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Chapter of Begine  作者: Tkayuki 冬至
七天龍、緑剛龍ノ章
24/71

トランススライム

夏休みももうすぐ終わってしまいますね。

学生なので夏休みは長いです。でも、いざ始まると早く起きれるか心配…。ま、何とかなるかな!という甘い考えをしている私です…。

「…ん?」


ハクは何か異変を感じ取る。


暗闇で見えないが何かがゆっくりと引き摺る様な音が聞こえてくる。

マグナを始めに他の者達も気付き、その暗闇にいる何かを凝視する。


「あれは…何だ?」

「ちょっと待ってください…これはっ!?」


鑑定をしたミルは驚きの表情になる。


ーーーーー


名前 ???

種族 トランススライム

ランク S~


ーーーーー


「トランススライム…」

「なっ!あの災害級のか!!」


トランススライムというのは身体を変形させながら戦う上位のスライムで変形する時は他のモンスターに変形することが多いのだ。

過去にはドラゴンに変形し町を襲い壊滅させたということがあったらしい。

その出来事があってからはSランクに上がったとされている。


「何に変形する気だ?」


そのトランススライムは身体を変形させ、ある形体に変わるのだが、それはまるで。


「大きな手~」

「右手だね~」


ヴァリアスとスィエラは緊張感が無さそうに見えるが相手の動きを伺っていた。


そしてトランススライムは大きな手でハク達を叩き潰そうとする。


「はっ!」

「「えぃっ!」」


襲ってきた右手(トランススライム)にディオンは光の光線を、ヴァリアスとスィエラは風の刃を放つ。


「「やったか!?」」

「それ、フラグだから」

「「ですよね~」」


無数の穴と傷をつけられた右手だが何事も無かったかの様に再生される。


「なら、これならどうだ!?『雷剣』!!!」


ハクは右手に向かって雷で生み出した剣で降り下ろす。 が、右手はハクの雷剣にもろともせず捕まってしまう。


「くっ、このー!?」


ハクは右手から脱出しようとするが身体に絡み付く様に拘束される。しかも色んな部位に浸入されるために…。


「いっ…!?…変な…とこ…入ってくるなっ!!」


少女の様な可愛らしい声を漏らしてしまうハクだったが身体から電気を帯びて反撃しようと試みる。

だが浸入は阻止できただけで拘束は解けれなかった。


バンッ!!!


大きな音と共に右手には大きな穴が空いてしまっている。そこはハクが拘束されていた部分だった。


「おい、大丈夫か!?」

「うぅ…。ヘマをしてしまった。…身体中ベトベト…。」


マグナによって救出されたハクだったが身体中には右手(トランススライム)の体液がべっとりついており、その色が白かった為に服を上下着ているとは言え非常にいやらしいことになっていた。


不意にその状態が女っぽく見えてしまう。

それを言うとハクは怒るか、メンタルを傷つけるだけだと思いマグナは心の中にそっとしまうのであった。


「物理的、風や光、雷の攻撃でもいまひとつか…。なぁハク、何かあるか?」

「…雷以外に一応炎は使えるが」

「その炎で~」

「燃やしちゃお~」


しかしハクは顔を左右に振る。


「炎に関してはコントロールが出来てない。それに今使えばいくらこの空間が広くても皆を巻き込む可能性が非常に高いんだ」

「昔からハクは雷しか使ってないからね。炎を使ったことは殆どないんじゃないかな?」


おそらくトランススライムに炎は有効的だろう。

だがハクの様に魔術を複数使える者にはよくあることなのだ。魔術が使える数が多ければ多いほど一つの属性に偏ってしまう。一つの属性を使いこなすのに最低でも5年はかかると言われているのだ。

一つの属性を使いこなしてしまうとその属性が使用者本人の身体に馴染んでしまい、他の属性を使う時には不安定になってしまうらしい。


「マグナはどうなんだ?」

「俺は『地』しか使えないから…あのトランススライムには効果が無いと思うぞ?しかも魔法使った事無いし…」


マグナだけでない。ハクも魔法を使うことはあまりないのだ。

理由は魔法を発動するのにかなりの時間が必要な事と体力と魔力の消費が激しいからだ。


ハクは思った。


「…今回、俺達って…使えないな」


その言葉にディオン、マグナ、ヴァリアス、スィエラは否定しない。


あのトランススライムはかなり特種な個体なのはわかる。本来のスライムは物理は効果が無いのだがハクの雷、マグナの地、ディオンの光、ヴァリアスとスィエラの風も効果が無い。


つまり?


「「本当に使えない(ねぇ)…」」


ハクとマグナはハモりながらため息をつく。


「相性悪いし~」

「むしろ邪魔になるかもね~」


「自分で言って悲しくない?」


ディオンの言葉にヴァリアスとスィエラは意気消沈した様に頷いた。


そんな事を考えながらソフィア達、女性陣を見る。

あの右手(トランススライム)を倒せる可能性があるのは女性陣だろう。


右手(トランススライム)とソフィア達の戦闘が始まる。


二人と三匹は邪魔にならないように見守り、そしてサポートに専念することにしたのだった。








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