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Chapter of Begine  作者: Tkayuki 冬至
異世界に迷いこんだ者達
56/71

特訓……?

投稿遅れてすみません!



ブックマーク登録ありがとうございますっ!


PV7000越えました!


お読みいただいた方々ありがとうございます!これからもよろしくお願いします!(*≧∀≦*)







バジリスクの卵をトーカさんに預け、僕とギンはハクさんと……ではなく、スライムのルルさんと対峙していた。だが、目の前にいるルルさんは分身であって本体はハクさんの頭の上で寛いでいる。よく見ると分身は本体よりと色が薄い。


「さぁ、始めるぞ!」

「はい!」

「きゅぃっ!」


僕は片手ナイフを逆に持ち、ギンは何時でもブレスが出来る体勢に入っていた。しかし……。


「悠とギンはルルの分身の攻撃を避けるか防ぐかだ。手段は何でも構わないが倒すのはお勧めしないぞ?」


どうやら「戦え!」ではなく「ルルの分身から逃げろ!」と言うことだ。鬼ごっこだね。これは冒険者になる前には一度はやることらしい。


「さぁ、逃げろよ?ルル、頼むぞ」

「(ぶるんっ)」


すると分身のルルさんが僕達に向かって突撃してきた。


「ギン!」

「きゅぃっ!シャァァア!!!」


ギンは透かさず炎のブレスを放つ。

赤い炎に包まれるが一瞬にしてその炎が消滅し、ルルさんの分身は何事も無いように突っ込んでくる。


そして。



「ひゃぁぁぁっ!?」


ルルさんの分身が僕に当たったのと同時に柔らかい身体を触手の様に広げ身体に絡み付いてきた。ひんやりした冷たさに思わず甲高い声を出してしまった。


「悠、流石にAランクモンスター相手に何の策も無い状況では無理だ。今のは普通に避けるのが得策だぞ。」

「は……ハクひゃん!?……た……たしゅけて……」


ルルさんの分身が僕の服の中へと侵入していく。必死に抜け出そうと身体をじたばたさせるがむしろ逆効果で襟首や胸元に冷たい感触がもろに伝わる。冷たいのと脇や横腹が激しく擽ったくて……。


