くぞ」

 初めて名前を読んでくれた事に僕は気付いていなかった。

 すると、帰ろうとしていた僕たちの所にカウンターの人がこちらに来た。

「案内をしに来たんだよな。それだったら今すぐしてやるから少し待ってくれ」

 本来の目的にやっと触れる事が出来、セノーテさんは歩いていた足を止めた。

「ここの建物はプレイヤー達の休憩場所や大会時の待機場としても使われている。まぁ爆雷はまだ大会の事はあんま分かってないと思うがここを出て左へ進んで行くと飛び抜けてどでかい建物がある。そこに行ったらきっと分かるはずだ…ちなみにここの建物の正式名称は天獄(てんごく)だな。由来はセノーテに聞くと良い」

「ありがとうございます!」

「分かりやすい説明ありがとな。また今度来るから。まぁ、そん時は大会の時だろうけどな」

 天獄を出ると進行方向を左に変え、しばらく真っ直ぐに歩いた。

「あの、さっき言っていた由来って何なんですか?」

「あれはな、天国と地獄が合わさりあった場所って意味だ。どこが天国でどこが地獄ってのは今は説明しても分からねぇから、お前が実際にいつか体験する時があれば体が自然と感じ取るはずだ」

 実際に体験する時など僕に訪れるのだろうか?

 カウンターの人は休憩場所と待機場として使われていると言っていたけれどそれの、どこが天国と地獄が合わさっていると言うのだろう。

 正直今の僕には分からない事だらけで最初から緊張が体から抜けれていない。

 通り過ぎる人達は皆楽しそうに笑っているというのに僕だけ額から汗が滲み出ていた。

「まだ緊張してんのか?」

「……っ」

 言葉が出なかった。答えようとすると声がはっきりと出なかった。

「ちょっと待っとけ」

 セノーテさんは人混みの中に消えていった。

「ほら、これ食え。ここじゃ美味いって評判なんだぜ」

 僕に何かを差し出してくるセノーテさんの手は、僕には救世主の手にしか見えなかった。

「ありがとうございます…これは何かの食べ物ですか?」

 僕は差し出された物を掴み取ると僕の手にはとても僅かな温かさを感じた。

「これは、チョコだな。今のお前にはぴったしだろ」

 袋に何個か入っていたので一つ取り出し口に放り込んだ。

 カカオの風味がチョコの中にずっしり封じ込められていて、チョコを噛んだ瞬間に封じ込められていてカカオの風味が口の中全体に広がったいた。

「何だ、ものすごい食べっぷりだったな」

 気付けば袋に入っていたチョコは全て無くなっていた。それだけ僕は無我夢中になってチョコを食べていた。

「美味しかったです!」

「少しは元気になったか?」

「はい!」

 

「ここが、エンプレイでの中心街と言われているサウンドシティだな。これもあとから言うがここらへんの奴らはゲームへの熱心差や技術力は他の街と比べると桁違いと言っても過言ではない」

 サウンドシティ…同じエンプレイという世界にも沢山の街の名前がある。

「了解です」

 少し歩くと遠くには非常に大きな建物が見えた。

「あれが俺達の目的地だ。」

「あれは建物というか城の様にも見えるんですが…」

「その通り。あの建物は城だ。ただ勘違いしないでほしいがこう見えてもあの城は冒険者の始まりのスタート時点となる城だからな」

 という事は冒険者の為にここまで膨大な建物を建てたと言う事になる。そこまでして豪華な建物は建てなくても良いと思うんじゃないかと思った。

「早速入るか」

 十分近く歩くとようやく入口らしい扉を見つけた。

「それにしても久しぶりだなここに入るのは…」

 セノーテさんにだって初心者の頃はあったから、不思議がる事は無いが、こんなにも強そうな人がこんな所で暴れたりすると、駆け出しの冒険者だけでは何人居ても勝つ事は出来ないだろう。

「あの、どうしたんですか?」

 扉の前に立つとセノーテさんはそのまま動かなくなっていた。

 何かあるのかと心配の一言をかけようとすると意外な言葉が聞こえた。

「ここどうやって入るんだ??」

 正直意外だった。何でも出来る人だと思っていたがセノーテさんにも無理な事や分からない事はあった。

 すると扉付近から女の人の声が聞こえた。

「どうかされましたか?」

「…ぁそのぉ、ここの扉開かないんですけど…」

 セノーテさんの代わりに僕が伝えた。その時セノーテさんは何かぼぞぼそとひとり言を呟いていた。

「すみませんが、ここの扉はナンバーロック解除式なんです。ナンバーが分からないと言うならば入れる事は出来ないのですが、今日は何の用事でこちらに」

 まるで扉から話しかけられている気分になり僕は未来に来た感じだった。

「えーと、僕今日ここに来たばっかで色々分からない事があるのでここに来れば何か分かるかなと…」

「そうでしたか。分かりました今回のみ特別にロックを解除しますのできちんと次からはナンバーを分かったうえで来てください」

「あ、はい!」

「あの、セノーテさん扉開きましたよ!」

 僕の声が届いているか不安になりもう一度声をかけたが返事はなかった。

 そして五回目にしてようやく意識を取り戻した。

「と…扉が開いている!?」

「事情を話したら開けてくれました…それでナンバーが分からないと次からは開けないって言ってたんですが…何の事か分かりますか?」

 セノーテさんはとても分かりやすく驚いていた。

「あぁ…そっか…ナンバーはたしか…ナンバーはたしかぁ………」

「すまん!!忘れた!」

 僕は全く怒ろうとは思わなかった。むしろ少し安心してしまった。

 なぜなら、完璧主義者だと思っていた人にも弱点があるという事を知れたから。

「扉開いていますから、中に入りましょう」

 建物の中に入るとそこは想像もしてなかった景色が広がっていた。


「ようこそ始まりの城…アンファングブルグへ」



どうも猫屋の宿っす!

言うのが遅くなりましたがこちらの作品は毎月中旬頃に更新させていただきます!

気長にお願いします!

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