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Chapter of Begine  作者: Tkayuki 冬至
七天龍、緑剛龍ノ章
25/71

幻想・無敵之神盾(ファンタズム・イージス)

相変わらず自分の下手さが良くわかります。

…でも、完結するまで書いてみたいんですよね。


そんな事を考えている私です。


誤字や矛盾等があるかと思いますがそれでも宜しければ見ていってくださいm(__)m

「ハクの雷が効かないなんて…」


ソフィアは驚愕していた。

ハクの雷だけではない。ディオンの光の光線にマグナの拳、ヴァリアスとスィエラの風の刃。それらをもろともしていなかったのだ。


「さすがSランク、といったところか!私の槍では効果は無いだろう…しかし!」


クレハは馬人(ケンタウロス)になり右手(トランススライム)に突撃していく。

その手には槍は持たず地面に突き刺し、あるのは盾のみだ。


右手(トランススライム)は拳になりクレハに殴りかかっていった。


お互いがぶつかる瞬間、クレハは盾を構える。


反射(リファレクション)!!」


盾に魔力を通したすと表面に渦の様な紋様が浮かび上がった瞬間に接触した右手(トランススライム)は吹き飛ばされる。


クレハが持っているのは魔法武具である魔法円盾だ。

魔法武具全般は使用者が魔力を通すとその武具の能力を発動することができるのだが、物によっては一回限りやしばらく時間を置かないと使用できない物が多い。

今クレハが使った盾は一回使うとしばらく時間を置かなければならないのだ。


クレハは続けて右手(トランススライム)を追い込む。


創造(クリエイト)、大槌!はぁぁっ!!」


クレハは盾を持っていない右手に黒い大槌を生み出し、叩き込んだ。


「炎よ、蛇となりて、標的を、拘束せよ!『炎蛇の束縛』!!」


ミルの詠唱にクレハがその場から離れる。

そしてミルの前方には魔方陣が発動しそこから蛇に形どった炎が右手(トランススライム)を巻き付く様に拘束した。


右手(トランススライム)は苦しむように動くが拘束が解けないと感じ取ると自らその炎の蛇を取り込み、消滅させてしまう。


「むぅ…火力不足ですか…なら!」


ミルは杖をリズム良く地面に何度か先端でつつく。


「いくです!闇よ、竜となりて、標的を、喰らえっ!!『闇喰竜』!!!」


魔方陣が現れるとそこから一体の黒い竜の形をした闇の魔力が右手(トランススライム)に向かって大口を開き飲み込んだ。


しかし飲み込まれた右手(トランススライム)は淡い光の輝きをすると闇の竜は苦しむ様に消え去ってしまった。


「なっ、『聖天の衣』!?」


『聖天の衣』というのは光属性の防御型魔術で光と光と対になる闇属性の両方を無効化するものだ。

モンスターが魔法や魔術を使う事は珍しくはない。


右手(トランススライム)は手を大きく開けてミルを掴もうとする。


しかし、光の光線と風の刃によって右手(トランススライム)の攻撃は防がれてしまう。


放ったのはディオンとヴァリアス、スィエラだ。

続けて右手(トランススライム)の周りに地面が壁の様に盛り上がり、包もうとする。その頭上からは一本の大きな雷の槍が刺さり大きな爆発を起こした。が、やはり効いてはいなかった。


「やっぱり効いてないか」

「いや、まだだ!」


ハクの声にマグナは右手(トランススライム)に注目してみると右手(トランススライム)の周辺の地面が凍り付いていたのだ。


右手(トランススライム)も気付いたのか逃げようとするが根本がすでに凍ってしまい身動きが取れない。


その発生源にはソフィアが地面に青い太刀、アイズを地面に刺していたのだ。


「『結晶氷』(アイスクリスタル)!!!」


ソフィアの声と同時に右手(トランススライム)は氷でできた結晶に閉じ込める事に成功した。


『ソフィア様、お疲れ様です』

「うん、ちょっと疲れました…」


ソフィアは一息つこうとするが、それを相手は許さない。


ピキッ…


何かがヒビのはいる音が鳴り響く。

右手(トランススライム)を閉じ込めた氷の結晶は徐々に振動していた。


「まさか!」


パキンッ!


右手(トランススライム)は氷の結晶から解き放たれてソフィアに向かって襲いかかる。


その右手(トランススライム)とソフィアの間にハクが割り込んで敵に向かって手を突き出した。


「『幻想(ファンタズム)無敵之神盾(イージス)』!!!」


突き出した手から神々しい白き円盾が現れ、右手(トランススライム)は触れた瞬間に吹き飛ばされる。只吹き飛ばされただけではなく肉体も細々に飛び散っていた。


その細々になったトランススライムは再び一つになり復活はするがハク達から逃げるように去っていった。


「…つか…れた…」

「ハク!?」


ハクは力を使い果たしたかの様にソフィアの方へと力無く倒れ込んだ。

マグナ達も駆けつけてハクの元へ向かっていく。


ハクが使った『幻想(ファンタズム)無敵之神盾(イージス)』というのはある女神が使う神盾の超劣化版だ。ある時、母親兼師匠アジュリカが一度使っていたことがあるのだがそれを見よう見真似をして使える様になった…のだが、使えたとしても一度までしか使えない。

只、魔力の消費が激しい為だ。


なので燃え尽きた様にソフィアの腕の中で脱力してしまっている。


「ハク、大丈夫か?」

「…30分位、このままにさせて」

「お、おぅ」


とりあえず、この場で休憩することにする。


「ハク、ごめんなさい…」

「気にしないで、…悪いけどこの状態で休憩していい?身体、しばらく…動かない…」

「はい、思う存分私の腕の中で休憩してください!」


マグナとクレハ、ディオン以外の聖獣達はまた敵が来ないか監視し、ミルはソフィアの腕の中で休憩しているハクに少しでも楽になるように回復魔法をかけていた。


「『幻想・無敵之神盾』を使うなんてね…」

「あれな何なんですか?」

「そうです!あの盾凄い威力でしたよ!?」

「…………。」


ハクは力が入らないのか、むにゃむにゃとしか聞こえないがここでディオンが通訳する。


「『幻想・無敵之神盾』は魔力以外に気力、霊力を同時に使ったものだ…だって」


本来魔力や氣力、霊力を纏めて魔力とされているがそれぞれ様々な役割を持っている。


魔力は変換する力…魔法や魔術

氣力はも強化する力…身体強化

霊力は人や物から発する雰囲気…殺気や威圧等が挙げられる。


この三つが零になっても死ぬことは無いが回復するまで一時的に弱ってしまうのだ。



ソフィアはその事を聞くと腕の中にいるハクを見る。今は仮眠しているのか目を瞑っていた。

自分の為にここまで身体を張ってくれるハクに感謝をする。


ありがとう、と。


一方のハクはまるで子供の様に安らかに眠っていたのだが、その様子が愛らしく思い少し抱き締めてしまう。


(ソフィアさん!そこからぶっちゅ~、とハクさんにキッスを~!!!)

(な、何を言ってるんですか!そんなこと…(したいけど)…できないですよ!!)



そんなこんなで約30分はその場で休憩していたのだった。










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