「ひっ……くすぐっ……ひゃんっ!?」

「あ、忘れてた。ルルは非常に悪戯好きだったな。」

「そんな……こと、言ってないてっ!?ひゃぁぁん!!!」

「ハク、もしかしてにゃけど悠って身体が敏感にゃんかも……。」

「ぃ……ぁ……んっ……いっ~っ!?……も、もぅ……だぁ……め……」

「悠!?」

「……ハク、カズキにゃにゃいんやからこの特訓は辞めといた方がいいにゃね」



~~~~~



そんな事があった後、訓練はハクさんから戦闘の基礎基本について一通り説明してもらい僕達とハクさんは宿の方へと帰っていた。キュナさん達は既に元に戻っている。

僕は今、バジリスクの卵をハクさんに預けてトーカさんから貰った本を読んでいる。この本は日本語でこの世界の言語、オルティニア語についての分かりやすい教科書だ。


「どうだ、覚えられそうか?」

「はい、分かりやすいんで大丈夫だと思います。」


ギンは僕の頭の上で丸まって寝てしまっている。ギン自体小さいので落ちる事はないだろう。



宿の前まで来るとソフィアさんが僕達を見つけると手を振りながら近づいてきた。


「ハク、皆さん食堂で待ってますよ!」

「わかった。悠、行くぞ」

「はい!」


本のお陰か全部ではないがソフィアの言葉を所々理解できた。早く皆さんと話せる様に勉強しなきゃ!


ソフィアに着いて行くと宿の中にある食堂に着く。その食堂は地球でいうとファミレスの様であったのだ。椅子もテーブルもしっかり出来ている。他のお客さんも楽しんで飲食していた。……食べてる料理どれも美味しそう。


「お~い、ハクここだぞ!」


テーブル席にはマグナさんの他にクレハさんにミルさんも待っていた。


「すまない、待たせた」

「構わないさ」

「さぁ、早く食べるです!」


僕はハクさんの右隣に座ると店の店員からある四角形の箱を渡される。中は羽毛がより密集した茶色いふあふあが3分の1位あった。ハクさんに聞くとそれはモンスターの卵を安全に保管するケースだということ。


僕はそのケースにバジリスクの卵を入れた後に食事がやってきた。


エビチリの様だが海老の身が伊勢海老位の大きさがある料理、ルービックキューブ程のブロック肉が焼かれておりその上から甘辛いく食が確実に進みそうな匂いが香る肉料理、見た目が大きなオムレツではあるが上から大量のチーズが溶け垂れている料理等の大皿料理が運ばれてきた。


……これ、幾らになるんだろう。


そう思っているとマグナさんが一つの料理の値段を教えてくれた。


どうやら一皿5~15デリスらしい。しかもボリュームがあるため冒険者にとってはかなり嬉しいことだということ。飲み物はキンキンに冷えた炭酸果実ジュースだ。これが中々美味しいがジョッキなのだ。これだけを飲むだけでお腹がちゃぽちゃぽになるかも……。


ハクさんはまたキュナさん達を呼び出し、モンスター用の料理を頼んでいた。モンスター用の料理も中々美味しそうだ。他の客もモンスターが食事していることは気にしていないらしい。聖獣のディオンさん達も食べている。


「悠、取ろうか?」

「あ、お願いします。」


ハクさんは皿に何個かの料理を入れると渡してくれた。


「い、いただきます!」


僕は恐る恐るオムレツの様な料理を食べてみる。


「~~っ!!!」


思わず僕は目を見開いてしまう。


オムレツの様な料理は表面は濃厚なチーズの様でトロトロだ!しかもそのチーズの下層には卵と香ばしくサクサクだ。そして最下層には野菜や肉、そして卵のトロトロ感が絶妙なハーモニーを解き放っている!


「……はっ!?」


思わず至福の時を感じてしまったが、ハクさん達も料理を食していた。


僕も他の料理に興味があるので皿にある料理をゆっくり味わいながら食べる。


肉まんの様な饅頭の中には見たことの無いフルーツが入っており蒸している為かそのフルーツの甘さがよく感じられる。


ブロック肉は歯ごたえはあるが噛めば噛むほど肉汁が止まらない位に溢れだす。その肉汁自体が非常にスパイシーで美味しい!


エビチリは伊勢海老の様にデカイ海老はプルンプルンになっており一口かぶりつくと海老の本来の甘さにチリソースのピリッとした辛さが何とも言えないっ!


他にも麺類や飯物も食したが地球では味えない料理に僕は感動しながら味わっていた。


「きゅ~いっ!きゅぃっ!」


ギンも肉料理を食べて大満足の様だ。




「あら、『アルティリナ』の皆さんではないですか」



いきなり僕達の前に一人の女性が現れる。


その女性は軽装備で腰にはレイピアを携えていた。そして何より大きな胸がインパクトだ。胸元が晒されて男の性かそこに目を向けてしまいそうになる。傍には彼女の仲間が三人いた。見た感じ魔法使いに剣士、弓兵だ。


ちなみに『アルティリナ』という名はハクさん達のクラン名だ。『アルティリナ』の意味は知らないがあとで聞いてみよう。



ふと横にいるハクさんを見ると……。


「(やっぱり、男だよね……)」


ハクさんはその女性の胸を直視していた。それに「F……いや、Gか?」とぼそっと真剣な表情で考えていた。


「『アルティリナ』のリーダー、ハクさん?私の胸を見てとうしたの?」

「でかいなぁ、と」

「うふふふ……なら、今夜一緒にどう?私の仲間達も貴方の事を気になってるみたいだし……」

「すまないが、今夜はトーカのマッサージを頼まれているからな。」

「(……ちっ、先越されたか。今夜こそこの男の娘を食べようと思っていたのに!)」

「すまないな」

「いいわよ(……あぁ、あのクールで麗しい君。たまに見せるその表情が堪らなく愛らしくて美しいわ……。)」



その女性とハクさんは仲が良さそうだが横にいるソフィアさんは面白く無さそうに見ていた。……僕も何だが面白く無い。


マグナさんに聞くと彼女等は Bランク冒険者でクラン『オルトッメル』のリーダーらしい。他の女性達もB~Cランクということだ。この辺では有名なクランでもある。


「もしよろしければ一緒にどう?」

「あぁ、いいぞ……ひんっ!……ソフィア何で横腹をつつくんだ?しかも悠まで」

「……何となくです」

「え、あ、ごめんなさい!思わず……」


何故かよくわからないけど無意識にハクさんの横腹を指でつついていた。自分でもよくわからないけど……何か心がもやもやする。



その後、特に変なことも無く僕達は賑やかな夕食を終え部屋に戻っていくのだった。






















次回の話はハクとトーカのやり取りになります。そして多分シリアスになると思います。


ハクとマグナの過去、そして目的が明らかとなる……かも?






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