戦聖姫(男)
何とかー書けましたー。
今回はBL+エロいかもしれません。
何故かこうなっていました。すみません……。
白い空間の中、ハクはそこにいた。
そこにはハクだけではなくもう一人、そこに存在していた。
『やあ、はじめまして。』
「……誰だ?」
目の前の人物はハクと瓜二つの人物が話しかけてくる。違うところと言えば、ハクより若干背が高く、真白な髪が腰より伸びており服装も純白のドレスの様な服の上に純白のプレートアーマーを着ていた。
戦乙女と表現した方がしっくりくるだろう。その美しさはハクにも劣らずいい勝負しそうだ。
『僕は君だよ?』
「……ふざけているのか?」
『ふざけていないんだけどね……。こう言ったらわかるかい?僕は君の前世なんだよ』
「……は?」
思わず呆けた顔をしてしまう。
それはそうだろう。いきなり現れた人物にそう言われれば。
『あははは!いや、実に可愛らしい表情をするんだね?君も男だと思われないのも無理はないよ』
その発言に少々イラッとするハクだが先程の発言に気づく。
「君も?まるで自分も男だと言ってる様に聞こえるんだが……」
『あぁ、言ってなかったね。僕も正真正銘の男だよ?』
「……。」
ハクは目の前の人物に哀れみの様な表情を与える。
『何なのかな?その顔は。まあいいや、名前も言ってなかったね。僕の名前はクトゥリナ・シルバーニャ、戦聖姫とも呼ばれてたけどクトゥって呼んでね?』
そのクトゥと名乗る者はウインクしながら言うのだが完全に女として出来上がっていた。
『あ、何で男なのに女みたいな格好と仕草をしてるんだって思ってるでしょ?』
ハクは黙って頷く。
『僕はある国の王子として生まれたんだけど何故か王女として育てられたんだよ。……ちなみにその国の民は僕が男だとわかってても王女としか言わなかったね。もう否定するのも馬鹿らしくなっちゃって、それならいっそう女として過ごそうと思って……今に至るんだよ?』
クトゥはハクに近づき腕を絡ませながら言うのだが妙に色っぽく異性だけでなく同性でもコロッと落としてしまいそうだ。
「だから、男好きになったっていうことか?」
『僕が健在だった頃は同性には興味はないよ。むしろ異性の方がずっと好きだったね。でも、僕と瓜二つで可愛くて麗しい君なら……』
クトゥはハクの身体に密着させ厭らしい手つきでズボンの上から股を撫で上げ、そして口を耳元へと近づけ舐める様に囁いた。
『襲われてもいいよ?』
その瞬間、ハクは顔を青褪めてクトゥから離れようとするが密着された身体は離れる事を許さないかの様に腕をつかまれ片足を絡ませて押し倒されてしまう。
『うふふ。凄く立派だね?こんなのが僕の身体に入っちゃったら壊れちゃうかも……。』
そう言いながらズボンの上から手を離し、中へと侵入させようとする。
「やめるんだ、俺はそんな趣味はない!!!」
『そう?なら僕が君の中に入れてあげよっか?』
「ひっ!?」
恐怖に染まったハクは必死に逃げ出そうとするがクトゥの方が力が上なのか身動きが一切とれない。雷を発生させようにも何も変化は無く、只クトゥが行おうとしているのを待ってるしか無かった。
「離せ!!!」
『強気な君がこれからされる後にはどうなってるんだろうね?ねぇ、どうなるかなぁ?』
「……。」
ハクの目からは溢れんばかりの涙が零れており恐ろしいのか薄く滑かなで小さな唇は泣き出しそうなのを押さえて小さく震えていた。
クトゥの顔が近づいていく。
「い……いやぁ……やめて……」
ハクは目を瞑り抵抗するが手と足を押さえられている為に身動きが取れない。
ハクは思う。意味がわからないと。
確か最後に覚えているのは太った男がソフィアを斬ろうとしていたのを庇った事だけだ。
気づいたらこの白い空間にいてこのクトゥリナに襲われている。本当に訳がわからない。
しかしいくら時間が経っても何も起こらない為、ハクは恐る恐る瞼を開けると必死に笑いを堪えているクトゥリナの顔があった。
『プグッ!』
「え……」
『プククククッ……ぷははははははは!!!』
もう堪えられなかったのかクトゥリナは吹き出しながら笑っていた。その姿に呆気に取られているハクを見て立ち上がった。
訳もわからずハクも立ち上がるとクトゥリナは何処からともなく看板をハクが見えるように掲げた。
ハクはその看板を見るとへなへなと気が抜けた様に座り込んでしまう。
その看板にはこう書かれていた。
『ドッキリ大成功!』と。
ドッキリ大成功でした(笑)